• "中小企業融資事業"(/)
ツイート シェア
  1. 神戸市議会 2014-02-28
    開催日:2014-02-28 平成26年予算特別委員会第3分科会〔26年度予算〕(産業振興局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開会) ◯主査(松本しゅうじ) それでは,皆さん,おはようございます。ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。  最初に,私から御挨拶を申し上げます。  このたび,副委員長に就任し,本分科会の主査として分科会運営を担当することになりました。理事並びに委員各位におかれましては,本分科会の運営が円滑に進められますよう,格段の御協力をお願いいたしまして,甚だ簡単ではございますが,御挨拶とさせていただきます。どうぞ,皆さん,よろしくお願いします。  それではまず,分科会の運営につきましては,去る26日の委員会で決定されましたところにより行ってまいりたいと存じますので,皆様の御協力をお願いを申し上げたいと思います。  次に,去る26日の理事会において決定されました事項について,御報告をいたします。  まず,委員各位の席の配置につきましては,お手元の定席表のとおりに,また,質疑に当たっては発言席を設けて,その席で行っていただくことになりましたので,御了承願います。  次に,質疑順位につきましては,局別審査においてはお手元の質疑順位表のとおりとし,総括質疑においては大会派順といたします。なお,公務等により予定の質疑順位で不都合が生じる場合は,交渉会派については,交渉会派の最後6番目に質疑順位を繰り下げること,非交渉会派については,質疑順位を入れかえることを,それぞれ原則といたしますので,お含みおき願います。  次に,質疑時間につきましては,答弁を含めて局別審査,総括質疑ともに民主党さんは50分,公明党さん,自民党神戸さん及び自由民主党さんはそれぞれ45分,日本共産党さんは40分,新世代こうべさんは25分,新社会党さん及び住民投票☆市民力さんはそれぞれ15分に,また質疑者数については,民主党さん,公明党さん,自民党神戸さん,自由民主党さん及び日本共産党さんはそれぞれ2名以内,その他の会派はそれぞれ1名となっておりますので,よろしくお願いいたします。  次に,市民参画推進局所管の,地域の力を活かしたまちづくり事業及び産業振興局所管の緊急雇用創出事業の質疑につきましては,全般的・基本的なものについては,市民参画推進局及び産業振興局の審査の中で,個別の事業については,それぞれの事業実施局の審査の中で行っていただくことになりましたので,お含みおき願います。  以上,報告を終わります。  なお,本日,伊藤委員におかれては,質疑においてプロジェクターを使用したいとの申し出がございましたので御報告をいたしておきます。  なお,パソコンの準備に要する時間も持ち時間に含まれることとなっておりますので,お含みおき願います。 (産業振興局) 2 ◯主査(松本しゅうじ) それでは,日程によりまして,産業振興局関係の審査を行います。  次に,当局におかれては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構です。 3 ◯谷口産業振興局長 おはようございます。産業振興局でございます。よろしくお願いいたします。それでは,ただいまから,予算第1号議案平成26年度神戸市一般会計予算ほか4議案のうち産業振興局関係分,地域の力を活かしたまちづくり事業のうち関係分の報告,緊急雇用創出事業のうち関係分の報告,消費税率改定に伴う外郭団体自主料金の改定の報告,設備更新等に伴う外郭団体自主料金の改定の報告及び産業振興局所管のその他の議案6件につきまして,一括して御説明申し上げます。  まず,予算編成の方針について御説明申し上げますので,お手元の予算説明書の2ページをお開き願います。
     日本経済の先行きについては,輸出が持ち直しに向かい,各種政策の効果が下支えする中で,家計所得や投資が増加し,景気の回復基調が続くことが期待されています。  しかしながら,我が国における急速な少子・超高齢化や,社会・経済のグローバル化の進行,消費税増税の影響に伴う景気の腰折れリスク及び世界経済情勢の不透明感などを考慮すると,今後の企業収益や個人所得の動向は流動的であります。このような状況の中,地域経済が持続的に発展するためには,地域の資源・人材等が最大限に生かされ,あわせて都市の魅力を高めていくことが重要になっています。  そこで,輝ける未来創造都市を実現するため,平成26年度は産業振興局においては,市内経済の活性化による雇用機会の拡大,国際・観光都市の魅力創造による集客力の向上,農漁業の活性化とブランド化の推進の3つの柱を基本として,産業振興施策を展開してまいります。  それでは,以下,具体の主要な施策につきまして御説明申し上げますので,4ページをお開き願います。なお,新規施策には二重丸,拡充施策には一重丸を記載しておりますので,これらを中心に説明をさせていただきます。  1市内経済の活性化による雇用機会の拡大の(1)中小企業の振興でございます。中小企業を取り巻く環境が依然として厳しい中,設備投資や成長分野への参入,販路拡大,海外展開など,企業のニーズに対応したさまざまな支援策を総合的に展開し,市内中小企業の活性化と物づくりの振興につなげてまいります。  1)製造業投資促進等助成制度では,技術力や生産性の向上,受注拡大,研究開発機能の強化などに向けた積極的な設備投資等を支援し,操業基盤の強化を図ってまいります。特に,節電・省エネに資する設備の導入に対する助成を拡充するとともに,国際的な品質管理規格の認証取得をあわせて支援いたします。  2)中小企業販路拡大支援事業では,取引先の拡大に積極的に取り組む企業を支援するとともに,大手企業に対する直接的な販路拡大を支援いたします。  また,市内企業の海外への販路開拓を支援するため,セミナーや相談会を開催し,情報提供を行うほか,展示会・商談会への出展費補助や海外でのビジネスマッチングの機会の提供を行ってまいります。  3)中小製造業の海外展開支援事業では,企業OBや専門家等で構成されたアドバイザーネットワークを構築し,適切なアドバイザーを派遣するとともに,ニーズに応じた情報提供を随時行ってまいります。  さらに,リスク軽減や現地の状況といったテーマでのセミナーや,現地の工業団地などを訪問するミッションを開催してまいります。  5ページに参りまして,6)「神戸の強み×IT」=イノベーション創出事業では,世界を目指したイノベーションを創出する環境づくりとして,全国のITベンチャー企業と神戸に集積している医療・ライフサイエンスや,ファッション関連企業が参加するビジネス情報交換会を開催いたします。  (2)商店街・小売市場の活性化でございます。  市民の暮らしに身近な商店街・小売市場が,地域コミュニティーの担い手としての役割と本来の商業力を発揮し,地域活性化が図られるよう,現状・課題に対応した効果的な支援を実施してまいります。  1)地域商業活性化支援事業では,集客力向上・売り上げ向上・地域課題解決を目指し,商店街・小売市場がみずから企画・提案する事業を一括して柔軟に支援することで,地域の個性を生かした取り組みによる,まちの魅力とにぎわいの創出を図ってまいります。  2)商店街・小売市場共同施設建設補助では,小売商業の環境整備を促進し,地域商業の活性化及び市民の安全・安心な暮らしを実現するため,商店街・小売市場が設置する共同施設の建設費及び防犯カメラの設置費に対する補助を行ってまいります。  6ページをお開き願います。  (3)企業誘致の推進でございます。  神戸空港・神戸港の活用,充実した高速道路網など交通アクセス環境のよさに加え,国内最大級の医療クラスターやスーパーコンピューター京・FOCUS,国際戦略総合特区など,神戸の投資環境の優位性を発信することにより,企業誘致の推進を図ってまいります。  1)神戸エンタープライズゾーン条例の改正では,政府の日本再興戦略に歩調を合わせ,地元経済への波及効果も踏まえ,魅力ある不均一課税措置の拡充により,回復基調にある民間設備投資を神戸に呼び込んでまいります。  2)雇用創出型製造業集積促進補助制度では,神戸エンタープライズゾーンに進出する製造業のうち,雇用者数などの要件を備えた事業者に対して,設備投資額の3%以内の額を補助する制度を創設いたします。  3)外国・外資系企業の誘致では,三宮・元町地域や,ポートアイランド第2期等のオフィスへ入居する外国・外資系企業を対象とした賃料補助制度の拡充や,海外からの投資を積極的に呼び込むための海外トップセミナーの開催などにより,積極的な企業誘致に努めてまいります。  4)神戸医療産業都市の推進では,iPS細胞の臨床研究が注目を集める中,アジアナンバーワンのバイオメディカルクラスターを目指し,ポートアイランドを中心に国内外の医療関連企業の誘致を積極的に進めるとともに,産学官の連携などによる事業化を促進し,進出企業の成長を図ってまいります。  (4)就業促進事業でございます。  雇用情勢は改善してきておりますが,若年者の就職環境は依然厳しさの残る状況にあります。そのため,国の交付金を活用して,さらなる雇用機会の確保を図るほか,関係機関との連携などによる就労促進に引き続き取り組んでまいります。  1)緊急雇用創出事業では,地域人づくり事業を含む国の緊急雇用創出事業臨時特例交付金を活用し,人材の育成や地域に根差した事業の支援等を行うことにより,さらなる雇用機会の確保を図ってまいります。  7ページに参りまして,就労相談の実施では,相談員が就労に関する情報提供や適職相談などを行うキャリアカウンセリングを実施してまいります。  2国際・観光都市の魅力創造による集客力の向上の(1)コンベンション機能の強化では,MICEの開催は,参加者の消費活動による経済効果だけでなく,シティーセールスの機会でもあり,新たな観光客を生み出すという側面もあります。神戸の活性化や国際化につながるMICEを積極的に誘致・開催するとともに開催環境の整備を進め,戦略的な観光客誘致につなげてまいります。  1)コンベンションセンター再整備検討では,コンベンションセンターの再整備に向け,事業手法や運営体制等について検討を行ってまいります。  2)グローバルMICE戦略都市では,専門家の派遣を受けるアドバイザー派遣事業や,メディアの招聘等のプロモーション事業を観光庁と一緒に共同で実施するほか,グローバルMICE戦略都市として選定された東京・横浜・京都・福岡そして神戸の5都市共同による国際MICE専門見本市への出展などを実施してまいります。  3)ISTS,宇宙技術および科学の国際シンポジウム開催準備では,平成27年度の開催に向け,宇宙飛行士講演会などの教育・啓発事業及び宇宙・航空産業参入セミナーなどの産業向け事業などのプレイベントを行ってまいります。  (2)観光情報の発信強化でございます。  都市イメージの再魅力化と新たな観光客の誘致を進めるため,ビッグデータを分析・活用した戦略的なマーケティングを実施するとともに,ハード・ソフト両面からのICT環境整備を進めることによりインバウンドを推進してまいります。  8ページをお開き願います。  1)戦略的マーケティングと情報発信では,これまで把握できていない潜在的なニーズなどを掘り起こすため,SNSで発信されるデータやGPSを活用した行動データなどを分析・解析いたします。これにより新しいターゲットやニーズを明確化した上で,新たなウエブ戦略や,首都圏から全国へ向けたプロモーションなど,効率的で効果的な情報発信を行ってまいります。  2)公衆無線LAN環境及び観光クラウドサービスの構築では,市内観光施設等への無料公衆無線LANアクセスポイントの設置や外国人観光客向けにWi-Fiが利用可能となるカードを配布し,民間事業者と連携した発信拠点を構築いたします。また,観光客に対し,観光施設等への路線検索情報などの提供を行うため,スマートフォン向けアプリケーション等で情報発信をいたします。  (3)神戸観光の振興でございます。  経済や雇用への効果だけでなく,観光振興の持つ地域創造力を生かし,まちの美化や整備,市民が我がまちに誇りを持ち,我がまちを愛する心の醸成を進めてまいります。こうした観光を通じた総合的なまちづくりにより,人が集い,交流し,魅力あふれる観光交流都市を目指してまいります。  1)おとな旅・神戸の実施では,神戸発の着地型観光を推進するため,まち歩きや体験といったプログラムを企画・実施し,地域や事業者との連携により,将来的にも持続可能な神戸の観光コンテンツとして育成してまいります。  2)ムスリム観光客誘致事業では,国際観光の市場として今後も拡大が予想される東南アジア,特に成長の著しいインドネシアやマレーシアなどをターゲットにしたセミナーの開催やムスリム向けのウエブページを作成し,外国人観光客の増加につなげてまいります。  9ページに参りまして,(4)ファッション産業の振興でございます。  昭和48年のファッション都市宣言以来,産学官一体となってファッション都市づくりを推進してまいりました。平成25年度において展開したファッション都市宣言40周年記念事業の成果と神戸が築いてきたデザインとブランド力を生かしながら,ファッション産業の活性化を図ってまいります。  1)神戸スタイリッシュデーでは,毎週月曜日を神戸スタイリッシュデーとして,市内で働く人に少しだけおしゃれに気を配るよう呼びかけ,取り組みを継続し,参加店舗とともにウエブサイトやイベント等による情報発信を行い,ファッション都市・神戸のPRと市内消費喚起を図ってまいります。  3農漁業の活性化とブランド化の推進の(1)神戸らしい農漁業の推進でございます。  農漁業者と一体となって地域の将来像を考えるとともに,多様な担い手の育成や地産地消の拠点となる直売所等の支援によって神戸産農水産物の消費拡大に取り組み,神戸の財産である農漁業の活性化を図ってまいります。  また,フルーツ・フラワーパークについては,平成24年度に開催した有識者による活性化検討委員会の報告を踏まえ,平成25年度の活用調査で策定した具体的な事業プランを実施するため,大学や民間事業者,農業者やJA等と連携しながら,神戸らしい都市型農業を創造する拠点として整備いたします。  1)新しい神戸農業推進事業では,フルーツ・フラワーパークでイチゴ・ユリ等の優良苗の生産や花壇の管理,果樹狩りなどを継続するとともに,新たに農業ICT導入実証事業や,先端園芸ハウス事業などを行い,経営規模の拡大によるコストの削減や効率的な施設栽培の普及を図り,新規就農者や農業後継者等を育成してまいります。  10ページをお開き願います。  4)道の駅淡河の機能強化では,開設から10年を経過した道の駅淡河について,多くの利用者の利便向上のため,トイレの増設や道路情報板などの設置により施設の機能強化を図ってまいります。  (2)農村地域の活性化でございます。  西北神に広がる農村地域の環境や景観の保全に努め,都市住民との交流事業などを推進することによって,市民の財産である豊かな農村地域を守り,育みながら,地域の活性化を図ってまいります。  1)農村地域の定住促進事業では,農村地域における人口減少による地域活力の低下に対処するため,新規就農者や農村環境に魅力を感じる市民の定住促進に関する基礎調査を行い,具体的な方策について検討してまいります。  2)特定外来生物及び鳥獣被害対策事業では,特定外来生物や有害鳥獣による農作物被害に対処するため,一斉捕獲などの効率的な捕獲体制の整備を図るとともに,被害低減及び生息数の減少を目指してまいります。また,鳥獣被害防止対策協議会の活動を支援し,総合的な鳥獣対策を推進するとともに,猟友会における人材の育成を図ってまいります。  4)多面的機能支払交付金事業では,農地のり面の草刈りや景観形成,地域交流活動の推進など,農業の多面的機能の維持・発揮のための地域活動に対して支援をいたします。  11ページに参りまして,5)農道移管等の推進助成では,圃場整備事業により整備された農道を道路管理者へ移管する際に必要となる手直し工事の経費に対し,地元支援を目的とした助成を行うことにより,道路移管のさらなる促進を図ってまいります。  (3)神戸産農産物のブランド力強化でございます。  神戸産農水産物の認知度を向上し,市民による消費拡大,企業等による活用を促進するために,神戸産農水産物のブランド力強化を図り,神戸産農水産物の価値を向上させることで,生産者の生産意識を高め,担い手の育成につなげてまいります。  1)神戸産農水産物ブランド基本戦略等策定では,神戸の冠にふさわしい新たなブランド農水産物を確立するため,生産者・消費者・流通業界・兵庫県とともにブランド化に向けた基本戦略の策定等を行ってまいります。  2)市内産農産物輸出の検討では,市内では米,野菜,果実など多くのすぐれた農産物が生産されていることから,新たな販路拡大等の可能性について検討を行ってまいります。  3)農漁業ネクストステージチャレンジ事業では,意欲ある農漁業者が取り組む新たな特産物づくりや,新製品開発などの農漁業経営の次なるステージへの新たなチャレンジに対して,ビジネスとして確立に向けた支援を行ってまいります。  4)KOBE“にさんがろく”PROJECT事業では,神戸独自の6次産業化・農商工連携の促進と神戸産農水産物の魅力を発信するために,大学生を中心としたグループのアイデアと農漁業者が育てる農水産物,企業のノウハウを活用した新たな物づくりに取り組むとともに,新たなネットワークづくりを進めてまいります。  12ページをお開き願います。  5)農業用施設整備支援事業では,果実や軟弱野菜の産地の強化を図るため,選果機の導入を支援するとともに,量販店等への販売強化を進めるため,FG袋自動封入機や,パッキング施設の整備を支援いたします。また,軟弱野菜の生産拡大を進めるため,低コストで強風に強いビニールパイプハウスの整備を支援いたします。  7)神戸市花き協会20周年記念事業では,神戸市の花卉生産者で組織する神戸市花き協会の20周年を記念して,生産者と市民との連携によるコンテナフラワーオブジェ展示などの記念事業を行ってまいります。  8)須磨浦地区の経営体強化支援事業では,須磨ノリを生産する漁業者の経営力の強化と須磨海岸の景観向上を図るために,ノリ生産経営体の協業化と新たなノリ加工場の船だまりへの移転を支援いたします。また,新たなノリ加工場の稼働後,須磨海岸利用者の安全確保と漁業環境,海岸環境の改善を図ってまいります。  (4)卸売市場の活性化でございます。  市民の食生活を支える中央卸売市場の機能強化を図るため,3市場を統括する中央卸売市場運営本部を新設いたします。また,各市場においては,経営展望計画を策定・推進し,流通機能の強化や開かれた卸売市場の推進に向けた取り組みを行うとともに,場内の施設整備を行い,市場の活性化につなげてまいります。  14ページをお開き願います。  各会計別歳出予算でございます。なお,金額につきましては,1万円未満は省略させていただきます。  26年度の産業振興局予算は,一般会計及び4つの特別会計から成り,総額323億3,917万円で,前年度に比べて39.9%減となっております。  前年度より大きく予算額が減少しております主な原因は,中小企業融資事業において,預託金が大きく減少したことでございます。  それでは,各会計の予算内容につきまして御説明いたします。  まず,一般会計から御説明いたしますので,16ページ及び17ページの歳入歳出予算一覧表をお開き願います。  16ページの歳入合計は212億1,672万円,17ページの歳出合計は269億1,534万円でございます。  18ページをお開き願います。  歳入予算の内訳でございます。第14款分担金及負担金は,東播用水事業などの地元負担金などで4,519万円,第15款使用料及手数料は,ものづくり復興工場の生産施設の使用料などで6億935万円でございます。  19ページに参りまして,第16款国庫支出金は,道の駅の改修工事に係る国からの補助金などで1,970万円,第17款県支出金は,緊急雇用創出事業補助金,農政費補助金などで15億1,964万円でございます。  20ページをお開き願います。  第18款財産収入は,施設の貸付収入などで1億9,129万円,21ページに参りまして,第19款寄附金は5万円,第20款繰入金は,都市整備等基金の繰り入れなどで2億2,422万円,第22款諸収入は,中小企業融資の預託金の返還などで186億725万円でございます。  23ページをお開き願います。歳出予算の内訳でございます。  第4款民生費,第1項民生総務費は,非常用食糧及び物資の備蓄に要する経費で2,409万円でございます。  24ページをお開き願います。  第7款商工費,第1項商工振興費は,商工業振興に係る経費,中小企業の金融対策費,緊急雇用創出事業に係る経費などで191億7,542万円でございます。  29ページをお開き願います。  第2項貿易観光費は,貿易や経済,観光交流の推進に関する経費で21億7,051万円でございます。  31ページをお開き願います。  第8款農政費,第1項農業委員会費は,委員報酬や運営経費などで1億4,341万円,第2項農政総務費は,職員費や神戸の農業を支える担い手の育成に係る経費などで9億4,590万円でございます。  33ページをお開き願います。  第3項生産振興費は,畜産振興,漁業振興,新しい神戸農業の推進に係る経費などで34億4,027万円でございます。  35ページをお開き願います。  第4項農林土木費は,農業基盤整備などの経費で6億6,954万円でございます。  36ページをお開き願います。  第13款教育費,第11項社会教育費は,水族園の運営などの経費で3億4,617万円でございます。  37ページに参りまして,4債務負担行為につきましては,製造業投資促進等助成制度及び中小企業融資損失補償などに係るものを記載しております。  続きまして,特別会計について御説明いたしますので,40ページ及び41ページをお開き願います。  まず,市場事業費でございます。  予算額は,歳入・歳出ともに26億5,600万円でございます。  42ページをお開き願います。  歳入予算の内訳でございます。  第1款事業収入は,使用料や償還金などで19億6,777万円,第2款国庫支出金は,主要施設における耐震補強工事に係る国補助金で658万円,第3款県支出金は,市場施設の新設工事設計などに係る県補助金で1,275万円,第4款繰入金は,一般会計からの繰入金で2億4,689万円,第5款繰越金は存目でございます。  第6款市債は,起債承認見込み額で4億2,200万円でございます。
     43ページに参りまして,歳出予算の内訳でございます。  第1款事業費,第1項職員費は5億1,439万円,第2項運営費は9億5,014万円でございます。  44ページをお開き願います。  第3項施設整備費は8億3,758万円,第2款繰出金,第1項他会計へ繰出金は,公債費への繰出金などで3億5,088万円,第3款では予備費を計上しております。  45ページに参りまして,4では地方債の説明をいたしております。5の債務負担行為につきましては,本場屋上駐車場防水改修に係るものを記載しております。  次に,食肉センター事業費につきまして御説明いたしますので,48ページ及び49ページをお開き願います。  予算額は歳入・歳出ともに11億8,743万円でございます。  50ページをお開き願います。  歳入予算の内訳でございます。  第1款事業収入は,施設の使用料や償還金で2億1,446万円,第2款繰入金は,一般会計からの繰入金で7億7,896万円,第3款繰越金は存目でございます。第4款市債は,起債承認見込み額で1億9,400万円でございます。  51ページに参りまして,歳出予算の内訳でございますが,第1款事業費,第1項職員費は8,140万円,第2項運営費は3億8,400万円でございます。  52ページをお開き願います。  第3項施設整備費は1億9,636万円,第2款繰出金,第1項他会計へ繰出金は,公債費への繰出金で5億2,366万円,第3款では予備費を計上いたしております。  53ページに参りまして,4では地方債の説明をいたしております。  次に,農業共済事業費につきまして御説明いたしますので,56ページ及び57ページをお開き願います。  予算額は,歳入・歳出ともに2億5,233万円でございます。  58ページをお開き願います。  歳入予算の内訳でございます。  第1款事業勘定収入は,共済掛金収入などで1億3,576万円,59ページに参りまして,第2款業務勘定収入は,賦課金,一般会計からの繰入金などで1億1,657万円でございます。  60ページをお開き願います。  歳出予算の内訳でございます。  第1款事業勘定支出,第1項農作物勘定支出では,水稲及び麦の被害に対する共済金などで525万円,第2項家畜勘定支出は,家畜の死亡・事故に対する共済金などで1億2,440万円,61ページに参りまして,第3項園芸施設勘定支出は,園芸施設の被害に対する共済金などで610万円,第2款業務勘定支出,第1項業務費は,職員費及び運営費で1億1,607万円でございます。  62ページをお開き願います。  第3款では予備費を計上しております。  63ページには,神戸市農業共済事業基金の残高見通しを掲げております。  次に,農業集落排水事業費につきまして御説明いたしますので,66ページ及び67ページをお開き願います。  予算額は,歳入・歳出ともに13億2,805万円でございます。  68ページをお開き願います。  歳入予算の内訳でございます。  第1款事業収入は,使用料及び工事負担金で1億1,404万円,第2款県支出金は,施設整備に係る補助金で7,850万円,第3款繰入金は,一般会計からの繰入金で10億4,450万円,第4款市債は,起債承認見込み額で9,100万円でございます。  69ページに参りまして,歳出予算の内訳でございます。  第1款事業費,第1項施設整備費は1億8,241万円,第2項運営費は2億851万円でございます。  70ページをお開き願います。  第2款諸支出金,第1項他会計へ繰出金は,公債費への繰出金で9億3,613万円,第3款は予備費を計上しております。  4では地方債の説明でございます。  続きまして,報告事項でございます。  72ページをお開き願います。  地域の力を活かしたまちづくり事業,区局連携事業のうち産業振興局関係分を72ページ及び73ページに記載しております。  74ページをお開き願います。  26年度に実施いたします全市分の緊急雇用創出事業の一覧と金額の内訳を記載しております。下線を引いているものが産業振興局関係分でございます。  75ページに参りまして,3消費税率改定に伴う外郭団体自主料金の改定でございます。  株式会社有馬温泉企業の温泉給湯料及び給湯施設使用料につきましては,消費税法等の改正に伴い,料金を改定します。変更案をページ中段の表に記載しております。  4設備更新等に伴う外郭団体自主料金の改定でございます。  一般財団法人神戸国際観光コンベンション協会が管理いたします萌黄の館につきまして,老朽化による設備更新等の維持経費の増加見込みにより,料金改定を行います。変更案をページ下段の表に記載しております。  続きまして,その他の議案につきまして御説明いたしますので,79ページをお開き願います。  第24号議案神戸市企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律第10条第1項の規定に基づく準則を定める条例の件でございます。  工場立地法では,敷地面積9,000平米以上または建築面積3,000平米以上の製造業を営む工場,いわゆる特定工場につきましては,敷地面積の20%の緑地を確保することが義務づけられております。  本条例は,第1条に記載のとおり,企業立地促進法第10条第1項の規定に基づき,工場立地法の特例として,緑地面積等の準則を定めるものでございます。  本条例の適用範囲は,第3条に規定するとおり,兵庫区南部地域の工業専用地域に立地する特定工場のうち,昭和49年の工場立地法施行以前に設置された工場でございます。  第4条及び第5条において,本条例の適用を受ける工場における緑地及び緑地のほか噴水・広場などを含む環境施設の敷地面積に対する割合をいずれも1%以上と規定します。  そして,第6条において,本条例の適用を受ける工場の増設を行う事業者に対し,その周辺地域に係る生活環境への配慮を示すよう求めます。  本条例の制定により,基幹産業が集積する兵庫区南部地域において,産業集積の高度化を促進し,神戸経済の活性化と,雇用の維持・創出につなげてまいります。  81ページをお開き願います。  第25号議案神戸市立食肉センター条例の一部を改正する条例の件でございます。  消費税法等の改正に伴い,食肉センターの使用料を改定しようとするものであります。  83ページをお開き願います。  第26号議案神戸市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例の件でございます。  卸売市場法では,卸売市場内における卸売について売買取引の方法が定められています。本条例では,卸売市場法第35条において,業務規定で定めることとされた取引方法の区分や,その割合が定められております。  86ページをお開き願います。  ページ中段にある別表第2で定められてる区分のうち,右側に掲げております品目に変更し,その他の品目については,別表第3に変更いたします。  昨今卸売市場を取り巻く流通環境は大きく変化しており,その変化に対応が求められております。取引方法の区分を変更することにより,多様化する顧客のニーズや多元化する流通システムへの対応が可能となります。市民への安全・安心な生鮮食料品の安定した供給に資するとともに,中央卸売市場の活性化につなげてまいります。  また,消費税法等の改正に伴う使用料についても,あわせて改定しようとするものであります。  91ページをお開き願います。  第27号議案神戸エンタープライズゾーン及び神戸国際経済ゾーンにおける支援措置に関する条例の一部を改正する条例の件でございます。  回復基調にある民間設備投資を神戸の産業団地に積極的に呼び込むことは,雇用の創出,税源の涵養など,将来に向けた安定成長の産業基盤を築き,神戸経済の活性化を図る上で非常に重要であります。そのためには,厳しい都市間競争の中で神戸が選ばれるよう,政府の成長戦略に歩調を合わせ,集中的かつ積極的に魅力的な市税優遇策を実施する必要があります。  そこで,条例適用期限を平成28年度末まで3年間延長するとともに,固定資産税等の軽減を拡充するため,条例の一部を改正しようとするものでございます。  147ページをお開き願います。  第28号議案神戸市農業集落排水処理施設条例の一部を改正する条例の件でございます。  消費税法等の改正に伴い,農業集落排水処理における使用料を改定しようとするものであります。  151ページをお開き願います。  第29号議案神戸市立フルーツ・フラワーパーク条例を廃止する条例の件でございます。  フルーツ・フラワーパークは,平成5年に都市と農村の交流や市域農業の振興などを目的として開園いたしており,開園後約20年を経過しております。平成24年度に開催いたしました活性化検討委員会から報告を受け,平成25年度行った活用調査結果をもとに,ホテル棟は民間事業者へ売却,ホテル棟以外は引き続き市が所有し,今後は農業振興拠点として,民間事業者等を活用しながら,将来にわたって柔軟な形で発展させていく必要があるため,条例を廃止しようとするものであります。  以上,産業振興局に係る予算議案5議案,報告事項4件,その他の議案6議案につきまして一括して御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯主査(松本しゅうじ) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いをいたします。  それでは,赤田委員。 5 ◯分科員(赤田勝紀) おはようございます。それでは,早速ですけども,質疑に入らせていただきます。  4月からの消費税増税は,市民の暮らしにも,市内中小業者の営業にも大きな打撃を与えます。予算説明書の総括事項にも,冒頭書かれてありましたとおり,市内基幹産業の縮小・不振や海外企業との激しい競争,今後の消費税増税に対する不安など,中小企業を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況であるというふうに述べられていますが,そんな中で市民の暮らしを守る防波堤の役割を果たすべきなのが,自治体神戸市の役割です。  そこで,以下,質問に入らせていただきます。  久元市長は,商店街が全体的に元気がなくなっているということを非常に痛感しましたと,中央卸売市場の跡地にイオンが進出して大型スーパーに対する不安というものが商店街の皆さんの間に広がっているということを選挙戦を通じて改めて感じましたと,こういうふうに当選後の記者会見で述べられました。また,当初予算の概要でも,中小企業を初めとする地元企業の元気の創出がまちの活力の源泉となることから,神戸経済の活性化と市民の雇用機会の拡大に全力で取り組みますとしています。  しかし,1つ1つの施策を検討すると,比較的元気な力のある企業や商店街にとっては,いいのかもしれませんが,地域商業活性化支援策が苦境に立たされている小売店や空き店舗がふえて,また元気が消失している商店街や小売店にとっては,活用しにくいんじゃないかというふうに思うんです。消費税増税の小売価格への転嫁は,零細業者ほど困難で,食費など日常の生活費を削減せざるを得ない,そういう事例もたくさんあります。固定資産税などの滞納を余儀なくされ,資産差し押さえを受けた業者,また無年金のために,やむを得ず営業を続けている高齢の業者など,私自身,いろんな事例に出会ってきました。しかし,中小業者は,長い歴史の中で,苦労に苦労を重ねながらも,地域とまちづくりを支えてきたんです。神戸経済の活性化に努めるというならば,これらの中小業者も視野に入れるべきです。商店街を活性化させたいという強い気持ちを持つには,やっぱりこれは裏づけが必要だというふうに思います。だからこそ,個々の店舗や小売店の支援まで,苦境に立たされている中小業者の支援を行っていくべきでないかと考えます。そういった業者に対する直接支援策を具体化するべきだと考えますが,いかがでしょうか。 6 ◯谷口産業振興局長 ただいま話ございましたように,商店街・小売市場,我々も非常に問題が多いということで十分な認識をしておるところでございます。  その中で,この商店街・小売市場,単に商品・サービスを提供するという場じゃなく,今お話ございましたように,地域の安全・安心,それから地域住民の交流の場という意味で非常に地域にとって重要な役割を果たしているというふうに考えております。そのため,これまでもいろんな制度でソフト・ハード両面から補助メニューを設けてやってきたわけでございます。個店への支援ということでございますが,基本的には,まず中小企業融資制度ございますので,資金的な面はこの融資制度でやっております。それから,産業振興財団あるいは商工会議所でいろいろ具体の話,経営相談あるいは専門家の派遣ということで,個々のところの御相談には応じております。  また,直接的な個店支援ということではございませんが,商店街・小売市場で空き店舗を活用した店舗誘致でございますとか,商店街・市場のガイドブック,それから自慢の逸品展というふうなことで,個店の魅力の発信を行ってもらっておりますし,商店街・小売市場のオンラインモールの進出支援事業では,それぞれの個店の販路拡大を目的に,オンラインモールへの進出を支援しまして,商機能の醸成,若手商業者の育成,こういったものにもつなげておるというふうに考えております。  商店街・市場の活性化には,当然コミュニティー機能と商機能の強化が必要であるというふうに思っております。ただ,その個々の商機能,それぞれが商売をされている,その機能についてはそれぞれの店舗で元気になっていただくことが必要じゃないかというふうに考えております。  私としましては,やはり全体──商店街・小売市場が線あるいは面として,あるいはまちとして取り組んでいただく,そういった施策について我々としては支援をすると,そういう意味で今回地域商業活性化支援事業を提案させてもらっております。  この事業の中で具体的に空き店舗対策でありますとか,外装,ファサードの整備など,こういったことも事業としてやれるように,我々は考えてございますので,こういったことを通じて,個店の強化を図ることも可能ではないかというふうに思っております。そういう意味で,今回の新たな支援事業については,それぞれのところから柔軟にいろんなことを言っていただくと。従来のようにメニューが決まっていて,それでないとだめということじゃありませんので,その辺のいろんなことを地元の問題点を把握していただいて,包括的に我々は支援をしたいということでございます。  そういう意味で,新年度,制度が始まるわけでございますが,いろんな形で御相談いただければ,我々としても制度をできるだけ活用して,商店街・小売市場の活性化に努めてまいりたいというふうに考えております。 7 ◯分科員(赤田勝紀) 産業振興局には,商業課という専門の課がありまして,もちろん商店街を取り巻く状況というのは,これはもう以前から大変な状況やったわけで,これまでの取り組みは一体何だったのかなという疑問を禁じ得ません。  また,これまでの取り組みを見ても,効果が出たとは言いがたいなというふうな感じしますし,だからこそ,ちょっといろいろ提案も後でさせていただきたいと思うんですけども,過去の分をちょっと見て──いろいろ資料いただいたんですが,例えば,地域商業サポート事業というのがありますが,これが平成22年度から24年度までの3カ年で見ますと,市内で活用された件数ですかね,これが82件,84件,75件というふうに,下がりぎみと。その中で,垂水区だけで見てみましても,5件,4件,4件というふうに,そういう横ばいというか,活用が広がってなくて,利用されてるところというか,商店街ですね──商店組合,これがもう同じとこばっかりやと,こういう状況なんですね。だから,やっぱりこういうところから抜け出していくということが必要じゃないかと思うんですが。非常に素朴な疑問なんですけどね,商店街は市内にたくさんあります。小売市場もたくさんありますけども,このたび,商業流通担当部長に12月から配置されましたが,現場に足を運ばれているとき,言葉悪いですけどね,シャッター街に囲まれて本当にひっそりとした商店街や小売店がございますが,そういうところまでしっかり足を運んでいく,そういうおつもりでしょうか。 8 ◯山本産業振興局担当部長 ただいま御指摘ございましたですけども,まだ2カ月ということで,大体まだ7割ぐらいしか回れておりませんが,その中で聞こえてくる声というのは,やはり何をしたらいいかわからないという声が結構ございます。したがいまして,そういったことにも今後対応できるように,私を初め,スタッフが小まめに現場に出て,いろんな方の御意見を伺って,施策に反映できるようにしたいと思いますし,今年度──25年度の補正予算で緊急雇用を使いまして,応援隊というのをお認めいただいております。そういった手となり足となる部隊も活用しながら,小まめに地域の活性化のために頑張ってまいりたいと思っております。 9 ◯分科員(赤田勝紀) その7割というのは,分母がわからないんですけども。その中には本当に,何というか──今申し上げましたように,かつて,私が子供のころは,結構にぎわってた,そういう小売市場というか,そういうところ──現在ではもう1軒か2軒しか,ぽつん,ぽつんしかないと,そういうところもあるんですけども,そういうところも視野に入ってる,それも含めてですか。全部入るんですかね。 10 ◯山本産業振興局担当部長 大体,今,商店街で223,小売市場で55,トータルで約280ほど対象としておりますけども,その大体7割ぐらい──小まめにお話を伺ってるということではございません,もちろん,むしろ私の勉強のためになってるかもしれません。ただ,1つ1つ状況が違いますよね,商店街・市場,持ってる資源も違いますし,状況も違います。そういったものを小まめにリサーチをして,施策につなげてまいりたいと思っております。 11 ◯分科員(赤田勝紀) とにかく,苦境に立たされている業者全てを本当に視野に入れて頑張っていただきたいと思うんですが──ちょっと塩屋の商店会が1月に緊急雇用創出事業の一環として,お客さんのニーズ調査を実施いたしましたけども,これ109人からの回収で,その中で私注目したのは,商店街にあったら利用したいと思う商品やサービスは何ですかと,そういうふうに,3つ選んでくださいという問いがあったんです。その中で最も高かったのが,安全・信頼のある商品やサービス,2番目が地域の特産やオリジナル商品,3番目が低価格商品という,これが上位を占めてたんですが,そらそうだと思うんですね。だけど,これはやっぱり力があるというか,そういうところしかなかなか対応できないんだと思うんですよ。  今,応援隊の話が出ましたけど,この応援隊がどういうふうにこれから頑張られるのかということも推移を見ていきたい思いますよ,だけど,ただこれは,いろいろ事前に説明を受けましたけど,まだこれは補助的な支援にとどまってるんじゃないかという感じがします。  この際,やっぱりどうしたらええかわからないという,そういうところに対しては,専門家による経営的な支援が必要じゃないかというふうに思うんです。例えば,中小企業診断士協会とも連携した支援というのも行ってみてはいかがでしょうか。 12 ◯山本産業振興局担当部長 個別の店舗に対する直接的な支援というのは,産業振興財団のほうで実施しておりまして,相談あるいは専門家の派遣というのは行ってございます。
    13 ◯分科員(赤田勝紀) あと,それと,ただ現場へ足運ぶだけではつかみ切れない,いろんな本音も見えてくることもあると思うんですよね。そこで,例えば,膨大にありますけども,1人1人の店舗の,それぞれの声もあると思うんですが,悉皆調査をしたらどうでしょう。 14 ◯山本産業振興局担当部長 もちろん,全体像を把握することも大事だと思っております。早急に,ちょっと体制を整えまして──これまでも平成20年度にはそういった全体の調査をしてございますけども,ニーズをつかむためにそういった調査もしてまいりたいと思います。 15 ◯分科員(赤田勝紀) 予算書を見ていまして感じたことなんですけどね,中小企業対策や商店振興の予算というのは,例えば商業の振興関連というのがありますが,それを見ると,全体で3億5,800万ほどですね,それから中小企業経営支援費というのが3億5,500万。つまりこれは市内全体ですけども──それと関連して,ちょっとお聞きしたいんですが。議案にありますように,エンタープライズゾーン条例が改定されますけども,これは固定資産税や都市計画税,この軽減について──簡単に言うと,5年間で90%軽減とか,大規模特例で10年間で90%軽減と,こういうふうに趣旨述べられてますが,これ,例えば1社当たりの軽減減税額というのを試算していただきましたけど──ちょっと確認なんですが,特例中核事業というのがありますけど,これが5万平米の想定土地分譲面積で,1社当たり固定資産税・都市計画税,それから資産割事業所税,この軽減額が本来ならば9億7,000万円の税額なんだけども,軽減すると10年間で8億7,300万円になるということなんですけども,それ,事実ですね。 16 ◯岸田産業振興局担当局長 本来の税額が9億7,000万円で,軽減する額が8億7,300万でございます。 17 ◯分科員(赤田勝紀) つまり,10年間でそれだけの額の軽減ということは,1年に直すと8,700万円の減税をするために税金を使うということになるんですね。これは,先ほど触れました中小企業の対策費と比べても,このエンタープライズゾーン関連では1社でそれだけの莫大な額,市内全体の中小業者,商店,そういうところの額と比較しても,余りにもバランスが悪いなというふうに思うんですね。これはどうかなというふうに思います。その辺についての考え,ちょっといかがでしょうか。 18 ◯谷口産業振興局長 その点につきましては,さきの本会議で久元市長の答弁にもございましたように,経済の活性化,今現に頑張っておられる中小企業の支援,それからあわせて,外からの企業,いろんな人材,お金を持ってくる,その両輪でもって神戸経済を活性化するというふうなことでございますので,我々としては,両方あわせて進めてまいりたいというふうに思っております。 19 ◯分科員(赤田勝紀) この辺のところは,余りにもほんまに,何というんですかね,経済の活性化と言いますけども,本当にこれは活性化につながるのかなというのは,本当に市民から見ても,非常に疑問に思うところやと思うんです。今,これ,たしか意見募集されてますよ。今,状況,どれだけの人が資料を持っていって,意見出てますか。 20 ◯岸田産業振興局担当局長 現在,ホームページ等で公表しておりますけれども,まだ意見は届いてないというふうに思っております。 21 ◯分科員(赤田勝紀) 1カ月間余りの,そういう意見募集の中で,どれだけの人がこのことを知るのかなというふうに思うんですね。まあ言えば,知らない間にそれだけの条例改定が行われて,巨額の税金が使われるということになるんでしょう。同時に,先ほど,冒頭で局長が私の質問に対して融資のことも述べられたんですけども,この今回の予算の措置で信用保証の特別措置──これは信用保証料補助ですけども,これが500万円以下の信用料これ全額を全市で補助するという,こういう制度そのものも打ち切りました。これは,ちょっと,いろいろ数字をまた事前に教えていただきましたけども,平成23年度,24年度,25年度と,この500万円以下ということまで拡張されたことによって,かなり助かった企業はあったと思うんですね。これはおうえん融資や小規模事業の融資,そして無担保・無保証の融資と,この3つのメニューなんですけども,400万円以上500万円以下については,平成23年度で329件,平成24年度が237件ということで,それから平成25年度はまた303件というふうになっておりますが,これ,金額にすると,それぞれ大体5,000万円前後。多いときで5,800万──大体5,700~5,800万ですね──の金額なんですけども,それが400万円から500万円の保証料補助というのを必要としてた企業者が,その分がこれから削られるということになるんですよね。つまり,片一方で,融資の面でもそのように本当に必要とする,そういうところが削減されるということで,これはまさにこれは市民から見ても納得のいかないことだと。そこを削りながら,一方でエンタープライズのほうには力を入れると,これはほんまに市民に納得いかないと思うんですけど,いかがでしょう。 22 ◯小村産業振興局経済部長 ただいま御指摘のございました小規模融資の関係でございます。御指摘ございましたように,具体的に小規模企業おうえん融資,それから無担保・無保証人融資,それと,小規模事業資金融資と,こういう3つの小規模事業向け融資制度というのを持っているというところでございます。  これについては,その趣旨といたしましては,御指摘のとおり,小規模事業者の借り入れ負担の軽減を図って,金融面から支援を行うということで,その信用保証料を補助してるということでございます。  これを500万から400万に限度額を下げるということについて,どうかということでございますけれども,この制度,従前,平成21年度には融資額,限度額を400万円以下ということにしておりました。これを,御承知のとおりでございますが,リーマンショックございまして,その後の経済環境の悪化というのを考慮いたしまして,平成22年度に400万円から500万円以下ということで,1年間の特別措置ということで,引き上げを行ったものでございます。  その後,この1年間の措置というのを,結果,1年ごと延長してきておったと。今年度まで延長しておったということでございますが,この金融円滑化法,平成25年3月終了いたしましてその時点で,この額の見直しということも考えられたわけですけれども,その後の法期限到来以降の影響というのも,様子を見ておく必要があるだろうということで,この1年様子を見てまいりました。そういう中で,前年度よりも,また倒産件数がふえているとか,そういった悪い状況にはなっていないというところもございまして,この特別措置として実施しておりました500万以下というのを従前の400万に戻させていただきたいということでございます。 23 ◯分科員(赤田勝紀) 今,特別措置については,これは前年同月というと,これは逆にふえてるんですよね,むしろ,逆に……。それはもう数字確認していただいたらいいと思うんですけど,4月から12月までしか出てませんけどね。むしろ経済的な状況から見れば,消費税の増税に対する不安というのが非常に大きいということです。  それからまた,この融資制度全体の枠も融資予定額がかつては500億あったのが400億になり,そして今度は300億と減るわけでしょう。つまり,そうやって逆に借りたくても──融資受けたくても受けられない,そこまで体力が落ちてるという実態があるということを,そこをしっかり受けとめていただかなきゃならないというふうに思うんですよね。  それで,エンタープライズの関係でも,ちょっと疑問に思うことがまだあるんですけども,雇用の拡大についても,これは本当に裏づけあるんかなと思うんですよ。神戸空港島も含まれていますけども,2月18日の市長の定例記者会見で,こういう趣旨のことを述べられてますね。未処分の土地を早く売れればいいと,ディスカウントして売却することは適切ではないと,そういう旨述べておられますが,つまり,すぐには売れないし,企業は来ないということを認めてるようなもんなんですよ。そういうところに,そういった税優遇の予算化を講じて,どうして雇用の増につながるんでしょうか。 24 ◯岸田産業振興局担当局長 エンタープライズゾーン条例による優遇措置につきましては,これから誘致しようとする企業でございますので,対象になりますので,今,入ってない税収,その分が企業が来ることによってこれから入ってくるということになります。  ただ,先ほど申し上げましたのは,特例の場合,5万平米以上というような要件をつけておりますけれども,その場合については,10分の9軽減させていただくというようなことでございまして,ただ,このたびの条例改正では,事業継続義務期間というものも設けてございます。特例の場合は,10年優遇措置がありますので,事業継続義務としては20年というような継続義務をしております。したがいまして,11年目以降は,税額についても満額入ってくるということでございますので,おっしゃられるようなことには,私どもはならないというふうに考えております。 25 ◯分科員(赤田勝紀) 現在でも,空港島,空き地だらけなんです。それで,固定資産税でも,払いたくても滞納を余儀なくされて,資産の差し押さえを受けると,そういうことで相談も受けますよ,そういったところは,聞いたらどう思うと思いますか。これほんまにひどいと思うんですよね。やっぱり,市内の,冒頭触れましたように,神戸の経済を長年の歴史にわたって支えてきた,そういった小さな業者も含めて,小売店舗1店1店も含めて,本当に今の消費税増税が待ち受けてると。あってはならんことで,これはそんなことをやめささないかんのですけども,そういう状況の中で神戸市が本当にどうあるべきかなのかということで,基本的な姿勢が問われると思うんです。近年の市街地への大型商業施設の進出によって,商店数の減少にさらに拍車をかけてるという状況,そして高齢化と少子化によってマーケットが縮小する小売競争が激化する,そういう中で,大型店や大企業に対しては地域社会における責任の自覚を,そしてまた中小企業の共存共栄を図ることが非常に重要であり,だからこそ,中小企業振興基本条例というのが,これは全国で広がっています。県下でも14の自治体でできてますけども,そういうことに取り組むという姿勢が大事だろうと思うんですけども,その辺の見解をお願いいたします。 26 ◯谷口産業振興局長 振興条例の件,これも本会議で市長の答弁がございました。私どもも,中小企業振興,決してそれについて否定するものではございませんし,我々もやる必要があるということで,やってございます。ただ,その振興する際の手法として,条例が適当かどうかという点につきましては,その条例というのは非常に規制もございます。条例という手法がいいかということについては,否定的な見解でございます。  我々としては,中小企業活性化プログラムを含め,実際の施策で反映することによって,中小企業振興を図っていきたいというように思っております。 27 ◯分科員(赤田勝紀) 中小企業活性化プログラム見ても,やっぱりこの大企業の──大型店舗の出店についての歯どめというのは,全然どこも──があるようなことは全然書かれていません。やっぱり,規制がなければ──大手の企業に対しては,やっぱり社会的な責任と私ら言ってますけども,そういったものがなければいけないし,全国で110を超える自治体で実施されていること,そういう事実を真摯に受けとめていただきたいというふうに思うんです。  次の質問に入らせていただきます。  現代社会にはびこるブラック企業は,若者の心身をすり切るまで働かせ,使い捨てにしています。人間の権利や尊厳さえ奪う働かせ方は,今日の日本が抱える大きな問題です。我が会派は,12月の一般質問でも取り上げましたけども,玉田副市長は悩んでいる若者の実態はたくさんある,市民相談なども行っている,厚生労働省も取り組んでいる,神戸市も対応すると──あっ,これは久元市長の答弁です,失礼しました。それから,若者に対して,そういうことをしていく上で,調査する必要があれば調査していくということを玉田副市長も答弁されています。しかし,新年度の予算案を見ると,具体的に取り組む計画が見当たりません。一体,神戸市として,どう対応しようとしているんでしょうか。それ,聞きたいとこなんですね。それで,もう1つ,提案しますけども,雇用拡大についての申し入れとあわせて,法令違反なく新卒者が働けるよう申し入れを行い,若者に対する情報提供の1つとして,以前サポートマニュアルってありましたね,あの雇用編がありますけども,改訂や再発行を市民参画推進局と連携して進めていくべきでないかと考えるんですけども,いかがでしょうか。  そしてまた,ホームページでの情報提供を発信すべきじゃないかと思うんですけど,いかがでしょうか。 28 ◯小村産業振興局経済部長 いわゆるブラック企業と言われる企業に対する対策ということでございます。先日──昨年12月の本会議答弁のほうでは,市長・副市長のほうから,御答弁させていただいておりますが,まず,話のございました調査をなぜしていないのかということでございますけれども,前回,本会議の答弁で御答弁申し上げておりますのは,基本的に離職率等の調査というのは,監督・指導権限を有する国においてなされるべきであると。そうした上で,若者に対して,いろいろな相談や情報提供をしていく上で,必要な調査があれば調査をしていく,そういうことで御答弁を申し上げているところでございます。  市の取り組みでございますが,市のほうとしましても,困っている若者が実際にいると,そういう状況の中で,そういった若者が適切な行動がとられるように,働く上でのルールであるとか,あるいは困ったときに,どういったところに相談に行ったらいいのかと,そういうことについては,国から資料等の提供を受けながら,現に今,市のホームページのほうでも広報啓発を行っているところでございます。  具体的には,その兵庫労働局のほうで実施しております総合労働相談コーナーといった相談窓口の案内とか,労働契約を結ぶときの注意点とか,労働条件が違っていた場合の対応等についての情報というのをそこに掲載しておるというところでございます。  こういった情報提供を市として行っているところでございますけれども,こういった情報提供をしていく上で,何らかの調査を行うということは考えてございません。市の考え方といたしまして,従来から御答弁申し上げてるとおりでございますが,若者の使い捨てが疑われる企業等への対応については,ワンストップ対応という点からも,また相談への対応を含めまして,労働関係法令の遵守に関する指導監督権限を有しております国──厚生労働省のほうにおいて一元的に対応されるべきものであるというふうに考えております。  市としましては,こうした国の取り組みの紹介とか,働く上での基礎知識の啓発ということに努めてまいりたいというふうに考えております。  サポートマニュアルの改訂についてということでございますが,先ほど申し上げましたように,現在,産業振興局として対応しているところでございます。その改訂については,特に現在予定をしていません。 29 ◯分科員(赤田勝紀) 改訂は簡単なことなんで,また雇用編というところに,いろいろ加えるだけでも違うんじゃないかと思うんですね。雇用編──サポートマニュアルがどれだけ配布されたか,2年間だけだったんですけども,市役所や区役所だとか,ジョブカフェだとか,あるいはハローワークなどに置かれていたものなんですよね。これぐらいのことはできるんやないかと思うんです。  また,兵庫労働局が昨年9月に実施した記事が1月に出ましたけども,県内208の企業と事業所を調査して,172の事業所で長時間労働や,賃金未払いなどの法令違反が見つかったんだと。その中には厚生労働省が過労死の認定基準としてる時間外労働,月100時間を超えて働いていた人が33社の事業所に上って,最長で約160時間残業があったという驚くべき事実があるんですよね。そういったことは,本当に放置できないし,何らかの積極的なアクションを神戸市としても起こしていただきたいと思うんです。  もう1つだけお聞きしたいんですけども,雇用の安定及び雇用機会の確保についてという事業所宛ての申し入れ文書が,去年──毎年出てるんですかね,ことしも出されると聞いてますけども,今就職活動してる学生は,とにかく正規でなければならないという重圧を感じながら,就職活動してます。ところが,不幸にもブラック企業に就職するというようなことになれば,本当にこんな不幸なことはありませんが,市内各企業に労働基準を守って,雇用の安定維持に努めるよう要請するべきじゃないかと考えるんですけども,いかがでしょうか。 30 ◯小村産業振興局経済部長 御指摘の市内企業にそういう呼びかけるべきじゃないのかということについては,昨年9月に各都道府県の労働局のほうで,若者の使い捨てが疑われる企業等への重点監督ということで,重点監督が実施されました。  先ほど,委員御紹介の調査というのも,その一環で行われたということでございまして,それを踏まえて,先ほどのような発表がなされたということでございます。  その発表とあわせまして,兵庫労働局のほうでは,働く人が活躍しやすい職場環境の改善等の取り組みに関する要請というのを県内の兵庫県経営者協会等,関係団体のほうに通知をしているところでございます。  それは,役割分担でございまして,県のほうからそういう通知が出されているということでございますので,市のほうから,これに重ねて通知を出すということは考えておりません。 31 ◯分科員(赤田勝紀) 1枚物の中に,雇用の維持・安定に努めるよう要請するということぐらいは書けるなと。800数十社の企業に対して送られてるんでしょう。それだけでも足りませんし,もっと積極的なことをやっていただきたいんですけども,それぐらいのことはできるんやないかという疑問を禁じ得ません。  次,3問目いきます。  この本会議でも取り上げましたけども,65歳以上の要支援・要介護認定を受けていない高齢単身世帯,または高齢夫婦世帯に対するバリアフリー化工事の助成制度が計画されていますが──これ自体はいいことだと思うんですよ,しかし,どれだけの市民が活用するのかというのが非常に疑問なんです。  そこで,対象を限定せずに,住宅リフォーム助成制度として実施するほうが,市内経済の活性化のためには,よほど効果があるんじゃないかというふうに考えるんです。地域経済の活性化策として,市民の暮らしと営業を守ることに責任を負う局として必要と考えませんか。その見解をお伺いいたします。 32 ◯小村産業振興局経済部長 先日の本会議のほうでもそれに関する御答弁がございました。本市では,住宅リフォーム助成,耐震とかバリアフリー,そういったことに関する住まいの安全・安心の基本に即して,神戸市の住宅政策の目的に沿ったリフォームへの助成ということで実施をしているということでございます。  具体的に,耐震補強制度の補助とか,共同住宅の共有部分のバリアフリー改修,それから介護保険による高齢者や障害者向けのバリアフリー改修助成と,こういったところを都市計画総局のほうで実施をしているということでございます。  産業振興局といたしまして,その住宅政策について,答弁する立場にはございませんが,都市計画総局のほうからは,その制度について,目的を限定としない一般リフォームではなく,住宅政策の目的に沿ったリフォームを対象に取り組みたいというふうに聞いております。  産業振興局としてどうかということでございますが,住宅リフォーム制度を産業振興施策として検討すべきということにつきましては,現在,その投資につながる助成措置といたしまして,実際に先ほどの予算説明の中にもございましたけれども,26年度予算では,1つは中小製造業における技術力・生産性の向上や受注拡大などに向けた設備投資,そういった設備投資を支援する助成制度,それと商店街・小売市場の活性化支援に対して,商店街・小売市場が設置する共同施設の建設費の一部を補助する制度,こういったことを予算の中に盛り込んでいるところでございます。  これは,いずれの施策も,経済効果が期待されるということの一方で,中小製造業の競争力の強化とか,あるいは地域のつながりを基礎とする地域商業の活性化という,そういった産業振興上の目的を持って行っているというものでございます。  一般住宅のリフォーム自体は,産業振興上の目的とするところではございませんので,産業振興局のほうで一般住宅のリフォーム制度について設けるということは考えておりません。 33 ◯分科員(赤田勝紀) ちょっと,質問の趣旨は,要するに,いかに経済を元気にするかということで,他局の関連のことですとお聞きしてみたんです。というのは,やっぱり日本の経済,GDPの6割占めるのが内需ですから,内需を拡大し,そして地域の経済を円滑──循環していくためには,やっぱり消費者サイドでの力をつけるということが大事だと思うんです。そして,去年の9月に神戸市内の景況雇用動向調査,こういう資料いただきましたけども,それを拝見いたしますと,製造業も非製造業も,ともに経営上の問題点として,内需の不振を挙げています。また,さらに先日の本会議の副市長の答弁でも,繰り返し,市内中小企業への波及効果というものを今提案した──今回出た住宅制度についても期待してるという答弁出てるんですけども,それだったら,さらに対象を拡大していくほうが──実際上の問題ですよ,中小業者への不安や悩みに応えていくことにもつながって,神戸経済活性化につながると,より望ましいというふうに考えませんか。 34 ◯小村産業振興局経済部長 助成制度を設けてはということでございますが,助成をするということ自体が決して目的ではないというふうに思っております。助成はやはり,手段であると思います。行政目的を達成するという,そういう手段として,その助成制度というのがあるのではないかというふうに考えております。  産業振興局で助成制度を設ける場合は,達成すべき産業振興上の行政目的と,そういうものを前提として行わなければならないというふうに考えております。 35 ◯分科員(赤田勝紀) 助成の話出ました,助成は手段だと言うんですけどね,各地で実施してる自治体というのは,助成額の8倍から30倍という,大きな経済波及効果を生んでることは,恐らく御存じだと思うんですね。つまり,所得を得た業者がまたそれで納税するわけで,それによって税収がふえるということでしょう。既存の業者自身がそうやって,まあまあ救われるといいましょうか,ちょっと救われるんですよね。これは,そういう波及効果というのは,お認めになられるかどうかというふうに疑問に思います。  同時に,このリフォーム助成制度は,全体で見たら,2013年5月8日現在で562の自治体で実施されていまして,これは昨年,2012年7月1日が533自治体だったので,1年間で約30自治体もふえてるんですよ。先ほども触れましたように,県下でも14自治体もなっていて,全国的な流れですし,国土交通省も,長期優良住宅化推進事業として開始をしているわけです。このようにして,中小企業を初めとする地元企業への元気の創出ということを行っていくべきだと思うんですけども,その辺のところについて改めて,ちょっと答弁お願いいたします。 36 ◯谷口産業振興局長 住宅の関連で,産業連関上,非常に効果があるんではないか,あるいは乗数効果があるのではないかという点について,私どもも否定はいたしません。  また,今,全国で500強の自治体ということでございますが,我々も調べましたところ,政令指定都市ではどこも手がけてはございません。今の一般住宅に広げるということになりますと,財源的な問題,どれぐらいかかるのか,あるいは今言いましたように,個々の行政目的の中で,全ての住宅のリフォームを対象にするというのは,非常にやはり難しい問題ではないかと考えております。住宅施策あるいはバリアフリー,それから産業政策,いろんな中で,そういう制約の中でどういう形でこの事業をやっていくか,それはかなりいろんな制約の中で考えるべきものではないかというふうに考えてございます。 37 ◯主査(松本しゅうじ) 赤田委員,時間がございませんので。 38 ◯分科員(赤田勝紀) 財源については,組みかえれば十分可能だと思いますし,また政令市でやってるかやってないかじゃなくて,本当に,足元を見て,神戸の経済活性化のために取り組んでいただきたいと思います。  以上です。 39 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さんでした。  次に,上原委員,発言席へどうぞ。 40 ◯分科員(上原みなみ) おはようございます。上原みなみです。よろしくお願いします。  まず最初に,KOBE“にさんがろく”PROJECT事業についてお伺いいたします。  まず,“にさんがろく”というプロジェクト名ですが,農業・漁業などの1次産業が食品加工によって2次産業へ,さらに流通販売という3次産業へと一体化することにより,業務展開する経営形態を6次産業化ということから,1掛ける2掛ける3イコール6というのが由来となっているとお聞きしました。さらに,兄さん,姉さんと呼ばれる若者と2次産業,3次産業を担う企業と,神戸の23%の面積を占める農漁業の従事者との連携という意味を持たせているとお聞きしましたので,それが理解できると,とてもいいネーミングだと私は思いました。今年度の予算が455万円と,前年度比305万円拡充されており,拡充内容をお聞きしますと,参画者の拡大と商品プロモーションの強化ということでした。まず,予算拡充1点目の参画者について取り上げてみますと,アイデアを提案する学生が神戸産の農作物や旬の時期を知らないために,企画に沿った素材を準備することができないという問題が多々あったようです。  参画者を拡大する前に,現在の参画者に対して,情報提供を充実させるべきと思います。つまり,神戸の農林水産業をよく理解した上で,企画ができるように,企画前のインターンシップを強化すべきと考えますが,いかがでしょうか。 41 ◯植田産業振興局農政部長 今,先生のほうからKOBE“にさんがろく”PROJECTのネーミングの由来でありますとか,事業の内容,まさしくそのとおりでございます。  これも平成24年度から始めまして,年々参加者がふえてございます。大学生を見ましても,平成24年度は3大学61名の方が参加されておりますけども,25年度は6大学161名の方というふうになってございまして,もっともっと広がるように持っていきたいなというように思ってございます。  御指摘ございましたように,若者たちのアイデアといいますと,弱いところはコスト意識の問題でありますとか,今おっしゃいますように,現場を検証しますけども,なかなか神戸の農水産業に対する知識という面では,課題があると思ってございます。  ですから,せっかく斬新なアイデアが出ましても,なかなか商品化にいかないという側面・課題があると思ってございます。  これ少し,こういった課題にどうしたらいいのかなと思って,年々,毎年考えるんですけども,今までの事業スキームといいますのが,まず春にキックオフをしまして,学生たちに現場を見てもらって,学生たち独自でアイデアを考えて,秋に提案をする。提案を見て,企業,農漁業者が商品化できるかなとかで動いてきますけども,26年度以降は春の段階から,企業・農業者・大学生,チームを組みまして,アイデアから商品化まで一貫してみんなで考えていこうということをしますので,委員おっしゃるような,インターン的な要素というのは,十分,今回加味できるかなと思ってございます。  以上です。 42 ◯分科員(上原みなみ) 次に,参画者を拡大するためには,参画者によってプロジェクトが魅力的で,プロジェクトの先へとつながるものがあるべきだと考えます。学生の企画と,企業,農漁業従事者とのコンペのようなマッチングに終わるのではなくて,例えば参加企業の就職説明会を開催するなど,神戸市内の企業への就職や定住につながるような取り組みを盛り込むべきだと考えますが,いかがでしょうか。 43 ◯植田産業振興局農政部長 この事業自体が農水産業の活性化というものと,農水産業に関連します企業の裾野を広げることということを考えてございます。その中で学生たちが魅力を感じていただいて,その会社に就職したいなと思っていただければいいかなというところでございます。それは,今後事業を進めていく中で,そういう企業とのつながりといったものをどう強化できるか,考えていきたいと思ってございます。  以上です。 44 ◯分科員(上原みなみ) 最後に,参画されている学生のアイデア提案会の内容を拝見しました。件数としては,食べ物の商品開発が圧倒的に多いんですけれども,花壇苗のギフトボックスとかポットで,神戸野菜のゆるキャラ,神戸の農水産物の見える化を図るウエブ上のコンテンツ,食生活サポートアプリなど,中には多岐にわたる内容がありました。このようなカテゴリーの違うものを同じ土俵で選考するというのは,明確な基準がつくれず,困難ではないかと感じました。  そこで,今後はソフト部門やアプリ部門など,業種や業態を明確にカテゴリー分けして募集をすることで,学生や企業が新たに参画しやすくなると考えますが,いかがでしょうか。 45 ◯植田産業振興局農政部長 このプロジェクトを進めるに当たりまして,いろんなアドバイザーの方に参加していただいてございます。今現在3名いらっしゃいますけども,6次産業化あるいは商農工連携の専門家の方,またデザインの専門の方,またいわゆるプロモーションの専門の方にアドバイスしていただいてございまして,そういう方にトータルで,どんなアイデアであっても出るという形で考えてございます。  また,今,委員のほうから,いわゆるソフト系の提案がありましたけども,まだ全体的に見ますと,それほどウエートは大きくございません。ですから,今のところ,今の状態ですと,それほどジャンルを分ける必要はないかなと思っておりますけども,今後,提案がふえてくれば,そういうジャンル分けですることも考えたいと思ってございます。  以上です。 46 ◯分科員(上原みなみ) 今後ふえてきたらではなく,ジャンル分けすることで,別のジャンルの提案がふえてくるんだと思います。  神戸市民の納めた税金を使って行う事業なんですから,プロジェクトがやはり大学の研究発表とか,サークル活動のような一時的なものにとどまってしまってはいけないと思います。神戸独自の,新たな物づくりが商品化されて,持続的に販売ルートに乗っていくという,そういう神戸全体の利益となるべきですから,そのためにも予算を有効に活用していただきたいと思います。  次に,観光客誘致対策についてお伺いいたします。  神戸市の観光入込客数は,平成24年度でおよそ3,282万人,平成27年度を最終年とする観光プランの中では,目標が3,500万人と,達成まで200万人余りとなっていますから,目標に近づいてきていると見られます。  また,宿泊者数も平成24年度が445万人と,少しずつふえてきているような状況をお聞きしておりますけれども,観光地点での宿泊客は,日帰り観光客の3分の1弱,大手ホテルの稼働率も76%にとどまっております。やはり,神戸に宿泊,できれば連泊してもらえる滞在型観光にもっと本気で力を入れるべきだと考えますが,その具体的な取り組みについてお伺いします。 47 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 神戸の観光の現状ですが,御存じのように,神戸には北野,居留地,南京町といった市街地もございます。有馬温泉,瀬戸内海,六甲山,ウオーターフロント,多彩なスポットを有してございます。あわせまして,グルメとかスイーツあるいはファッション,さらには乙仲通り,トアウエストといった新しい観光スポットも出てきてございます。  神戸は滞在型,宿泊型の観光を楽しんでいただける魅力は十分にある観光地だと私たち考えてございます。動向調査で見ましても,5回以上訪れたことがあると回答された方が全体の7割を占めてございます。一方で,魅力がたくさんあり過ぎて,初めて神戸に来られる方にとっては,なかなか魅力が伝わりにくいとか,楽しみ方がわからないといった課題もございます。この点については,神戸ならではの楽しみ方を具体的に提案をしていく必要があると考えてございます。  今現在,Feel KOBEという神戸公式観光サイトでは,そのモデルコースを提案をさせていただいたり,エリア別の楽しみ方を特集を組んで紹介するなど,取り組みを行っているところでございます。  さらには,今年度から神戸ならではの楽しみ方を提案するプログラムとしまして,おとな旅・神戸を実施をしてございます。1月から3月まで,53プログラムを実施することになってございまして,予約率は90%ということで,こういった神戸ならではの楽しみ方を求めていらっしゃる方もたくさんいると確認をされました。  今後も新しい観光スポットを開発・発掘することはもとより,その楽しみ方そのものを開発・提案することで,滞在型の観光につなげてまいりたいと考えてございます。  以上です。 48 ◯分科員(上原みなみ) 観光スポットがたくさんあるというのは,私も神戸に住んでおりますから,わかっておりますけれども,ただ,今の段階で,やはり滞在型になかなかつながりにくかったというのはあると思うんですね。ですから,新たにもっと滞在型につなげるようなアイデアを盛り込むべきだと思っております。  実際に,私も海外とか,また県外から友人が来たときに,神戸のどこを観光に案内しようかと思ったら,そんなにすぐに思いつかないんです。そういう人が,神戸市内にはたくさんいると思うんですね。ですから,やはり,ここはもっと力を入れていただきたいと思います。  特に,外国人観光客数については,目標が100万人に対して,平成24年度が39万人,目標達成までほど遠い実績となっています。国際観光の推進としては,2,088万円の予算を計上されていますけれども,取り組みをお聞きすると,国や地方自治体並びに民間事業者との連携のもと,面と点のプロモーションを適正な市場分散によって実施するという回答が産業振興局から返ってきました。意味がわからないんですけれども,具体的に外国人観光客を誘致するために何をするのか,御説明願います。 49 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 外国人の神戸の呼び込みなんですが,先ほど申し上げた3点ですね,1点目は面としてのプロモーションの実施と点ということなんですが,これはどういうことかと申しますと,海外の方に神戸だけに来てくださいと,なかなか難しいんで,この点については,例えば国とか,京阪神堺の4都市あるいは瀬戸内4都市,広域連合と連携して,いうたら関西に来てくださいと,面として周遊してもらうということをPRするとともに,神戸ならではの点,例えば神戸ビーフとか,灘の酒,こういった神戸の独自の魅力発信を行っていくというのが1つでございます。  あと,市場の成熟度に合わせたプロモーションをしていくことで,例えば団体旅行が多い国については,旅行会社への売り込みをします。個人旅行が多い国では,メディアを活用して,消費者に直接,特別感のある旅先としての神戸を見せていただくような取り組みをしてまいります。あと,また市場の分散と申しますのは,今までは東アジアということで,中国とか韓国,香港,台湾が中心でございましたが,今年度からは東南アジアを中心──ムスリム市場ですね,インドネシア,マレーシアを新たなターゲットとして取り組んでございます。これは,国際政治の影響を受けにくい体制づくりを目指したいということで,適正な市場分散も含めて行ってまいりたいと考えてございます。  以上です。 50 ◯分科員(上原みなみ) 今,御説明いただいてはわかりましたけれども,やはり私が質問したときに,そこまでの回答をいただきたかったんですね。本当に回答をいただいたときに,産業振興局というのは,やはりサービス精神,おもてなしの心が一番大事だと思うんですけども,先ほどいただいたメールで質問して,回答していただいた,その面と線とか,点とか,そういう回答だけで,全く意味がわからなくて……。そういう回答をされるところに,どこにおもてなしの心があるのか,サービス精神のかけらがあるのかと,ちょっと不思議に思いました。  観光客をふやすためには,やはり神戸に点在する観光資源,今以上に魅力があるものにしてPRするための仕掛けや工夫が必要だと考えています。  そこで,企画調整局の予算の中では,市民・職員協働プロジェクトチームという,1,000万円の新規事業があるとお聞きしました。観光客を呼び込むための仕掛けや工夫を市民や職員に公募し,観光施策に斬新なアイデアを持った市民や職員と一緒に取り組んでいかれたらどうかと思いますが,いかがでしょうか。 51 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 今までも,市民の方の御意見を聞いて,そういった新たな観光スポットなりについては整理をしてございました。  企画調整局のほうでそういう予算があるということなんで,予算が通り次第,また企画調整局のほうから御相談があれば,どういうことができるかについては,相談に乗っていきたいと考えてございます。
    52 ◯分科員(上原みなみ) 日本の観光のゴールデンルートというのが関空・大阪・京都・富士山・東京・成田ですね。それには,神戸は残念ながら入っていません。どう神戸にそのゴールデンルートをたどる外国人観光客を取り込むかが重要なんですけども,何か具体的なアイデアというのはありますか。 53 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 先ほど先生おっしゃったゴールデンルートですね,東京から始まりまして,富士山見て,京都へ行って,関西から帰ると,これは日本人でも最初,団体旅行で,例えばヨーロッパへ行くときは,パリへ行って,ロンドン行って,ローマと,こういうルートがあると思うんですね。団体客の場合は,団体で動かれますので,そういったルートで回られると。やっぱり,2回目,リピーターで来るときは,1回目行ってないところに行こうという話がございます。その際に,先ほど申しましたように,面でのアプローチをしながら,神戸ビーフは神戸で食べれますよとか,灘の酒は神戸に来ていただいたらということで,そういった点ですね,神戸独自,神戸ならではの売り込みをすることで,リピーターとして日本に来られる方については,ぜひ神戸に来ていただくような,そんな仕掛けを今も進めてますし,今後ともしてまいりたいと考えてます。 54 ◯分科員(上原みなみ) やはりですね,2番手ではだめだと思うんですね。何回,世界の方が日本に来てくれるか,一生の中に2回来れる人って少ないと思うんです。私たちだって,同じ国に2回行く人というのは,なかなかいないと思うんですね。ですから,やはり2番手に──リピーターとして日本に来てもらったときに,今度は神戸にと選んでもらうんではなくて,ゴールデンルートに入れてもらえるぐらい,魅力のある,そういう神戸になるべきだと思います。  神戸だけで楽しんでもらおうとすると,やはり連泊というのには,ネタ切れになってしまうと思うんです。そこで,宿泊は神戸で,観光は周辺都市でとなるように,例えば,神戸に泊まって,竹田城跡を見に行こうとか,ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行こうとか,そういう企画を旅行会社でオプショナルツアーとして組んでもらってプロモーションするなど,具体的な取り組みが必要だと考えますが,いかがでしょうか。 55 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 私も先日,10月にムスリムの誘致ということで,インドネシア,ジャカルタに行ってまいりまして,ジャパントレードフェアというのに出てきました。その際に,当然先ほど申しましたように,関西の4都市とユニバーサル・スタジオさんも一緒に行ってまいりまして,旅行者にお伺いをしました。それぞれの都市の魅力を発表することで,最終的に旅行会社のツアーを組んでくれてございます。そういった形で,新たに神戸を組み込んだ,そういった商品を作成していただけるように,各国にそういうアプローチをしてまいりたいと思いますし,それ以外のスポット,先ほどおっしゃいました竹田城跡なども含めて,神戸・兵庫県の魅力になりますので,そういったところは,そういう機会に御紹介をしてまいりたいと考えております。 56 ◯分科員(上原みなみ) 本当に,取り組みの方向性としては,多分私が言ってることと同じだとは思うんですけども,ただ具体策が見えないんです。本当に,何か具体的なプランですね,オプショナルツアーを実現しましたとか,そういうことを早く聞かせていただいて,観光客の取り込みに力を注いでいただきたいと思います。  先ほども言いましたけど,やはりおもてなしの心というのは,言葉で言ったり,また文字で書いたりするのでは全く伝わらないんですね。心,サービス精神なんです。そういうところで,やはり産業振興局の方には,意識改革からしていただきたいなというふうに思いました。  最後に,コンベンション誘致についてお伺いします。  世界のメッセ,見本市の規模を見ますと,数十万平方メートルの規模なのに対して,神戸市は,予算3,000万円を計上して検討されるコンベンションセンターの再整備が実現しましても,1万5,000平方メートルと,何十分の1の規模でしかありません。  そこで,空港島の売れ残っている売却予定地の利用も含めて,国際的にコンベンション都市と言うにふさわしい規模へ拡大を検討されてはいかがでしょうか。 57 ◯谷口産業振興局長 コンベンションセンターの関係でございます。今,規模的なもの,それから空港島でというふうなお話でございます。このコンベンションセンターにつきましては,私どもずっといろいろと検討を行っておるところでございます。  今現在,私どもがポーアイに持っておりますのが大体1万3,800平米のものでございまして,特に,今医学会あるいはいろんな展示会等で利用されておられます大きなところ,いろんなところのニーズをお聞きしました。それから,いろんな関係者の御意見もお聞きしまして,やはり,1つは,構造的にパシフィコ横浜,これが1つのモデルになってございます。まず,ワンスパン,柱がない展示場。特に1号館のように,1階に柱ばかりあるのは非常に使い勝手が悪いということで,評判が悪いというのが事実でございます。  そういう意味で,1つはワンスパンで無柱,それから使い勝手から言いまして,1万5,000から2万ということが大体のところから,意見として出てございます。例えば,学会でございますと,学会の会議をやりますミーティングルーム,それからあわせて,医療機器・医薬品の展示会,こういったものもあります。ですから,会議室と,その展示スペースが合わさったもの,それで,例えば3,000から5,000に切れるとか,それからワンスパンで使うとか,いろんな使い勝手があるわけでございまして,今言ってます1万5,000から2万の規模,これはいろんなところの意見を聞いて,大体国内あるいは大きなところでも,これぐらいがとりあえずいいんではないかと。仮に,シンガポール,これ私も見てきましたけども,シンガポールエキスポで10万平米ございます。それで,これは何に使うんですかと聞きますと──大体5棟ぐらいの展示室が,ですから1つが1万5,000ぐらいのが5つぐらい,ぼんぼんぼんと並んでまして,ふだんは何に使ってますかというと,大きな展示会は当然ありますけども,使えないときは,コンサートに使うとか,何か大きな会議に使ってるというふうなことで,やはり国策として,向こうはやってございます。我々自治体として,今頑張れる範囲,それから,やはり維持管理費,稼働率,大きいのがあればいいんですけども,やはり適切な管理の方法もございますので,我々は1つのめどとして,やはり横浜パシフィコ的なところ,1万5,000から2万,これが一番使い勝手がいいんではないかというふうなことで,いろんなところからお聞きした中で,この面積を1つ妥当ではないかということで,考えてございます。  それから,空港島にどうかということでございます。実は,神戸のコンベンション施設,いろいろ聞いてまいりますと,会議場,展示場,それからホテルと,それからポートライナーからすぐ行けると,雨にぬれずに移動できるというのが非常に売りになってございます。そういう意味で,空港島にはスペースはございますが,基本的に,今,ホテルもございませんし,高さ制限等もございます。ですから,仮に空港島ということになりますと,どういう形で整備するのか,いろいろ課題をまた整理する必要がございます。そういう意味で,我々は,やはりこの3点セットがコンパクトにあるという立地を生かしながらやっていくというのが神戸の売りではないかというふうに考えてございます。  空港島も候補ということでございますが,まだ余り我々も検討してございませんが,26年度,また検討ということになってございますので,空港島,すぐに検討できるかどうかわかりませんけども,もう少し幅広に検討はしたいというふうに思っております。 58 ◯分科員(上原みなみ) ぜひ,やはりコンベンション都市と胸を張って言えるようにしていただきたいなというふうに思います。  国際会議の内容についても,神戸市では医療に重点を置かれていると認識しておりますけれども,世界で見ると,医療関係のコンベンションやメッセのナンバーワンというと,やはりドイツのデュッセルドルフだと思うんです。日本のiPS細胞とか,STAP細胞が実用化されて,世界の難病患者が神戸に来て治療を受けて,そして元気な姿で帰っていくというのは私の夢でもあります。ただし,残念ながら,国際的に見ると,日本が再生医療の先端的な国だというふうに,そういうふうには余り知られていないようなんですね。ドイツでは,デュッセルドルフが医療機器,ミュンヘンが建設機器,フランクフルトがモーターショーと国際会議の内容が都市ごとに定着しています。神戸も医療だけではなくて,スイーツとか,あと防災関連とか,また今力を入れておられる科学技術など,国際的にも,ほかの都市にない独自テーマを持つべきだと考えますが,いかがでしょうか。 59 ◯谷口産業振興局長 今おっしゃいますように,私どもも医療関連以外でやりたいというふうに考えてはおります。ただ,今出てますドイツ,フランクフルトですと大体35万平米,それからハノーバーで46万平米というふうな,大変大きな規模のところでございます。それと,今回,検討している中で課題になっておりますのが,当然ハード面,施設をどうするかという点と,それから誘致体制が課題になってございます。今,私ども,観光コンベンション部のほうと,それからコンベンション協会のほうと一緒になって誘致してございますが,例えば,シンガポールあるいは香港,こういうところですと,もうコンベンションビューローを立ち上げてまして,総勢50から100人ぐらいの体制でヨーロッパ,アメリカ,主要な都市に事務所を置いてまして,それぞれの展示会あるいはコンベンションを開催されるところに対して,積極的な働きかけをされております。香港なんかですと,365日全部にいろんなところの展示会を当てはめていきまして,この日がないというときには,この日にできるものは何かということで,365日フル稼働をめざすというふうなことを今されております。そういう意味で,いろんなところをターゲットを絞ってやっていくと。それに合わせて,どういう体制でいけば誘致ができるか,その辺も非常に大きな課題ではないかというふうに考えてございます。そういう意味で,どういうところをターゲットにして,どういうふうにやれば一番効果的か,どういう体制がいいのか,それも含めて,もう少し調査をしまして,自主体制の充実等も図っていければというふうに考えてございます。 60 ◯分科員(上原みなみ) 私はぜひ,やはり神戸がコンベンション都市として胸を張って言えるようになってほしいなと思います。そして,先ほど空港島を使ってはという私の提案に対して,もしそうするなら,やはりホテルの機能がないとかいうお話でしたけれども,コンベンション機能ができれば,ホテルもできてくると思うんですね。そういう意味で,神戸の活性化について,やっぱりリーダーとなって,産業振興局に頑張っていただきたいと思いますので,今後もよろしくお願いします。 61 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。続けて,お昼は過ぎますけれども,質疑に入りたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  次に,伊藤委員,発言席へどうぞ。事務局の皆さん,準備をお願いいたします。 62 ◯分科員(伊藤めぐみ) 済みません。民主党の伊藤でございます。よろしくお願いいたします。  まず最初に,豊かな実りを味わえるスポットなどにつきまして,農業の振興につきまして4点お聞きしたいと思います。  豊かな実りを味わえるスポットについてですが,産地直売では,北区の淡河町にあります道の駅淡河,JAの農野花,フルーツ・フラワーパークの日曜朝市ですとか,大沢町のファーマーズマーケット,また西区にはJA直売所や,ピカリショップ,六甲のめぐみなどがあります。こういった産地直売もある一方で,町なかの消費者にも農産物を届けるアンテナショップを広げてはどうかと考えます。  先日,北野工房のまちのスペースを利用されているマルシェのところに行ってみました。毎週月曜日の開催で,11時の開始から,もう次々とお客様が来られていました。新鮮な神戸産の農産物を身近に買いたいという,すごくお客様のニーズの高さを感じました。  そこで,神戸の農産物の地産地消を進め,農産物販売によるにぎわいの創出など,町なかにも直売所のようなスポットをふやすなど,より一層拡大を図るべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。  次に,神戸の農産物の味わうことについてお聞きします。  こちらをごらんください。先日,西区神出町にあるレストラン育みの里かんでかんでに行ってまいりました。県の酪農生活センター内にあるレストランですが,多くの人でにぎわっていました。ビュッフェ形式でレストラン周辺農家の食材や地元栽培の旬の素材の味を生かした薄味のお料理で,大変おいしくいただきました。経営は民間の企業で,農林水産大臣賞も受賞されておりました。こちらの表は,その使われている食材が県内産であることを表示されていました。  また,淡路島には,2010年に閉校となりました淡路市立野島小学校を活用した,のじまスコーラという施設があります。校舎から海が見渡せまして,とても眺めのよい立地です。校庭では,ヤギやアルパカが飼育されておりました。そして,1階では,淡路産の野菜や加工品の直売所のほか,焼きたてのパン屋さんなどがあり,2階は日本を代表するシェフが淡路島の厳選食材を使ったイタリアンレストランがありました。改装されていて,とても学校だったと思えないような,でもどこか懐かしいような,そんな気分を味わえました。  神戸でも,観光とセットになった観光客も立ち寄りたくなるような,神戸市民もおいしい地元産の野菜を食べに訪れたくなる,そんな地産地消レストランなどの豊かな実りを味わえる事業の展開を公・民連携で行ってはどうかと考えますが,いかがでしょうか。  次に,農村地域における集客向上策についてお伺いいたします。  道の駅淡河は平成15年に開設され,神戸市内唯一の道の駅で,昨年10周年を迎えました。この10年間,順調に来場者数を伸ばしてきており,昨年度は約20万人の方に来ていただきました。来年度予算案におきましては,利用者数の増加に伴い,トイレの増築のほか,道路情報などの情報発信板,防犯カメラ等を設置し,機能強化を図る予算が計上されています。  そこで,この道の駅の機能強化ともあわせて,今後は地域での空き家などを活用して,地産地消の観点から,レストランやスイーツめぐり,スイーツショップなどをつくり,スイーツショップなどの事業者を全国から公募し,道の駅淡河を拠点とした食めぐりや,文化財めぐりなどができるよう,公・民連携の取り組みを行ってはいかがでしょうか。季節ごとに,ここへ行けばおいしいものを味わうことができるという,周遊ルートモデルをつくり,案内マップなどを活用することで,道の駅淡河を核に,周辺地域への集客につながり,それが地域における産業や雇用も生み出すと考えますが,いかがでしょうか。  次に,農業体験プログラムについてお伺いいたします。  株式会社パソナ農援隊という民間企業が淡路島におきましてパソナチャレンジファームin淡路という農園を運営しています。この農園は,農業分野での起業や独立を目指す人材を育成する農業ベンチャー支援事業として取り組んでおられます。参加者は,このチャレンジファームで農業に従事しながら,栽培技術だけではなく,農業経営や地域の活性化などを学んでいるとのことです。あわせて,このチャレンジファームでは,1年を通して,季節ごとにさまざまな野菜を育てておられ,植えつけの楽しさや収穫の喜び,そして食べる幸せを一挙に味わえることができる農業体験プログラムを一般の方へ提供されています。  私は,昨年の秋にここを訪れましたが,この温室内で子供ピーマンという──苦くないピーマンなんですね,このピーマンの収穫体験ですとか,白菜畑で白菜を収穫させていただきました。なかなか日常では味わえない収穫体験を通して,とても新鮮な気持ちを味わいました。  神戸市においては,フルーツ・フラワーパークを新しい神戸の都市型農業を創造する拠点として整備をしていくとのことですが,農業者のみならず,市民が農業に触れ合い,農業への理解を深めることができる施設としていく必要があると考えています。  そこで,こういったチャレンジファームのように,公・民連携のもと,耕作放棄地となっている地域の畑も活用しながら,農業を体験することができる観光農業の取り組みを進めてはいかがでしょうか。この取り組みを進めることにより,地域の雇用や若い方の農業参入を促していただきたいと思います。  以上です。 63 ◯谷口産業振興局長 私のほうから,3点御回答申し上げたいと思います。  1つは,直売所のような感じのものをスポット的にアンテナショップで展開できないかということでございます。今,お話ございましたように,直売所の状況につきましては,有野のほうにございます農野花,それから西区の六甲のめぐみといったような,JAが運営しているものが9カ所ございます。また,農業者や民間の方が運営されているものが数十カ所ありまして,そのうちの数カ所は市街地にも設置されてございます。  市街地の例といたしましては,JA兵庫六甲が25年3月に東灘区の阪神御影市場に六甲の懸け橋,こういったものを常設のアンテナショップとして開設をしたところでございまして,市内の農産物を中心に販売し,あわせて農業に関する情報発信も行ってございます。  運営につきましては,地元婦人会も協力してございまして,地元からは,商店街に活気が出たというふうな声が出てございます。  また,このアンテナショップを核に,今お話ございましたが,常設ではございませんが,北野工房のまちですとか,灘の酒蔵,阪急御影駅前,ハーバーランド,こういったところでも展開をされております。  それからまた,里づくり協議会のほうでも,都市住民との交流事業がございまして,元町の商店街,須磨寺前の商店街,灘区鶴甲の自治会,こういったところと連携をしまして,イベント的に地元農産物の販売も行われておるところでございます。我々としましても,地産地消,それから地元のブランド品を売るというふうな意味で,アンテナショップの設置につきましては,既存の小売店との競合とか,地域の協力体制をどうして構築するかという課題はございますが,いろいろと設置の動きについては,私どもも大変意義があると思っておりますので,その辺,関係の調整など,いろいろお話ございましたが,開設に向けて協力していきたいというふうに考えてございます。  それから,今,淡路のほうの写真等を見せていただきました。ああいうのができればいいなと,我々も北区とか西区の学校を利用できればいいなというのはありますが,その辺は課題もございます。新年度につきましては,まず,神戸産の農産物のブランドの基本戦略,こういうものを策定させていただきたいと,まず思ってございます。これは,県,生産者,流通業界とともにやっていきまして,多くの市民の方,観光客に対しまして,高品質な神戸産の農水産物を知っていただいて,そしてそれを市内のレストラン等で活用していただこうということを今考えてございます。  新年度につきましては,この「ヒト」「モノ」マッチング促進事業というふうなものを考えてございまして,今,特に廃校を利用してというのは,まだ具体化してませんので,現に,今レストランで活躍されてる方に,神戸でこういったものがありますよ,それからこういったものを利用できませんかというふうなものをウエブですとか,冊子等を使いまして,いろいろプロモーションを仕掛けていきたいというふうに思っております。できるだけ地元のものを使った地産地消のコンセプトを持つレストランを,まずはふやしていきたいというふうに考えております。  それから,北野工房のまち,いろいろと話ございましたが,今,運営会社も公社から──ちょっといろいろ提案コンペでかえまして,新しいことをやっていこうというふうな話もございます。その中で,うまく使えるようであれば,活用していただくように,我々も話を進めてまいりたいというふうに思っております。  それから,体験プログラム等で,観光農園というふうなことでございます。今回,フルーツ・フラワーパーク再編ということでございまして,その中で,我々としては,やはり1つは農業振興事業といたしまして,神戸らしい先進的な農業技術,農業経営の支援を行ってまいりたい。それから,2点目としまして,今お話ございましたように,都市と農村のネットワークを構築する交流事業,こういったものを展開しまして,農業者だけではなしに,市民が農業に直接触れ合って,理解を深めていくというふうな施設にできればというふうに考えてございます。  これまでもフルーツ・フラワーパークの中では,桃などの果樹狩りでございますとか,イチゴ,トウモロコシ狩り,こういったものを地元と一緒にやってございますし,新たに農業をしたいという方を育成すべく,大沢農業塾をやってみたりとか,いろんなことを取り組んできたところでございます。  今後,この中で,農業体験メニュー──今,パソナのお話ございました。ああいったものを我々も拡充をしたいというふうに考えてございます。その辺,今,26年度からということで,少し関係の企業等とは打ち合わせをしておりますが,その中で,植えつけ体験でありますとか,収穫体験,試食と,直接来られた方が農業に携わる,あるいは触れる機会,こういうことができないか,今,関係者と協議をしておるところでございます。  それから,新たに,農業サポーター育成事業のほうで,これはボランティアではなしに,ちょっと本格的に農業をやろうという方,サポーターとして,地元のほうにお手伝いに行っていただくんですけども,やはり最低限の知識がないと,はっきり言って役に立てませんので,その辺,少し技術を学ぶような取り組み,これもしてまいりたいというふうに思っております。こういった形で,今言われておりますような,交流等できるように,新しくフルーツ・フラワー,再編しますので,その中でそういうことが具体化できるようなもの,プログラムをいろいろ検討してまいりたいというふうに考えてございます。 64 ◯小山産業振興局担当部長 失礼いたします。道の駅周辺環境の整備ということの御質問ですけれども,先ほどお話がありましたように,道の駅淡河,10年を迎えまして,非常に直売所なり,それから地元産のそばの提供をしてますレストラン,非常に好評を得ています。24年度につきましても,売り上げでも約2億円ということで,地元の活性化に非常に寄与しているというふうに考えております。  また,周辺には,淡河城址でありますとか,湯の山街道,それから本陣跡,そういった文化財や豊かな自然環境に恵まれております。さらに,御存じのように,シンテッポウユリ,それからチューリップ,こういった全国的にも有名な,そういう農産物も生産をされております。  御指摘ありました農家レストランなど,地域食材を生かした取り組みにつきましては,淡河町,御存じのように,全体が市街化調整区域ということになっておりますことから,かたい話ですけども,都市計画法など関係法令,こういったものの条件を満たす必要がございます。また,そういったこともありますので,今後の検討課題であるというふうに認識をしております。  また,そのような取り組みを生かしました,いわゆる周辺の周遊ルートモデルでございますけども,これにつきましても,道の駅や周遊場所での,やはり駐車場確保というのが非常に大きな課題と思っております。こういったところは,やっぱり地元との調整も必要であるというふうに考えております。  そこで,今後ですけれども,26年度は定住促進も含めまして,農村地域の活性化を目指すため,淡河町をモデル地区としまして,地元農家の意向や淡河町に愛着のある方のニーズを調査しまして,その中で御提案の地産地消を進めるようなレストランなどの取り組みも検討していきたいというふうに考えております。  さらに,道の駅淡河を地域情報の発信場所としての活用を強化するために,例えばですけれども,周辺,ソバ畑がございますので,そういったところや,地元の方々が,ここは淡河らしい,いいところだといったところ,そういったところを紹介したルートマップですね,こういったものを地域の皆さんと一緒になってつくるなど,そしてそれをお配りするなどして,淡河町の魅力を発信をしていきたいというふうに考えております。  このような取り組みを地元など関係者の方々の意見をよく聞きながら,一緒になって地域活性化へとつなげていきたいというように考えております。  以上でございます。 65 ◯分科員(伊藤めぐみ) 豊かな実りを味わえるスポットを産地に近いところで充実させることと,そして町なかでの消費者にもしっかりと届けていくということで,神戸市産の農産物をしっかりと消費者が味わえるような仕組みをつくってほしいと思っております。  それで,先ほども局長の御答弁にありましたように,こちらの町なかのほうで,そういうスポットを拡大するとなると,やはり小売業の方ですとか,ほかのところとの競合のないようにということも十分配慮しながら,それでもやはり御高齢の方なんかは,新鮮な野菜が身近で買えるというのは,とてもニーズがあると思いますので,そのあたりをしっかりと地域の調査を含めて,商店街との連携も図りながら進めていっていただけたらと思います。  それから,農産物を味わうレストランのほうですけれども,やはり,空き家ですとか,古民家とか,もしございましたら,そういうところを活用できないかどうか。やはり町なかの市内でのレストランでの野菜の消費を促進するという御答弁だったんですけれども,やはり雰囲気ですとか,おいしい空気ですとか,ドライブがてら出かけていって,わざわざ出かけていってでも,そこで味わいたいと思えるような,そんなレストランですとか,また淡河,道の駅周辺などのところに,もう少しお店ですね,スイーツのお店なんかを,全国的にも公募を進めるなどして,そういうところの活性化も含めて定住促進をしていただきたいと思うんですけれども,そのあたりはいかがでしょうか。 66 ◯谷口産業振興局長 今,おっしゃいますように,いわゆる田舎といいますか,古民家で,個人的には私も丹波篠山や,いろんなところにドライブ行っておりますので,十分に活用させていただいております。ああいったものが神戸にあれば,非常に大きな集客施設で,観光スポットにもなるというふうに思っておるんですけども,実は農振地域・調整区域の中で,土地利用を図るというのは,非常に制約がございます。先ほど話ございました。そういった中で,定住促進のための調査,今回やろうということを思っております。その中では,どういった──非常に,北区・西区の中の農村地域の人口が高齢化をして減っていると,そうした中で,小学校の閉鎖等の問題も起きてこようかと思っております。そういう意味で,今回モデル的に,3地区のところでどういったことができるのか,現況調査をして,本当にそこで何か事業展開ができるのか,それを26年度に調査をさせていただきたいというふうに思っております。その中で,今,お申し出のような農家レストランあるいは地産地消のレストラン,いろんなそういうふうな,どういう形かは別にしまして,そういう事業が展開できるかどうか,それもあわせて検討させていただきたいというふうに思います。 67 ◯分科員(伊藤めぐみ) だんだん少子・高齢化の中で,学校が閉鎖ということは本当に地域の方々のよりどころがなくなってしまうということで,そうならないためにも,ほんと長い視点にもなりますけれども,定住を促進するための施策を産業振興局として取り組んでいただきたいと思います。  そして,農業体験プログラムにつきましては,これは別の話ですけれども,若い方が就農ということも,少しチャレンジするきっかけの1つにもなると思います。いろんなところでの就職活動の中で,農業も選んでみる──農業を体験することによって,そういうところでの働き方も見つけてもらうためにも,そういう農業体験プログラム,市民向けとともに就農者向け──新規就農者をふやしていくということで,取り組みを進めていただきたいと思います。  そして,農村地域のことで,もう1つ。集客ということで,1つ気になっていることがありますので,質問させていただきます。  北区の山田町の衝原というところに自然休養村という建物がございまして,こちらの近くには箱木千年家ですとか,つくはら湖の展望台がありまして,とても自然環境の豊かなところになっております。こういうところにツーリングの方ですとか,ハイキング客の方もたくさん来られるんですけれども,今は休憩場所として利用されている状態なんですが,今は指定管理者による運営となっておりまして,そちらはとても少ない予算で,できることが限られているのが実情になっています。昨年度には,10月に山田の里まつりを開催され,農産物の直売ですとか,クラフトの製造ですとか,あと,いろんな催し物がその場で行われておりましたが,この施設をもっと有効に活用して,農村地域の集客ということで,こちらの休養村をもっと活用してはいかがかと思いますが,どうでしょうか。 68 ◯植田産業振興局農政部長 自然休養村につきましては,これは昭和54年にできた施設でございまして,周辺の,いわゆる文化でありますとか,農村環境,そういったものを市民の方に知ってもらうという情報発信,非常に大きな要素となってございます。  また,ここはハイキングに来られる方のコースに入っておりまして,大体年間1万人ぐらいの方がこちらにいらっしゃる施設になってございます。  また,先生よく御存じのように,この周辺には,先ほどお話ありました文化財でありますとか,いろんな施設がございますので,きょうも新聞にございましたけども,山田町の農村歌舞伎,こういったものの情報発信をもっと工夫できないか,考えていきたいと思ってございます。  以上です。 69 ◯分科員(伊藤めぐみ) 指定管理料がやはり大変少ないために,トイレとかで立ち寄る方にとっても,トイレが十分使えているのかなと,ちょっと首をかしげたくなるようなところです。三木市との境で,ここからサイクリングロードは神出町のほうにも行っておりまして,もっともっと人に来ていただいて,山歩きだったり,自然散策だったり,ツーリングだったり,そういうハイキングを楽しんでいただくための拠点としても,充実させていただきたい。そして,やはりこういう場所があるんだなということを知っていただくためには,やっぱりイベントをするですとか,定期的な催し物をして,認知度を上げていくということ,そして,あのあたりに出かけるんだったら,まずここを拠点として,そこから出かけたらいいなということを皆さんに理解していただけるような取り組みを進めていただけたらと思います。よろしくお願いします。  それでは次に,有馬温泉の観光振興についてお聞きいたします。  有馬温泉の15年後の将来像を世界に誇れる温泉地を目指していくとして,有馬温泉のまちづくり基本計画が昨年策定されました。この計画の中では,財源としては,事業収益のほか,入湯税についても触れられています。また,有馬温泉観光協会,そして有馬温泉旅館協同組合より,入湯税の活用についても神戸市に要望書が提出されています。  そこでまず,入湯税につきまして,当局の御認識と,その活用策についてお伺いいたします。  また,有馬温泉へのアクセスにつきましては,昨年9月に高速道路から直接有馬温泉につながる有馬山口線バイパスが完成しました。今後,さらに大型観光バスや乗用車を利用して,有馬温泉へお越しになられる方はふえると思います。  また一方,電車やバス,ロープウエーなどの公共交通機関を利用して有馬にも多くの方が来られます。今後,さらに有馬の町なかの情緒を高め,まち歩きを楽しむことができるように,誰もが安心して,安全に歩くことができる歩行空間の整備・確保に取り組む必要があると考えます。  そこで,有馬温泉内における散策や移動手段も含めた総合的な交通体系を検討していくことにつきまして,お考えをお聞かせください。 70 ◯谷口産業振興局長 まずは,入湯税の関係でございます。今,お話ございましたように,有馬温泉観光協会と,有馬温泉旅館協同組合の連名で,入湯税の還元に関する要望書,24年の11月と25年3月,2回提出されております。それに加えまして,有馬温泉観光協会の平成25年度通常会員総会におきましても入湯税の還元について決議がされたという状況にございます。  この入湯税につきましては,有馬温泉の観光振興策に充当するということで,いろいろと調整をして,地元の意向に沿いながら,金の湯・銀の湯・太閤の湯殿館・有馬の工房といった施設を整備してきたところでございます。  また,これ以外にも観光関連予算ということで,毎年1億円前後の予算を計上して,他の観光地よりも手厚い対応をしているんではないかというふうに考えてございます。  さらに,交通渋滞の緩和策として,今お話ございましたように,ミニバイパスでございますとか,公園等のインフラ整備もしております。  この入湯税の活用を初めまして,地元のほうからは,私どもに対しまして,多岐にわたる要望,いろいろいただいておるわけでございます。そうした中で,我々としましては,まず,要望項目の中で,何をまずやっていくのか,優先順位をまずいろいろと御議論いただいて,どういうような計画をやっていくのが一番いいのか,そういうのを具体に,地元からもいろいろお示しをいただきたいなというふうに思っております。その上で,25年3月に,先ほどございました有馬温泉まちづくり計画,こういったものを2年かけて皆さん方で御議論いただいてまとめていただいたわけでございます。ですから,この計画に基づいて,ここにあるようなプランで,皆さんと一緒になって,地元がやっぱり一体となってやろうというふうなことで,我々も役割分担を適切に行いながら,入湯税も活用して,当然,支援を行ってまいりたいと思っております。  そういう意味で,一体となって役割を果たしながら,何とか実現に向けて,具体の話をしてまいりたいなというふうに思います。  それから,アクセスについては,もうこれは同じ基本計画の中でも,ずっと議論が出ております。今ちょうど,ここでプロジェクターで出していただいておりますが,本当に有馬は坂があって,旅館がいろんな形でございまして,非常に交通がふくそうしていると。歩く空間と,それから車の空間,あるいは大型車が通るもの,あるいは通り抜けの車,そういったような,交通が非常にふくそうしております。そこで,この中でも議論がございまして,3つぐらい事例として出ております。具体的にどうするかいうことで,今ございました,やはり有馬らしさを感じながら,ゆっくり体験できるような散策路,まち歩き,そういったコースが要るんじゃないかと。それから,歩車混在の狭い道路でやっぱり交通規制が要るんではないかと。安心して歩ける歩行者空間の確保,そういったものを目指すべきではないか。それから,ちょうど図にある外のところですね。外周を活用して,中心部に車を入れないと。外側に車を置いて,ある種のパーク・アンド・ライドみたいにして,外で駐車スペースを設けて,中は人に歩いてもらう,あるいは環境に優しい何か,EVでも使うとか,そういったことができないかというふうなことが出ておるわけでございます。  ところが,こういった議論の中で,やはりもう皆様方御存じのとおりで,自分のところには便利で,お客さん来ていただきたい,だけど人の車は要らないとか,いろんな利害が絡んでございます。また,交通体系の処理につきましては,やっぱりある種の専門的知識も必要になってこようかというふうに思ってございます。そういう意味で,もう少し御議論をいただいて,本当にどういうことをするのが有馬の皆さんにとっていいのか,その辺の,ある程度の合意をいただいて,それをベースに持って我々もいろいろ調整を図りたいなと思っております。  その中で,地元のほうでも講演会を開催したりとか,何とか計画を進めるための委員会ができないかとか,いろいろ動きがございます。我々もその辺の動きを見ながら,皆さん方と意見交換をしながら,やはり何とか,我々も交通体系,できることはしたいと思っておりますので,意見交換をしながら,実現に向けて努力をしてまいりたいというふうに思っております。 71 ◯分科員(伊藤めぐみ) 本年度予算におきましても,有馬観光の振興ということで1億3,000余りが使われる,そして実行支援を行っていくということが言われております。有馬温泉の豊かな風情を味わえるような町並みにするためには,まだまだ課題も多くあると思います。本当に歴史を感じさせるような石畳ですけれども,そこは狭くて,やはりそこに車に入ってこられると外国人のお客様に,あっ,危ないですよと声かけるのも,本当に心配なような状況が起こっています。  本当に15年後に世界に誇れるという,すごくコンセプト,夢を持っていらっしゃるので,15年後といったら,結構早いんじゃないんかなと思うんですね。そのための課題の,いろんなことを,インフラ部会ですとか,ソフト部会ですとかを中心に,皆さんが,地元の方が相談されてますが,例えば,公衆トイレの整備でしたり,電柱をなくしていくことだったり,あとまた市内でも進めいこうとされてますWi-Fi環境を整備するということは,これはやはりこちらの実行委員会の方々と行政も知恵を出し合って,どのような工程で,どのような目標年次を決めて取り組んでいくのかということも計画していく必要があると考えております。  そのことにつきましては,どのようにお考えでしょうか。 72 ◯谷口産業振興局長 今,お話ございましたトイレの問題,無電柱化,Wi-Fi。当然,今後15年,20年を見据えたときに出てくる課題ではございます。ただ,これもいろいろ議論があって,ようやくこの基本計画の中にまとまったと。ですから,今後,その中でどの課題を──先ほど申し上げましたが,優先的にやっていくのかと。例えば,無電柱化で申し上げますと,地下を通っております地下水の関係で,泉源に影響があるのかないのか,あるいは無電柱化するスペースをどこに確保するか,その辺については,本当に地元の皆さんの御協力,それから御理解がないとできません。  それから,Wi-Fiについても,それぞれの旅館でするのか,あるいは観光スポットにしていくのか,それからその辺の整備をどこからするかとか,やはりその辺,我々で勝手にできませんので,役所でやらんかいと,私らは知らんでは困りますんで,地域を一緒に盛り上げていくという意味で,やはりその辺の施策の優先順位,それをある程度つけていただいて,じゃあ,一緒に頑張ろうというのが私どもの考える姿でございますので,その辺,いろんな課題について,やはり地元ともう少しお話をして,どうやれるか,それはもう十分議論をしながら,納得する形でやらせていただきたいというふうに思います。 73 ◯分科員(伊藤めぐみ) わかりました。本当にたくさん課題があるので,優先順位をつけないと大変なことになると思いますので,よろしくお願いします。  そしてまた,来年度予算のほうで,市有の泉源の改修が予定されるということです。泉源としては,神戸市が所有しているものは7つあるとお聞きしておりますが,お湯が先細って減少していくとか,また改修がおくれてしまって湯量が減ってしまうということがあってはとても困りますので,今後どのような改修,具体的な対策を検討されているのかお聞きいたします。 74 ◯谷口産業振興局長 泉源でございます。今,私ども神戸市で保有しております泉源,7泉源ございまして,20軒の旅館等に給湯しておるわけでございます。ただ,これらにつきましては,いずれも旧の有馬町から引き継いだものでございまして,昭和22年から30年ぐらいにかけて掘削されたもので,大体もう60年以上が経過しているというところでございます。この7つの泉源のうちで5つが金泉でございます。その5つのうちの4つは泉質が非常に濃厚な上,温度も90度以上と高温でございます。日常管理には特殊な技術を要するために,長年,この泉源の維持管理につきましては,経験とノウハウを有しております有馬温泉企業,こちらに委託をして,維持管理に努めておるところでございます。  改修等につきましては,ことしについては天神泉源等でケーシング管の取りかえ等──要するに管を取りかえるというのがメーンでございまして,そういうふうな形で,老朽化した泉源につきましては,大規模改修をやりまして,安定供給に努めております。  ただ,このまちづくり計画の中でも,一遍,新たな泉源を見つけたらどうかというを話も出てございます。これにつきましては,我々も検討課題というふうに認識しておるわけでございますが,まず,どこに掘るのかと,既存の泉源に影響があるのかないのか。非常に泉源については,デリケートでわからない部分もございまして,うかつに変なところを掘って,今あるところがかれても困りますんで,その辺の事前の調査と周辺同意も要ります。そこで,我々としては,この有馬温泉泉源保護協議会というふうなところを活用しまして,県・関係者とも十分調査をしながら,泉源の調査をしていきたいと,有馬にとってお湯は生命線でございますので,我々も維持管理には,もう万全を期したいというふうに思っております。 75 ◯分科員(伊藤めぐみ) MICE誘致ですとか,いろいろなところで観光客が国内外から訪れることをふやしていくということですので,有馬温泉に来て,温かい──元気になる,けがが治っていくというような特殊な金泉を,これ守っていただきまして,たくさんのお客様を呼び込めるような観光地の施策を進めていただきたいと思います。
     最後になりますが,夜でも楽しめるにぎわいづくりについて1つお聞きしたいと思います。  神戸での滞在される方にとりまして,夕食後や夜景を見た後,さて出かけてみようかというところを考えると,そういった場所が都心エリアでは少ないように感じています。  こちらが夜の8時前後の元町の商店街の様子です。まだ人通りもあるんですけれども,やはりお店が早く閉まっていくので,皆さん素通りをされていってるといった状態です。  例えば,せっかく三宮から元町にかけてこういった雨が降っても屋根がある,そんな場所があるということで,例えば1日の営業を終えて,閉店した後の商店街,こちらを活用できないかと考えております。活性化事業を展開されている民間事業者などを,このスペースをお貸しすることはできないか,またそういったところで,今も年に一度,元町夜市のようなものが開催されて,大変にぎわってるともお聞きしますので,そういった地元の方ともお話し合いをしながら,ここの夜のにぎわいづくりということを考えていただけたらと思います。  また,外国の事例になるんですけれども,台湾に行きましたら台湾夜市が大変にぎわっておりまして,観光ガイドブックには必ず紹介されていて,台湾の夜だったら台湾夜市に出かけようということで,大勢の観光客が訪れるスポットとなっています。こういったところで,夜にも安心して足を運べるところへ皆さんに出かけていただきまして,思い出の1つとしていただく。国内を考えましたら,高知県の高知市に個人商店が集まった,ひろめ市場というのがありまして,ここもなかなかのにぎわいがありまして,観光客だけでなく,地元の方も帰り道にぶらっと寄って楽しんでいるというような,そんなにぎわいがありました。  商店街のアーケード内の夜のにぎわいをつくり出してみて,そういった空間づくりができないかどうか,お聞きいたしたいと思います。 76 ◯山本産業振興局担当部長 ただいま御指摘のありましたように,三宮センター街あるいは元町商店街,飲食が比較的少ない。神戸の場合は,飲食が駅の──JRより北側にございますので,その影響もあろうかと思いますが,大体三宮でしたら,20時ぐらいまでには閉まるお店が多いと思っております。  一方で,平成24年度に神戸市の観光動向調査というのを実施いたしておりますけれども,日帰りのお客様と,それと宿泊のお客様の消費額は,それぞれ8,500円余りと3万3,000円ばかりということで,宿泊のお客様のほうが4倍近くあるということも判明しております。したがいまして,観光施設あるいは飲食,物販などともタイアップいたしまして,神戸での夜の楽しみ方のバリエーションをふやしていくということで,滞在型観光を促進できるように,民間事業者へも協力を求めてきておるところではございます。  現状で,先ほど御紹介もありましたが,単発で夏場のイベントといたしまして,元町商店街のほか,湊川商店街,水道筋などでも商店街の中で,商店主みずからが屋台とか,音楽ステージとかを行うことで盛り上げていただいております。これらの事業は地域住民の方だけのためではなくて,外から,来街者をふやすという目的で取り組んでおられるものです。  また,近年有名になってきました新長田の南のほうの丸五市場では,丸五アジア横丁ナイト屋台ということで開催をされておりまして,非常に活況を呈してきておるところです。これは,比較的長く,6月から10月の第3金曜日に定着して実施をされております。  今後の取り組みでございますけれども,今回提案させていただいてます地域商業活性化支援事業の中で,商店街・小売市場の方々が,みずから企画・提案する活性化事業を市が包括的に支援させていただくということにしておりまして,平成25年度に創設いたしました都心商業魅力アップ事業とあわせまして,商店街とか小売市場の方々が取り組む夜のにぎわい演出を支援してまいりたいと考えております。  また,三宮・元町といった都心商業の例を出されておりましたですけども,夜の空間を活用したにぎわいの演出というのは,観光客の滞在時間をふやすということで,非常に効果があるというふうには認識をしております。しかしながら,絶えず,常にある常設的なものとなりますと,日中の商店街運営との兼ね合いが非常に問題になってこようかと思います。例えば,飲食を出すとすれば,においの問題とか,衛生の問題とか,例えば屋台でしたら,昼間その屋台をどこに置いとくのとか,見ばえはいいの悪いのとか,いろんな問題が出てこようかと思います。そういった問題とか,商店街運営との兼ね合い,あるいはその運営形態をどうするの,経費どうするのとかという問題,さまざまな問題が出てこようかと思いますので,地元との合意形成というのは欠かせません。課題も多いと認識をしております。  そのために,都心商業の夜の空間を活用したにぎわい創出につきましては,都心商業者とも,一体どういった取り組みができるのか,商業者の方々にとってもメリットとなる方策はあるのかないのかなどについて,今後相談してまいりたいと考えております。  以上です。 77 ◯分科員(伊藤めぐみ) そうですね,本当に課題も多くて,ぜひここでしてくださいというのがなかなか難しいんですけれども,やはり,今,滞在型の観光を進めてる中で,夜に,じゃあ,7時,8時ぐらいから,どこで時間を過ごされるのかなと考えると,もちろん夜景を見に山に上がったりですとか,海のほうから夜景を楽しむということと,あと具体的に何かありましたら教えていただきたいと思います。 78 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 御指摘ございましたように,やっぱり夜景ですね。今,夜景バスということで,夏場で日に2回──土曜日ですね,2回,冬場で土曜日に3回,回してます。これは三宮を出まして,ビーナスブリッジに行って,ハーバーランドに帰ってくると。大体2時間ぐらいで,こちらは非常に人気ございまして,90%ぐらいの乗車率がございます。それにあわせて,港のほうの夜景というのも非常にきれいので,これは港に船がございます。こちらのほうで,夜景を楽しんでいる方もいらっしゃいますし,あとはもう,神戸はジャズの発祥地でございます。町なかにたくさんのジャズ喫茶,ジャズのお店ございます。こちらのほうで楽しんでいただいたりもしてございます。こういった夜の楽しみをふやすことで,滞在型につなげてまいりたいと考えてございます。 79 ◯分科員(伊藤めぐみ) 夜景観光バスは,私も乗せていただきまして,連れていっていただいたんですけれども,2時間コースというのが,やはり微妙なところで,なかなか夜に2時間しっかりとるというのができる方と,あとまた仕事やら出張とか,いろんな観光が終わった後,ホテルにずっといるのはあれだけど,ちょっとぶらっと出かけてみたいわという人のニーズに応えるような,何か,すごいニッチな話になりますけれども,そういう場所が神戸市内にあるのかなということで,こういう提案をさせていただきました。  私たちも他都市に出かけますと,ちょっとそこのまちの空気を感じてみたいですとか,地元の人と少し交流したい,そのまちを,何か肌で感じたいなというのがすごくあると思うんですね。それは,飲食店だけではなく,いろんな場所,先ほどもおっしゃられたジャズを楽しめる場所だったり,神戸らしさ──ここ,ほんと神戸のまち,また来たいわねと,今度誰かと来たいわねと思えるような,そんな場所,にぎわいづくりをつくっていっていただきたいと思います。商店街だけではなく,産業振興局全体となって,おもてなしができるようなところを広げていっていただけたらと思いますので,よろしくお願いいたします。  じゃあ,終わらせていただきます。ありがとうございました。 80 ◯主査(松本しゅうじ) 委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後は1時30分より再開いたします。   (午後0時27分休憩)   (午後1時31分再開) 81 ◯主査(松本しゅうじ) ただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,産業振興局に対する質疑を続行いたします。  それでは,沖久理事,発言席へどうぞ。 82 ◯副主査(沖久正留) それでは,よろしくお願いいたします。  初めに,要望を2点申し述べさせていただきたいと思います。  来年度──26年度の取り組みの中で,特に有害鳥獣対策に関してでありますけれども,さきの本会議でも話が出ましたので,ここで述べさせていただきたいと思います。  有害鳥獣の対策としての捕獲には,猟友会の協力が必要となっているにもかかわらず,猟友会の会員数は年々減少し,また高齢化が進んでいることから,捕獲作業のできる狩猟者である捕獲員の確保及び育成が重要であるとかねてから指摘してまいりました。狩猟免許取得費用を助成するなど,人材の育成に取り組まれることや,また農道移管に関してですけれども,農道の建設局への早期移管についても,これも以前より指摘しており,昨年9月に行われました平成24年度決算特別委員会におきましても,我が会派より質問したところでありますが,圃場整備事業により整備された農道を道路管理者へ移管する際に必要な手直し工事の経費に対し,地元支援を目的とした助成を実施することと聞いており,一定の評価をするものでございます。さらなる取り組みを強化し,対策を推進していただくよう,最初に申し述べさせていただきたいと思います。  さて,さきの市長の提案説明でもありましたように,平成26年度予算は,神戸の元気創造予算として,神戸が元気になるための施策として,神戸経済の活性化,市民の雇用機会の拡大を初め,観光交流の充実など,産業振興局関係の事業が大きく重要視されております。  それを反映してか,さきの本会議の質疑でも例年にも増して産業振興局関連の議題が多く取り上げられていたのではないかと思います。実際,昨年度予算と比べて,金額ベースでどれだけふえているのかお聞きしたところ,中小企業融資などの特異なケースを除いて,おおむね比較可能な同様の事業で見てみますと,局全体で約7億円,うち市費単独ベースでも約2億円,確かにふえております。そのようなことを踏まえて,具体に,さらなる取り組みをしていただけるよう,期待を込めて,数点お伺いさせていただきたいと思います。  初めに,中小企業の振興についてお伺いいたします。  全国的に見ても,また神戸市におきましても,事業所のほとんどを中小企業が占めております。中小企業が経済の基盤をなしていると言っても過言ではないと思います。これまで中小企業は生産・流通など,経済活動の全般にわたって,重要な役割を果たすとともに,地域の経済と雇用を支えてまいりました。中小企業の振興は単に中小企業だけではなく,経済・産業と市民生活全体にかかわる課題であることは言うまでもありません。しかしながら,少子・高齢化による国内市場が縮小するとともに,経済のグローバル化が進展し,外国為替市場の変動,海外とのコスト競争,消費税増税に対する不安など,中小企業を取り巻く経営環境は大変厳しいものがあると思われます。それは,従前から指摘されていたことだと思います。  このような環境の変化に対処していくためには,中小企業はみずからの創業基盤の強化を図っていくのはもとより,環境の変化に対応した新たなビジネスモデルを創出するなど,経営の向上にも積極的に取り組んでいくことが必要となってきます。活気にあふれ,持続的に成長する神戸を築いていくためには,その基盤となる足腰の強い意欲ある中小企業者の存在は不可欠となっております。  そこで,景気の回復が見込まれている今こそ,より一層中小企業の振興に資する取り組みを強化し,中小企業の経営の安定及び向上を図るとともに,将来にわたって持続的な成長を図ることができるよう,産学官の連携を促進し,受注の機会の増大も含めた総合的な支援を行う必要があると考えますが,御見解をお伺いいたします。  次に,雇用創出効果の高い企業誘致施策についてお伺いいたします。  労働環境を示す数値である完全失業率は,平成25年度の全国値は4.0%であり,リーマンショック前の平成20年の数字となっています。また,有効求人倍率についても,平成25年の全国値は0.93倍となっており,全国レベルでは改善傾向に向かっていると言えます。しかしながら,近畿の完全失業率は4.4%,兵庫県の有効求人倍率については0.75倍,神戸地域で0.76倍と,いずれも全国値を下回っており,まだまだ厳しい状況にあると言えます。  地方自治体が財政基盤を確立していくためには,市民に近い行政主体である市においても取り組む必要があります。具体的には,産業振興施策を積極的に推進することで,さらなる地域経済の活性化や,雇用創出を図っていく必要があると考えています。  そこで,企業誘致に関しては,雇用創出効果の高い分野へのインセンティブを強化するなど,積極的な誘致を展開するべきであり,来年度予算においては,雇用創出型製造業集積促進助成制度を創設し,企業誘致を行っていると伺っております。  そこで,この制度により,具体的にどの程度の効果を見込んでいるのかお伺いしたいと思います。  3点目に,商店街・市場の活性化についてであります。  さきの本会議でも質疑もありました。また,午前中にも同様の質疑があったかとは思いますけれども,改めてお伺いさせていただきたいと思います。  私も,市長が昨年12月に早速商業流通担当部長を新設するなど,商店街・小売市場の活性化に本腰を入れて取り組もうとの積極的な姿勢に大いに期待をしているものでございます。言うまでもありませんが,商店街・小売市場は,消費の場としてばかりではなく,にぎわいの場として,また地域力の醸成の場として重要な機能を有してきました。しかしながら,近年の商店街を取り巻く環境は,少子・超高齢社会の進展に伴う国内消費市場に限界がある中,インターネットなどによる流通構造の変化や,消費者ニーズの多様化等により,厳しい状況が続いております。  国の中小企業庁が行った実態調査を見ますと,商店街の最近の景況について反映していると回答したものはわずかに1.0%でありました。反対に,衰退していると回答したものが43.2%もありました。この結果から,商店街がいかに衰退・低迷しているかが理解できると思います。  特に,震災後の神戸の地域商店街は,衰退が顕著で,個店が廃業し,シャッター街とか,シャッター通りなどと言われる商店街も多くなり,この危機的な状況は従前から指摘されて久しいものがあります。神戸市としましても,これまでさまざまな活性化策を実施してきていることは承知しております。しかしながら,こうした活性化策は本当に商店街のニーズに応じたものであったのでしょうか。既に言われているように,それぞれの商店街は状況が異なるものであり,そのニーズにも違いがあるはずであります。市長も言っておりましたように,アウトリーチが必要であると思います。まず,行政自身が地域に入り,商店街の方々と意見交換をし,状況を把握した上で,地域のニーズを酌み取りながら,それぞれのニーズに対応した施策を立案するなどの方向性を決めていくべきと考えております。  そこで,まずはいわば商店街・小売市場カルテのようなものを作成していくことが重要であると考えています。そして,そのカルテから共通アクションや個別アクションの必要性が見えてくると思いますので,その上で状況に応じた対応を行う戦略的な取り組みが求められていると考えますが,御見解をお伺いいたします。  次に,中央卸売市場の経営展望計画についてお伺いいたします。  中央卸売市場は,開設以来,市民への安全・安心な生鮮食料品等を安定的に提供するとともに,生産者の販売先として,また小売業者の仕入れ先として公共的な物流の拠点施設として役割を果たしております。  しかしながら,少子・高齢化に伴う消費の減少や生産者の高齢化による生産量の減少など,卸売市場を取り巻く環境は,厳しいものがあります。また,消費ニーズの多様化,流通の多元化など,市場外流通の拡大など,多くの課題にも直面しております。そうした背景の中,神戸市中央卸売市場の本場及び東部市場における取扱高についてては,取扱数量で22万6,000トン,前年比95%,取扱金額で913億円,前年比91%とのことです。これは,おおむね10年前の平成15年と比較しますと,取扱数量が73%,取扱金額68%と,大きく減少しております。  実は,先日中央卸売市場業務運営協議会に初めて出席させていただきましたが,改めて市場を取り巻く環境を認識したところでございます。  そこで,両市場では,経営展望計画を策定し,その取り組みを進めているところではありますが,それぞれの今後の展望についてお伺いいたします。  また,中央卸売市場と商店街や小売市場との連携についても,どのようにお考えなのか,お伺いいたします。  最後に,海を生かした観光振興についてお伺いいたします。  言うまでもありません,御存じのように,観光とは,光を観ると言われています。この光とは,当然直接的な夜景やイルミネーションだけではなく,その地域にとっての売り,自慢できる地域資源だと思います。そうしたことから言えば,神戸にはこの光を多く持っていると思います。午前中も,山本部長からも御紹介がありましたけれども,まさに日本三大夜景にも数えられ,六甲山系から眺めるパノラマ夜景は,1,000万ドルの夜景と言われ,大きな観光資源の1つとなってるのを初めとして,六甲山,瀬戸内海の豊かな自然,美しい景観を有する港,エキゾチックな北野,南京町や旧居留地などのにぎわいのある都心,日本最古の温泉である有馬温泉,灘の酒蔵,兵庫や長田の歴史的資源,須磨・舞子の海辺のリゾートなど,多くの観光資源となる光を有しております。  また,昨年から始まりました──これも午前中御紹介ありましたけれども,おとな旅・神戸は,神戸ならではの地域資源を活用した,新たな光のプログラムメニューとも言えるのではないかと思います。  また,最近ではハーバーランドにumieという商業施設が開業して以来,多くの人でにぎわいを見せております。このネーミングは,海を目の前にして海へ行こうとのコンセプトだと聞いており,非常にすばらしいと感じております。  まさに神戸にとっては,海は大きな財産,光の1つだと思います。神戸は古くから日本を代表する国際港都であり,その長い歴史に基づき,神戸の港やまちが形成されてきました。そこで,観光客の方々にも,港町神戸を感じていただけるような場面,機会をもっと創出していくべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。  以上,よろしくお願いいたします。 83 ◯谷口産業振興局長 私のほうから数点お答えを申し上げます。  まず,1点目の中小企業の振興でございます。これは,本当に私ども大変重要な課題であるというふうに認識をしております。神戸の経済を支えておりますのは,この中小企業の皆さん方のお力でございます。ただ中小企業の場合,それぞれ事業規模,内容,技術力,資金力,企業によって状況,ニーズが大変いろいろございまして,異なってございます。そういう状況の中で,我々としては,さまざまな施策を総合的に展開しながら,きめ細やかな支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。  具体的には,3点ほどの視点がございます。1つは,経営の安定・向上を図るということでございます。これは,製造業等におきまして,投資促進等の助成制度を設けさせていただくことによりまして,技術力・生産力の向上,受注拡大などに向けました積極的な設備投資を支援してまいりたいというふうに思っております。特に,昨今,電気料金の値上げ,こういったものが企業にとって大変大きな負担となってございます。そのことに対するために,節電・省エネに対する設備の導入について助成については拡充をしたいというふうに思っております。  また,資金調達についても,融資制度の充実を図りまして,経営の安定・向上につなげてまいりたいというふうに思っております。  2つ目の視点としまして,やはり将来に向けた成長促進,今よりさらに成長していただきたいという点でございます。このことに関しまして,1つは,挑戦企業等支援補助制度というものがございます。医療・健康・福祉分野,環境・エネルギー分野,農業・食料分野,こういったところで新規開発をやっていこうというところについて御支援をしてまいりたいと。特に,医療産業都市を私ども標榜してございますので,医療分野につきましては,薬事法等に関する相談対応,アドバイザー派遣,神戸発の医療機器等の積極的PR,販路開拓,こういったものについて支援を行ってまいりたい。  また,航空・宇宙分野など,専門分野におきましては,国際的な品質管理規格の認証取得,JISQとか,そういった資格がないと取引ができないということでございますので,その取得をする御支援をさせていただくほか,海洋分野を中心に市場等の調査を行いまして,成長分野の進出を後押ししてまいりたいというふうに思っております。  また,海外進出を検討される企業に対しましては,神戸市のアジア進出支援センターによりまして,アドバイザー派遣,セミナー・勉強会の開催,現地ミッションなど,それぞれの企業に私どもが寄り添いながら,少しでもお役に立てるような支援,これも展開してまいりたいと思っております。  3つ目としましては,やはり受注機会の拡大,仕事を何としてもとりたいということでございますので,1つは,中小企業加工技術展示商談会,これによりまして,地元の皆さん方と大手,関西圏,いろんなところの企業とのマッチングをしてまいりたいと思っておりますし,首都圏・海外で開催されます大規模な展示会,これに出展する際の交通費とか,かかりますので,それの補助をしてまいりまして,取引先の拡大,新事業展開を支援してまいりたい。  それから,産振財団におきまして,これは大手企業等で従来取引ないところで大手のところにどういうふうなお仕事があるかというふうな発注案件を掘り起こしまして,ビジネスマッチングを行っております。また,年に1回,ビジネスマッチング商談会も行っておりまして,できるだけいろんな形,いろんなレベルで受注機会の拡大に努めてまいりたいと思っております。  その他,市内のいろんな支援機関,NIROもございますし,あるいは大学,高専,工業高校,こういったところとも連携をしながら,技術相談,専門家派遣,人材育成,こういったことに取り組みまして,少しでも中小の皆さんのお役に立つように,施策を総合的に展開してまいりたいというふうに考えてございます。  それから,商店街・市場の活性化でございます。  これにつきましては,今お話ございましたように,市長のほうが,これはもう大変やいうことで,新しく部長もついたわけでございます。ただ,本当にそれぞれの状況,地域のいろんなこれまでの立地,商圏等,いろいろ内容が異なってございます。そういった中で,我々としてはできるだけ皆さん方にお使いをいただきやすくて,効率的な支援制度をしたいというふうなことで,今回改めて地域支援のための新しい補助制度をつくらせてもらったわけでございます。これにつきましては,もう従来のようにメニューを用意しまして,この中から選んでくださいじゃなく,いろんな事例も御紹介しながら,こういったことができる,みずから企画すると,そういうふうな事業を総合的に,包括的に支援をしていきたいということで,今,制度を提案させていただいておるわけでございます。  ただ,何でもどうぞといいましても,何をしたらええのかわからんというふうな話もございます。そういう意味で,できるだけ皆さん方に考えていただけるように,まずは市内外,いろんな活性化事例がございます。そういったものを我々としましても集めまして,それぞれのところに情報提供をして,こういうことが成功事例としてありますよというふうなことの情報提供にまずは努めてまいりたいというふうに思っております。  それから,実際のところ,商店街・小売市場のほうで,役所でいろんな制度を説明させていただきますけども,言ってることがよくわからんと,あるいは申請書をどう書いたらいいかわからない,どういうふうなアイデアがいいんかわからないということについて,これも国の緊急雇用を活用して,応援隊というふうなやり方をしまして,それぞれのところに我々としては,大体1人に5つから10個ぐらいの商店街を担当していただいて,それぞれのところへ行って,どういうことがやれますか,何が問題ですかというふうな,課題の掘り起こしでございますとか,活性化に向けた取り組み,そういったものを支援するように,もう少し踏み込んで,それぞれのところに入っていきたいと思っております。  また,アンケート,ヒアリング,こういったものも実施をいたしまして,実地調査をしてまいりたいと思います。そして,そういった結果につきまして,こういうふうな問題点があるというのは,関係者で共有をいたしますが,あわせてそういったところで,特に相談・助言が必要なところ,そこにつきましては,個々に我々として積極的に足を運びまして,必要であれば専門家の紹介等,そことうまくマッチング,そういったことも考えてまいりたいと思っております。  こういう場合,専門家にお願いするにしても,お金が要るんではないかというふうなことがありますが,それについては,今申し上げました新しい活性化支援業務の中で補助対象にしてございます。ですから,その辺をうまく活用していただいて,消費者のニーズ調査あるいは事業計画づくり,会員店舗のスキルアップ研修,こういったいろんなことを考えていただければというふうに思っております。あくまでも,皆さん方,地元で頑張っていただければと思っておりますので,26年度,新しい制度をつくりまして,いろんな勉強をしていただいて,それを見て26年度が難しければ,また27年度に頑張っていただくというふうなことも我々は思っておりますので,できる限りのサポートをしてまいりたいというふうに考えてございます。  それから次に,海を生かした観光振興ということでございます。  港町神戸ということで,神戸につきましては,山,坂,海ということで,神戸のこのまちの売りは,この3点セットでございます。港町神戸いうことで,港を通じて,海外の文化を積極的に取り入れて,神戸らしいハイカラ文化を形成してきたところでございます。この神戸のまち,非常に景観もすばらしいわけでございますが,また旧居留地を中心に発展してきたまち,日本で初めてのものが多数あるまち,そういうふうなハイカラなまち神戸,これはもう他都市にない,我々の売りでございます。その辺については,うまく活用したいというのは十分に認識しておるところでございます。いろいろイベントとかもやってございます。みなとこうべの海上花火大会でございますとか,サンバフェスタ,メリケンフェスタ,こういった海のロケーションを生かしたイベント,こういったものをやってございますし,船の関係の観光ということで,客船誘致でございますとか,クルーズ船,観光船,こういったものの運航,それからPR,それからいろんな関連のツアーを行うなどやってございますし,ことしからやっておりますおとな旅・神戸におきましても,海からの風景,船上パーティーを楽しむクルーズでございますとか,ウオーターフロントの夜景,それから照明デザイナーが開設するバスツアーというふうなことで,最大限に私ども港のアピールをしてまいりたいと思っております。特に観光につきましては,京阪神堺,関西4都市でやってございますが,その中で,観光といえば京都でございますが,京都は海がございません。その点,我々の売りは海でございますので,これを活用して,さらに進めてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 84 ◯岸田産業振興局担当局長 企業誘致の件でございますけれども,今回,政府の日本再興戦略を踏まえまして,企業が設備投資に動き出そうとしているタイミングを逃すことなく,国内における民間設備投資を集中的に,かつ積極的に神戸の産業団地に呼び込むため,平成26年度から3年間の期間を定めまして,今回エンタープライズゾーン条例の改正による市税優遇を拡充する,それとともに製造業を対象とした雇用創出型製造業集積促進補助制度を創設する,そういった予算を提案しているところでございます。  制度の拡充に際しましては,やはり雇用の場の創出,それから市内の投資促進,また税収増加など,地域経済への波及効果,そういった視点に立ったインセンティブの強化に努めたところでございます。  具体的に申し上げますと,条例の改正のほうでは,用地面積,それから設備投資額などの一定の事業規模要件を設定をしております。  また,補助制度のほうでは,条例の認定を受けた企業のうち,特に地域経済に波及効果が大きいと思われる製造業を対象といたしまして,100名以上の雇用,それから2ヘクタール以上の用地取得,さらに25億円以上の設備投資,こういったことを要件としてまいりまして,雇用創出効果をより高める制度としてございます。  さらに,両制度とも支援期間の2倍の事業実施義務期間というものを設定しておりますので,長期にわたりまして地元経済への貢献を促すような工夫もしてございます。  こういった補助制度や市税優遇の拡充による経済効果といたしまして,これまでの条例に基づく実績の大体2倍の企業誘致を目指して,3年間で70社,雇用創出3,000人を見込んでございます。インセンティブを拡充いたしましたこの3年間におきまして,将来の安定成長の産業基盤を築き,神戸経済の活性化を図ってまいりたい,そういうふうに考えてございます。  以上でございます。 85 ◯竹中産業振興局中央卸売市場本場長 中央卸売市場経営展望計画についてお答えさせていただきます。  全国的な中央卸売市場の取扱高の減少に対応するため,農林水産省が定めた第9次卸売市場整備基本方針に基づき,両市場は経営展望計画を策定しております。  本場では経営展望計画を確実に実行していくため,今年度は行動計画の策定に向け,流通機能の強化,場内動線の最適化及び衛生・品質管理などのテーマごとに分科会や,各社・組合等で検討会を開催するとともに,集荷面では卸売業者・仲卸業者及び開設者による現場取引委員会の開催,県内卸売市場との連携による集荷・販売,安定集荷のための農協等出荷者団体が主催する販売促進活動への協働参画などを行っております。  加えて,公認会計士による経営相談などの経営基盤の強化にも取り組んでいます。  このほか,開設者としては,本場再整備事業による市場機能の集約・効率化,加工施設の整備を初め,これまで低温卸売場の整備,仲卸店舗周辺の美化整備等を実施してきたところでございます。  次に,商店街・小売市場との連携についてですが,当該小売店は開設以来の重要な顧客であると考えており,リテールサポート面では,本場のマークを活用し,卸売市場から安全・安心な商品を仕入れている店舗であることをPRし,販売促進につなげる取り組みを行っております。今後は,小売店への販売面での企画提案などの取り組みや,キャラクターを活用した販売促進イベントの開催なども検討しており,小売団体と場内業者がより一層連携を強化し,販売力の向上に努めていきたいと考えております。  東部市場につきましては,佐藤場長から答えさせていただきます。 86 ◯佐藤産業振興局中央卸売市場東部市場長 それでは,私から引き続いて東部市場の取り組み状況と今後の展望についてお答えをさせていただきたいと思います。  東部市場におきましても,平成24年の3月に経営展望計画を策定して,現在その実行に取り組んでいるところであります。  主な取り組みとしまして,本場と東部市場の青果部が共同集荷を行う計画の実現に取り組んでおりますとともに,卸・仲卸・開設者で構成する戦略会議というものを設置いたしまして,計画の実践に取り組んでいるところでございます。  このほか,開設者といたしましては,品質保持のため,コールドチェーンの確立や,市場施設の機能向上を図るために,新たに冷蔵庫,それから加工場施設を建設する基本計画を策定しましたのを初め,コールドチェーン化の第一歩として,水産低温卸売場の整備を進めているところでございます。  これらの取り組みによりまして,東部市場では平成24年──一昨年でございますが,青果部の取扱数量が5年ぶりに前年比103%と,わずかながらでございますけども,増加に転ずる実績を上げることができました。しかしながら,近隣大規模市場に荷が集中し,集荷そのものが厳しくなっているというような状況がございますことから,取扱数量の回復は容易ではございません。今後も,取扱数量の増加に向け,市場関係者が一体となった取り組みを継続していかなければならないと考えておるところでございます。  次に,商店街・小売市場との連携についてでございますが,経営展望計画では,近隣商店街や小売市場と連携することによって,販売力の向上を図ることにしております。その手始めといたしまして,昨年,東灘の岡本商店街と連携して,フルーツブランデーというようなイベントに参画をさせていただきました。材料の果物を東部市場から提供するということでございましたけども,こういう参画をいたしました。商店街や小売市場は,これまで市場の主要な顧客でありまして,今後とも連携強化を図って,市場と共存共栄の関係を築いていきたいというふうに考えておるところでございます。
     今後,経営展望計画に基づく取り組みをさらに両市場で進めることによりまして,両市場の取扱高の回復を図っていきたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 87 ◯副主査(沖久正留) どうもありがとうございました。  じゃあ,あと1つずつ具体にお伺いさせていただきたいと思います。本当に中小企業の振興については,先ほどの本会議でもありましたように,市長が本当に力を入れていかないといけないということで,一部お話も出ましたけれども,やはり中小企業にしてみれば,かなりマッチングが難しいというような,そういう課題が従前から指摘されていたと思います。どうしても,敷居か高いというようなところもありますので,その辺のところは非常に行政のほうも,産振さんとしても,やりやすいように情報を常に発信していきながら,そういう場を随時提供していただきたいとお願いしていきたいと思います。  また,一番の──もう1つの悩みとしては,やっぱり人材の確保というのが悩みかと思います。特に,多くの学生や生徒にもっともっと,早い段階からのマッチング,企業を知っていただけるようなことが必要ではないかなと思います。今でも,合同就職面接会や企業説明会もやっておるわけですけども,もっと早いタイミングでインターンシップのような体験が重要になってくるかと思うんですけども,そういった観点でいかがお考えか,御見解をお伺いしたいと思います。 88 ◯谷口産業振興局長 今の人材の確保の関係でございます。私も,その辺,そういう認識でございます。特に,我々やってございますのは,平成19年度より神戸市内の工業高校,工業専門学校,こちらにおきまして,企業の技術者による講義でございますとか,技術指導,企業実習,インターンシップ,文化祭での企業紹介等を行ってございまして,この中からインターンシップ先の企業に就職する生徒さんも出てきております。また,ロボット神戸におきまして,地元の業界団体,高専などと連携しながら,小・中学校を対象にした物づくり教室,こどもロボット人材育成講座等も実施してございます。  昨今の状況でいきますと,高専等で平成24年でございますが,大体130人ぐらいの生徒さんが内定をされておるというふうな状況でございます。ただ,逆に大学へ──院とか大学へ行かれる方も多いというふうなことで,我々としては,やはり地元で頑張ってもらった皆さん方には,できるだけ地元,関係のところに就職していただきたいと思っておりますので,こういった取り組み,さらにもう少し頑張ってみたいというふうに思っております。 89 ◯副主査(沖久正留) 引き続き,その辺のマッチングといいますかね,その辺のところを本当に早目早目の手だてをしていただきたいと思います。  国が昨年6月に発表した成長戦略の中で,中小企業・小規模事業者の革新という項目を設けております。その中で,2020年までの黒字企業倍増などを盛り込んでいるところでございますけれども,さらに昨年の臨時国会で産業競争力強化法が成立しました。地域で中小企業・小規模事業者の経営相談や創業支援をワンストップで行う体制を強化していくというふうに国のほうとしても全面的に支援していこうとしておりますので,こういった国の制度も最大限に活用しながら,活力が出るように,中小企業の支援を全面的に今後もよろしくお願いいたしたいと思います。  雇用創出の高い企業誘致についてでありますけれども,確かにインセンティブの効果というのは,1つの企業の選択肢であろうかとは思います。とは言いながら,やっぱり企業さんがいろんな地域の中で選択をしていく決定の中には,当然それだけではなくて,住環境であるとか,あるいはどっとそこに移転した場合の労働人口であるとか,あるいはそういった需要ですね,そういった中小企業の体制,アクセス,そういう総合的な観点も選択肢の決定の材料になってこようかとは思います。その中で,やっぱり呼び込む際の,何か大きな神戸の売りといいますか,どういう形で強くアピールをしているのか,お伺いしたいと思います。 90 ◯岸田産業振興局担当局長 理事のおっしゃられますように,まさしく都市間競争でございますので,企業誘致を行うに当たりましては,やっぱり神戸の有する強みというものを中心に営業活動を行っているというところでございます。  具体的に申し上げますと,やはり交通アクセスが非常にいい,高速道路網の結節点にあると,それから空港,港,鉄道,陸海空全ての交通アクセスが確保できると,まずはこの交通環境──交通アクセスがいいということが1つ。それから,研究開発環境という点でも,例えばポートアイランドにおきましては,iPS細胞を用いた世界初の臨床研究,それから最近はSTAP細胞というようなこともございまして,そういうことで注目されております国内最大規模の医療産業のクラスターがございます。また,そこにはスーパーコンピューター京やFOCUSといったことが産業利用できるということによりまして,新たな事業の展開,それから研究開発分野への参入機会が増加しておるのではないかと,そういうこともアピールポイントでございます。さらに,産業団地が内陸部,それから臨海部,それぞれにございます。比較的小規模な区画から大規模な区画まで,ニーズに応じた用地の提案ができるということ,また市街地に産業団地が隣接しておりますので,雇用の確保がしやすく,そして近畿圏の大消費地に近いということが言えるかと思います。さらに,阪神・淡路大震災を経験したということでございますので,災害に対するインフラが整っておるというようなことが言えようかと思います。そして,中でも,やはり理事も言われましたけども,神戸は瀬戸内海,それから六甲山といったように,多景な自然に恵まれると,その一方で海外から人や文化が交流する国際港都であったというようなこと,それは洗練された進取の気質と異国情緒あふれる独自の文化を発展させてきたということでございます。全国1,000の市区町村を対象に行われる地域ブランド調査におきましても,魅力度ランキングの上位に常に位置をしてございます。各種調査におきまして,魅力的,住んでみたい,それから神戸という名前が通っている,おしゃれと,そういったような,さまざまな観点から評価をいただいておるわけでございます。  こういった神戸の持つ独自の風土と,その中で育まれてきたブランド力,これが充実した都市基盤と相まって,神戸は他都市とは違うと,そういうことで発信できているのではないかというふうに考えてございます。  そして,こういったことを企業様を相手に企業誘致推進本部の職員が誠意と熱意を持ってアプローチをしておる,そういうところがまた強みではないかというふうに考えてございます。  以上でございます。 91 ◯副主査(沖久正留) ありがとうございました。まさに,今おっしゃられましたけども,神戸のブランド力といいますか,そういうのはすごく大きな魅力の1つだと思います。先月,所管が違うんですけども,委員会の管内視察で空港島に進出してきていただいたカツヤマキカイさんという企業さんをちょっと訪問させていただいて,そのときに東大阪に工場があるんですけども,わざわざ昨年の9月来られたということで,なぜ神戸を選んだのですかとお伺いすると,当然,社員の住環境といいますか職場環境,それからアクセスというのはもとよりなんですけども,何よりも神戸という名前,神戸というブランドに魅力を感じたということでおっしゃられていたんですね。私どもも,神戸というのがそこまでほかの他都市の人に思うと,ブランドがあるんだなというふうに改めて思って,そう言っていただけることを逆にありがたく思いましたので,そういう神戸の強み,神戸のブランドというのを前面に出していただきながら,企業誘致をしていただきたいと思います。  また,進出してきた企業が,いろんな問い合わせがあって,何で行ったんやいうて聞いたときは,神戸はすごいんや,神戸はブランドがあるんやというふうに宣伝はしていただけますし,進出してきた企業がまた企業を呼んでくるといった相乗効果を生んでいただけるように,今後も取り組んでいただきたいと思います。  それから,商店街の活性化でありますけれども,これも本当に先ほど,午前中もお話ありましたし,まさに商店街といっても,元気な,それなりに元気に頑張ってはる商店街もございます。ところが,午前中に担当部長もおっしゃってたように,何をしていいかわからない,どっから手つけていいかわからないというような商店街が震災後,余りにも多くなってきているのではないんかなと思います。そういった意味で,本当に小まめなアプローチというのが必要という観点で,商店街・小売市場のカルテというのが必要ではないかという,その中で戦略的なことを考えていかないといけないということなんですが,そういった観点でもう1度お伺いしたいと思います。 92 ◯谷口産業振興局長 今,確かにカルテというふうなことでございます。今,午前中の答弁にもありますように,担当部長がつきまして,7割のところを回ってるということで,いわゆるカルテをつくるとこまではいってませんが,それぞれのところでどういった問題点があるか,そういった面は,かなり抽出できてるんではないかと思います。そうした中で,個々のところ,これもどういうふうなやり方がいいのか,いろんなやり方があろうかと思います。ですから,個々のところで,病気で言うと症状がわかったと,これは入院すべきなのか,外来でいけるのかというのがございますので,そこに対しまして,私どもとして,実際のところ,今度,職制上,また係長もついていったりするんですけども,そういうふうな,個々に御相談に行って,ただ余りにも症状が重いというか,しんどいところにつきましては,先ほど申し上げましたが,やはりもう少し専門家に入っていただいて,ずっとやっていただかないかんと。それから,そこそこに活力を持ってやろうと,ただちょっとそこまではようせんわ言うところは,応援隊を持っていって,もうちょっと手助けをさせていただくというふうなことで,それぞれのところにあって,カルテというか,それもある程度我々も情報持っておりますので,その辺,商店街連合会,市場連合会とも話をしながら,どういうふうな処方がいいのか,個々のカルテというものまでは,我々もつくれませんけども,状況を把握した上で,どういったやり方がいいのか,そしてまた制度としてどういうものが望まれるか,そういったものをそれぞれのところにできるだけ合うような形で処方できるというか,お出しできるようなことを来年度,いろいろ考えながら,より深く地元に入ってまいりたいというふうに思います。 93 ◯副主査(沖久正留) ありがとうございました。本当に小まめなアプローチというのをしていただきたいと思います。午前中にも山本担当部長からも既に70%お回りになったということで,本当に冒頭にも私申しましたけれども,12月には本当に任命をされた,まさに市長から肝いりの,すごく使命を帯びた大役を担っている山本担当部長なので,せっかくの機会なんで,一言思いといいますか,決意を述べていただきたいと思います。 94 ◯山本産業振興局担当部長 もちろん,主役はまちの方だと思っておりますし,そのまちの方が一生懸命頑張っていただけるように,やる気を出していただけるように取り組むのが私の使命と心得ております。したがいまして,先ほど来,局長が答弁させていただいてますけども,とにかく現場に足を運びまして,いろんなお話を聞かせていただいて,施策化していくというのが私の使命でございます。そのときには,いろんなまちの資源,関係者とのネットワーク,また最新事例なんかも勉強しながら頑張ってまいりたいと考えております。  以上です。 95 ◯副主査(沖久正留) ありがとうございました。最近,地域の商店街とか,お話を伺うと,新しい市長さんになって,商店街にかなり力を入れていただけるようなんですねということで,すごく期待をされております。そういった意味で,本当に期待を希望に変えていただいて,その希望をさらに安心に変えていただけるように頑張っていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたしたいと思います。  ちょっと,もう時間がないんですけども,中央卸売市場については,私も本当にまだまだ認識が薄かったかなと思って反省しておりまして,先ほど申しました運営協議会に出席させていただいたときに,委員の1人から,もっと現場を見てくださいよと,入ってくださいよというお話も伺ったので,個人的には行かせていただいたりはしているわけなんですけども,やはり議会としても,もっともっと中央卸売市場の現場あるいは現状というのを見ていかないといけないかなというふうに痛切に思っておりますので,今後ともよろしくお願いいたしたいと思います。  それから,海を生かした観光振興についてでありますけども,本当に瀬戸内海というのは,世界に類がない,ここの,日本しかないという,そういうすごく貴重な財産というふうなことを先日お伺いをいたしました。そういった意味で,本当に海にまつわる観光というのは,一昨年の「平清盛」の,そういったテレビ放映に合わせた瀬戸内海ツアーであるとか,そういうのをやってるというのは,よく存じているわけですし,港に関したイベントというのは,みなと総局もやっていることではございますけれども,今後は,観光というのは,あくまで広域的な観点からも取り組んでいかないといけない部分だと思います。近畿圏のみならず,今後は瀬戸内海という,日本,世界で本当に誇れるような,そういう財産を私たち神戸も共有しているわけですので,神戸が先頭に立って声かけしていただきながら,連携をとっていただきたいと思うことを要望しまして,終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 96 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,梅田委員,発言席へどうぞ。 97 ◯分科員(梅田幸広) 一問一答でいきたいと思いますので。一応,5問用意しとったんやけど,午前中から中小企業の振興については,よく出ておりますので──1点だけ,それちょっと最初に断っておきますが,ちょっと聞きにくいけど,まだインフルエンザじゃございませんので。  中小企業の活性で,局長に一言だけ確認しとかなあかんのは,中小企業融資の貸付実績として,減少してるいうことで163億円,それで今年度の融資見込み額も約160億円いうことで,予算は減ってますけど,産業振興局としては,中小企業者に対して十分に融資額を持ってますよと,資金繰りは心配せんでよろしいよと,これはもう局長の口からぜひとも確認しときたいと思います。 98 ◯谷口産業振興局長 はい,大丈夫です。これは,額として減ってございますが,いろんな状況の中で,こうなってきております。今も,先生おっしゃいましたように,25年度融資実績165億円でございます。それに対して,倍近くの300億を用意してございます。この辺につきまして,私どもとしては,もし何か予期せぬ変動ございましたら,そのときには資金需要に合って補正を増していただくとか,柔軟に対応いたします。また,制度についても,長期の設備資金の金利を引き下げたり,防災・エネルギー関係あるいはセーフティーネット資金等も用意してございますので,お使いいただけるような形での制度にさせていただいておりますので,御安心をいただきたいと思っております。 99 ◯分科員(梅田幸広) その一言を聞きたかったんです。特に,私は商工業界などに行って必ず言う言葉があります。役所に何かしてもうたらあかんでと,当てにしたらあかんよと,役所は一緒になって考えてもらうとこやと,役所に何でもかんでも頼って,してくれしてくれ言いよったら絶対できませんと,ある党の人みたいに,何でもやらせなんか絶対言うたらあかんと言うてます。だから,やっぱり役所というのは,先ほど来,答弁で言われてますけど,一緒になって,我々はこんなんしたいんやけど,どないやろと,こういう施策を探して,一緒になって頑張ってくださいということを言うております。  それでは,次の第2問目,観光行政について伺います。  観光行政については,2020年にオリンピック・パラリンピック競技大会の開催地が東京に決定したいうことで,これからインフラ整備とか,いろんなことが絡んでくると思います。そして,観光産業に大きな波及効果がもたらされることが期待されており,需要創出が見込まれてくると思いますんで,確かに開催地は東京でありますけど,全国各地で事前にキャンプを張ったり,またその地の状況は世界中に発信されていきますんで,日本は世界に向けて宣伝できる一番いい機会やと思っております。  オリンピックが終わったら済むんじゃなしに,終わってからも,観光面の国際競争力の強化が期待できます。  そこで,日本を訪れた外国人観光客は,恐らく日本の各地を,オリンピックを見るだけやなしに旅行されると思います。その際,いかにして神戸に来ていただくかということが重要になってまいります。外国から日本にお越しになられる観光客にとっては,神戸市という区域だけでなく,魅力のある観光施設などに興味があるものでございます。午前中のお話の中で,特に日帰りの場合は8,000円余り,泊まりが3万何ぼというようなことが言われておりました。できるだけ神戸へ来てもらうにも,泊まってもらうと,そういう形で誘致する必要があろうかと思っております。そのためにも,せっかくの旅行なんで神戸へ行きたいといったときに,やっぱり神戸市独自でやるより,特に,観光業界の旅行社などとタイアップしながら,ぜひとも2泊3日のラインはこれですよ,3泊4日はこれですよというような,そういうプランニングをやってもらうような形で組んでいただいたらいかがかと思いますが,その辺の当局の見解をお伺いしたいと思います。 100 ◯山本産業振興局観光コンベンション部長 神戸市の外国人を神戸へ呼び込むための考え方,ちょっと午前中も答弁をさせていただきましたが,1つは面と点と。ですから,広域で周遊してもらうように呼んできて,神戸の神戸ビーフとか灘の酒の点で,神戸独自の魅力を発信するというのが1点。あとは,市場の成熟度,それぞれ外国,海外市場の成熟度は異なりますので,それに合わせたプロモーションを展開をしていく。もう1つは,適正な市場分散ということで,国際政治の影響を受けにくい体質づくりという,この3点でもって,今インバウンドの誘致に講じているところでございます。  2013年の訪日外国人客数は東アジア,東南アジアを中心に,対前年比で申しますと24%ふえまして,1,036万人と大幅に増加してございます。国におきましても,2020年に向けまして,2,000万人の高みを目指してというところでございます。そんな中で,2020年,先生もおっしゃいますように,オリンピック・パラリンピック開催されます。さらには,2021年にはワールドマスターズゲームズ2021,これ関西で開催をされます。こういった大きな国際行事の開催も視野に入れまして,国あるいは周辺自治体あるいは先ほどおっしゃいました旅行社を初めとした民間事業者と連携をとりながら,市場ごとのニーズとか嗜好に合わせたプロモーションと,外国語表示とか通信環境の整備などの受け入れ環境の整備,さらにはおもてなしの心を持って,計画的・継続的に展開をして,広く関西,ひいては神戸のほうに来ていただくような工夫を図ってまいりたいと考えてございます。以上です。 101 ◯分科員(梅田幸広) オリンピックやパラリンピックの問題は別にして,実際,観光に直接だけじゃなしに,4年に1回開催される国際最大規模の医学界の学会であるとか,例えば,ワールドマスターズ,来年には,兵庫県,特に神戸市で陸連の全国大会をやりたいとか,そのようなうわさが出ております。これは多分,部長御存じだと思いますけど,1つの大会をすることによって,少のうても3,000人規模の客が全部来ますわね。3年ほど前に,県のほうでグラウンドゴルフの全国大会をやりました,三木のほうで。そのときにはほとんど神戸市の北区の旅館,西区の旅館,もう全部満杯になって,まだホテルぎょうさんありますよと言うたときに,やっぱり三木の防災公園でやるのに,三宮へ出てくるのは遠いと。だけど,西区や北区の──そのときはフルーツ・フラワーパークもたしかいっぱいになったと思います。そういう形で,1つの大会をやったら,そこへ必ず選手だけやなしに,関係者も来ますんで。そのときに,私,たまたま行っとって,宮古島の人でしたので,帰りしなには,必ずこの炭酸煎餅買うて帰ってよと冗談言うて,炭酸煎餅おいしいね言うて,よう知ってましたです。やっぱり,神戸のブランドの土産物も何でも知ってますんでね,何かの機会を通じて,先ほどおっしゃいました,面・点だけやなしに,PRをやっていただくことが大事だと思っております。  午前中も大分ダブりましたんで,次の3問目にいきます。  企業誘致の推進について,これもあんまり難しい個々の問題を取り上げるんじゃなしに,まずオール神戸市,全体で企業誘致すべきやと。その進出した企業の対策や団地など,これは1つは新しいときはいいんですけど,これが10年,20年,30年たってきますと,今度はニュータウンの問題やないですけど,古なってくるんで,今言われてる医療産業都市構想にしても,ポートアイランドだけで考えていいもんか,それとも片一方では廃れていきよう六甲アイランドも含めて,神戸市全体として考えたらいいんか,この辺のことについての見解をお伺いしたいと思います。 102 ◯岸田産業振興局担当局長 企業誘致でございますけれども,企業誘致の目的は,やはり税源の涵養でありますとか,雇用の場の創出,そして企業集積による神戸経済の持続的な発展,こういったことが目的でございまして,これまでも成長分野の企業を積極的に誘致をしてまいりました。  産業団地,内陸にも臨海部にもございます。おっしゃられました六甲アイランドにもというようなお話でございますけれども,例えば,医療分野で申し上げますと,研究開発という点では,やはり最近のオープンイノベーションというような動きがございまして,1つの企業で何でもやるということではなくて,先端的な研究者と交流するということでありますとか,それから研究開発をサポートするような企業,そういったものが集積をしている,そういうことが企業が立地場所を選定するに当たりまして考える条件ということになってきておるというふうに聞いてございます。  そういうことで,医療産業都市ということに関しましては,いろんな企業,それから専門の病院群,それと集中させて,ポートアイランドという一定のエリアに集積させるクラスターづくりというものを行ってきたわけでございます。その結果,集積が集積を呼ぶと申しますか,神戸医療産業都市は国内でも随一と言われるほどの医療産業クラスターに成長してまいりまして,やはり研究でありますとか,先端的な医療技術の開発という点に関しましては,ポートアイランド地区は,国内では非常に高い優位性がある,そういう地域であるというふうに言われております。  このため,医療関連企業,産業の誘致に関しましては,まずやっぱりポートアイランド中心に進めていきたいというふうに考えてございます。しかしながら,産業という観点から申し上げますと,研究開発を行いまして,それから事業化を進めるという段階があります。そして,それが生産活動,それから売り上げということになっていきまして,それがさらに新しい研究開発,新しい製品,新しいビジネス,そういうものを生み出していく好循環というものが必要であると考えておりますので,この医療産業都市の取り組みをポートアイランドだけではなく,市域全体に波及をさせ,そして持続的発展可能なクラスターを形成していくように努めていきたいというふうに考えております。 103 ◯分科員(梅田幸広) 先ほど部長おっしゃられた,そこで集積してきた,人は一遍にどっと移動ができるわけじゃないです。例えば,三宮から移動するにしても,20分なり時間がかかります。できるだけ研究開発に近いところということで,もし何やったら,六甲アイランドに住宅でも建てて,そこへどうですかというような,いろんな知恵を出してほしいいうことをお願いしとうわけです。その1つのところで,何もかも──研究所は研究所で大事です。そしてまた,西神中央の,ああいう団地も大事です。だけど,実際,人が住むといいますか,寄ってくるいうことは,その人が全部近辺におるばっかりやなしに,できるだけ遠くから偉い人が来ても,近辺に住めるように,その辺のことも考えて,ひとつやっていただきたいと,その辺,これは要望しておきます。  次に,4問,5問は,これは私の専門でございますが,フルーツ・フラワーパークについて,まず最初に聞きます。  まず,ホテルのほうは売却先が決まって,具体的に神戸ワインについては解散という方向性が決まっております。そこで,解散した後,あそこを戦略作物の試験栽培,新規就農者等の担い手育成事業を実施していくということですけど,実際,どのようにやっていくのか,じっくり聞きたいと思います。 104 ◯谷口産業振興局長 どういうことになるかというふうなことでございます。まず,1つ目の機能性農産物というところでございます。これにつきましては,もともと農産物に含まれております栄養素,こういったものを高めたり,あるいは低めたりというふうなことをして,少し特色づけるものでございます。特に,昨今では,健康にいいというふうにされております抗酸化成分,あるいは免疫力の強化,そういったものにつながるような成分を効率よく摂取できるようにするようなものでございまして,健康志向の高まりを受けまして,大変注目されておるところでございます。  じゃあ,フルーツ・フラワーパークでどうするのかということでございますが,まず,考えておりますのが,腎臓病患者でも食べられる低カリウムレタス,こういったものを考えてございます。これを植物工場で実証栽培をしてみたいと思っております。病院等で,需要がございますし,通常のレタスの3から5倍の値段で売れるということでございますので,一応,私どもとしては,これを市内の医療関係者にも試験的に販売をしてみたいというふうに考えておりまして,医療と農業が連携する医農連携というふうなもので進めていけないかというふうに思っております。  こういった形で,機能性農産物,生産を一遍実証実験的につくりまして,これがうまくいけば,施設栽培での先進的な技術,農業経営,こういったものを地元の皆さんにもお勧めをして推進してまいりたい,それが1つでございます。  それから,戦略作物につきましては,やはり将来,神戸の特産物となるような作物,こういったものを実証栽培して,取り組んでまいりたいと思っております。具体的には,栽培が難しい夏場のイチゴ──イチゴは冬場とか春が多いんですけども,夏イチゴが欲しいというのが市内の洋菓子メーカーなどの要望でございます。ですから,夏にイチゴを何とかつくって,うまく洋菓子メーカーなどに,とりあえず試験的にでも販売できないかというふうなことを考えてございます。  また,人材とかの関係につきましては,1つは,大きなビニールハウスとか,パイプハウスをつくりまして,大規模にやる中で,農業を経験したことのない人,技術を学びたい人を育成してまいりたいと。そういった育成の場も設けてまいりたいですし,農業を手伝えるようなボランティアの方,そういった人も育成していきたいと。ある程度技術力を初心者用,中級者用いうような形で,いろんな段階の人材を育成してまいりたいというふうに考えてございます。 105 ◯分科員(梅田幸広) 先ほど,夏イチゴ──本当に難しいですよね。つくる場合も,水耕栽培でやったら,1つ病気が来たら,さあっと走ってまう。かといって,俗に言うドライフォグいうか,1つずつ区切ってやっていかんことには難しいし,特に夏イチゴの場合でしたら,どうしても種を植えつけるのが今ごろになって,暑いときに温度を余り上げんようにして,うまいことやっていかなあかん。そういう研究はいろいろ必要やと思いますけど,実際,僕あそこでつくる品物自体は,一部の特定したやつよりも,特に,北区・西区の農家の方に対する育苗の,本当に春と夏にできるものの,春夏作の苗をつくったらいいと思うんです。と言いますのも,苗づくりは春先と言われておりまして,実際,今いろんなものを──葉物なんかを植えてる場合は,苗ができたら,もう物できたんと一緒ですわ,あとは大きするだけやから。できるだけやっぱり,大きなハウスで。  神戸市でもこの3月の14日ですか,企業相手の農業セミナー,計画されてますけど,農業いうのは,みんな体験されたり何や言いますけど,実際,植える前の土づくりからやっていかんことには,簡単に皆さん農業やったらええと言われますけど,農業の場合,一般的に農業所得だけで食べていこうとしたら,少のうても,年収でやっぱり700,800万なかったらしんどいです。実は私ごとですが,きのう,明石税務署へ申告に行きました。そこで,農業所得,やっぱりね,投資した分,それからとれて出荷する分,そういう計算したら,やっぱり時間給で見たら120円ぐらいです。働いてる時間と計算したらね。実際に,本当に簡単に収穫体験しました言いますけど,その間に,ずっと目に見えないところで働いてることもしっかりとわかった上でついてもらわんと。例えば,新しい農業をやりましたと,2~3年でけつ割ってまうのが多いんですよ。実際,西区でも結構,不耕起田,要するにほったらかしになるのはなぜかいうたら,収入が足らんからです。若い子がおるうちは,何とかサラリーマンで働いてきたものを,そこへ足しよんやけど,その人らが定年退職しますと,年金だけでしか,そこへ足せなくなってくる。そしたら,肥料代は要る,出荷するのに出荷経費は要る,そんなことやってたら,なかなかとてもやっていけないから,僕らは常にそういうところで言うてんのは,農業法人つくって,しっかりとした法人同士のネットワークで地域守っていきなさいよ言うとんやけど,我々だってこない口で言うてますけど,あと5年もしたら,口ばっかりで体が動かんようになりますよ。だから,同じように,やっぱり若い人でも,一部は土・日だけでもやろうかいう気はあるんですけど,それも,同じことばっかりやっとられへんしね,だから,そうなると,やっぱり60で定年退職されたら,70までの間に,いかに土地を守っていくか。そうなると,私は今そのフルーツ・フラワーパークは一応解散して,そういう専門的なことをやると。そのときにほんまに期待しとんのは,そこで研究して……。  もう1つ,同時に,産業振興局の皆さん方の──職員の技術職ですけど,これ聞いてびっくりしました。要するに,農学部出てきた人がね,これは産業振興局の技術職37人いらっしゃるんですね。すごいなと思う。ましてや,土地改良とかやるのは,土木工学をやってきたの何人おるねんいうたら,10人ぐらいおる。言うなれば,産業振興局はそういう,本当の意味の商業も大事ですけど,農業関係に関しての農業,それから漁業に関しては,もうプロの集団ですからね。だから,中からこれはあかんやろじゃなしに,思い切って,例えば,フルーツ・フラワーパークならフルーツ・フラワーパークの中で,この地域の──例えば北区の大沢なら大沢,このエリアは全部ユリをつくると,そういう言い方悪いけど,旧ソ連みたいに決めていって作物やって,それで神戸ブランドつくっていったらいかがかと思うんですけど,それについての見解をお願いします。 106 ◯植田産業振興局農政部長 私は行政職でございまして,ちょっと専門職じゃないわけでございます。今,先生,幾つかお話ございました,フルーツ・フラワーパークで育苗センター,育苗機能をすればどうかというお話ございましたけども,今現在,JAのほうが1,000平米程度の温室つくりまして,育苗を育てるということを計画してございます。そこが生きてくるんじゃないかなと思ってございます。  また,若者の場合,収入が足りなくてしんどいなんて話ございました。今現在,国のほうの制度では,青年給付金ございますので,これを活用していただくように我々頑張ってございます。  また,技術指導という面では,里親制度をつくっておりまして,そういったものもフォローしていこうと思ってございます。  それと,今ございました旧ソ連といいますか,そういうのございますけども,少し発想を変えてございまして,今回のフルーツ・フラワーパークの中には,いわゆる新しい品種の試験栽培をやろうということを考えてございます。毎年,いろんな品種出てきますけども,なかなか農家の方は怖くて手が出せない。本当に神戸に合うんだろうか,1回失敗したら,その年だめになっちゃうという話ございますんで,そういうのが神戸に合うかどうかといった作物等,ここで積極的にやっていきまして,それが神戸の特産になるようにいかないかなということを考えてございます。  以上です。 107 ◯分科員(梅田幸広) JAが1,000平米,言うなれば1反ですわね,昔で言えば1反の育苗センターなんてちっちゃいちっちゃいですやん。それで,あわせて,育苗──新しい農業になったら,150万支援金やっとる,150万もうたって,すぐ肥料買うたら,1回の支払いで飛んでまうんです。その辺ももうちょっと,お互いに勉強して,それ議論するために,どうしたららいいかいうことで……。それとあわせてやっぱり,育苗センターと同時に新品種と言われましたけど,菜物いいますか,チンゲンサイにしろ,シュンギクにしろ,どんどんちょっとずつ変わってきてますからね。今,新入社員のホウレンソウいうて言われたらホウレンソウ持っていく,そんなおもしろい宣伝もありますけどね,そうじゃなしに,ホウレンソウ1つとっても,もともとヨーロッパ系,東洋系があって,徐々に変わってきて。最初局長言われた,それはほんまの低カルシウムのレタスや生で食べてもいい──同時に,もっとこれは極端な例ですけど,具体的に一番体にいいのは生食やと聞いております,医者の方からね。炊いてもたら,やっぱり栄養が落ちるんやと。あんまり生食で食べると,今度はそれに対して,完全無菌でなかったら,言い方悪いけど,回虫いうか,昔に──虫が湧いたりしますんで,そんな中で,一番研究するのは大事なのは,安心・安全で,そしてまた高く売れるのが理想やけど,あんまり高かったら売れませんのでね。同時に,物をつくって,これがいいとなったら,今,中央市場といいますか,東部市場ですね,あそこがどうしてもあんまり荷物が寄らんと,兵庫産のものが少ない。どっちかいうたら,相対で先とってもて,市場を利用せずに,中途半端に値段が決まってもうとうさかい,出しにくいいう問題もあります。だから,実際に,フルーツ・フラワーパーク1つの問題にしても,同時に,それを含めて今度農業公園の問題も出てきます。農業公園の中で,農業公園の横なんか,ほんまに広い農地が──農地ではないですけど,土地がありますんで,使いようによったら,ほんまに神戸市というのは農業するのにもってこいの場所や思うてますんで。同時に,ICT,温度管理とか,特にフルーツ・フラワーパークは,私も見学に行きましたけど,奥のほうのちっちゃな部屋で,温度管理ができて,これは温度管理と同時に,それから一番大事な土壌の酸性度,アルカリの,それまでできるようなことを聞いてましたんで。要するに,これからは本当に,研究で新しい品種をつくる場合,1つだけ。多分当局は忘れとんじゃないかというのは,農協さん,それから関連3業者いうけど,一番大事な種屋ね,種屋言うたらおかしいけど,要するにいろんな名前ある,サカタとか何とかありますやろ,種屋の人も絶対抱き込まんとだめですよと。といいますのも,育苗センターも何するにしても,その種がもっとね,皆さん御存じや思いますけど,例えばキャベツの種1つを例にとると,そこで研究栽培して種できますでしょう,1番種から7番種まであるんですね。御存じですね。知らないか。1番種から7番種あって,一番ええのは,自分とこの次の研究に置くんです。市場へ出回ってくるのは,1番ええのが大体4番ぐらいです。2番目はどうするかというと,自分とこの関連のところへ持っていって,これとこれと交配したらどうなるかと。1袋100円ぐらいで売っとるのは,大体どうでもええ7番種です。実際に,ほんまに今度するのやったら,種屋呼んで,直接ええ種を入れて,それから品種の栽培をやってほしい。これはもう要望しときます。これ以上言うと,何ぼでも時間いってしまいますんで,次に移らせてもらいます。  これは,5問目になりますけど,要するに神戸でできたもんを神戸で食するいうか,地産地消の問題について。今回,神戸市では地産地消の取り組みの1つに市内の学校給食の市内産農産物の使用拡大,大分ふやしておりますけど。また,ことしから中学校の絡みが出てきて──去年からこうべ給食畑事業,これは非常に頼りな事業だと思っておりますけど,結局,皆さん方に1つだけお願いしておきたいのは,規格外の農産物であっても,学校給食への活用を推進すべきやないかと。といいますのは,ジャガイモ1つ例をとりますと,大体Lのこんなもんがあったら,そのようになっとかなかったら,ちょっと大き過ぎると,Mはちっちゃいと。それは生産者から言わせたら,そら大きいのも小さいのもできると。同じように──工業製品やないんやから,太陽のよう当たるとこは何ぼでも大きなるし,当たらんとこはどうしても小さい。そういうのを,せっかくつくるんやさかい,味は一緒ですよ言うねんけど,やっぱり買うほうにしたら,ええのんだけ。次の料理しやすいように,そればっかりを願いたい,そういう形はようわかるんやけどね,それは別にして,やっぱりそういうことは産振局の農政担当のほうから,また教育委員会にも,ジャガイモはジャガイモでっせと,キュウリは曲がっとってもキュウリでっせと,切ってもたら一緒ですよというようなことも,これだけ農学部とか,土木出た人がおってんやから,技術者のほうから,今度──教育委員会に直接言うたってらちあかんさかい,第三セクターなり,その給食やるとこへ,しっかりとお願いしときたいと思います。  そして,地産地消するのには,一番大事なのは何かといいますと,人間が食べるもんばっかりじゃなしに,もう1つ,一番大事なん忘れてませんかいうのは,口はようしゃべらんけど,黙って黙々と食べよう人おります。例えばナンキンなんかでもやったら,大好物。もう亡くなったけど,姫子さんいうてね──姫子やない,花子。王子動物園の餌。これだって動物園に聞きますと,年間で約1億弱,これだけの物を買ってると。動物園の餌の一番大事なんは何ですか言うてお聞きしますと,まず,無農薬。農薬が入ってたら,絶対動物に対して悪い。青草とかいうのは,もう単なる草ですけど,これについても,やっぱり虫はついてもいいですけど,農薬は無理ですよと。それやったら,特に減反した後とか不耕起田,そういうところで実際どないしたら──この農地を守っていくかという──農業委員会とか一生懸命守られてますけど,そういう人たちと一度話されて……。ただ,動物園の一番かなわんのは,1年間に何トン,そしてまたこの時期何トン,この時期何トンいう,計画的に入ってほしいのは,これは本音やけど,それが今,夏場なかったら,冬場はこんなんでどうですかいうのは,一回相談ぐらいされたらいかがかと思うんやけど,そういうことをされたことありますか。 108 ◯植田産業振興局農政部長 今までそういった話はしたことございません。  先生おっしゃるように,王子動物園の餌用の予算につきましては,13品目を入札方法で仕入れていると聞いてございます。二月ごとに単価契約で結んでございまして,野菜の量もかなりございまして,ニンジンですと年間大体12トンぐらい,カボチャで8トンから9トンと聞いてございます。  先生おっしゃるように,不耕作地絡めまして,新たな販路といいますか,供給先を見つけることができるかどうか。特に,今お話ありましたように,年間通じた安定供給でありますとか,あとやはり価格面の問題,この辺が課題かと思ってございます。ただ,これは新しい御提案ですので,一度関係者と話をしてみたいというふうに思ってございます。  以上です。 109 ◯分科員(梅田幸広) そして,地産地消に絡みまして,これ,質問の中にはフルーツ・フラワーパークの問題しか出してませんですけど,具体的に,東播用水の二期事業が始まってまいります。そうなると,俗に言う──午前中にもちょっと出ておりましたですけど,圃場整備終わった──圃場整備の道路ですね。これの移管を早くしてほしいいうのは,これはどこの土地改良組合からも要望はあって,具体的にことしの予算で見ましても,しっかりと金額にしたら,あんまり大きないねんけど,ついております。これ切ってもたら,次やりにくいから,ずっと続けてやっていくと。その場合に,去年より1つ進んだなと思うのが,以前は地図訂正,何から何で,くい1本打つのに,大方2万ぐらいかかりよったと。それが1つの道路を引き取ってもらうためには,やっぱり少のうても,くい800本から1,000本打たなあかん,そのお金はどないすんねんと。土地改良区で持ていうたって,土地改良区は解散状態みたいになってますんで,またその地域の地権者にお金を反当たり3万とか集めるとなると,とてもやないけど出せないと。それで一部は先に,地図訂正するのは神戸市のほうでやってあげましょうということで,一部補助じゃないですけど,神戸市自身で,これ要らんのですよいうて,手伝うてもらってるいうことも聞いております。だから,そういう,金を使うところで使うんじゃなしに,今度は体を使って,生産者といいますか,農業者に対してね,今,一部の農林土木の方々がやっていただいてるようなことを,やっぱり農家の人が喜ぶような方針を今後も続けてほしいと思うんやけど,これは部長,どう思いますか。 110 ◯植田産業振興局農政部長 農道の道路移管につきましては,本当に地元の方,強い御要望ございます。特に,先生おっしゃいますように,地図訂正でありますとか,あとは道路を移管する際に道路の舗装をし直す,または場合によってはガードレールつけ直す,これ負担になってると,これ私も直接何度も聞いたことございます。今のペースでいきますと,これから農道移管全部終わりますのが,大体30年ぐらいかかるというところですけども,これをもっと早くスピードアップしたいということで,ことしの予算の中では,道路移管推進補助制度,ちょっと名前長いんですけども,新たに,舗装とかガードレールつくる場合,状況に応じましては,私ども神戸市のほうが,4割補助ですけども,補助させていただこうということで,道路移管のスピードアップを目指したいと考えてございます。  この制度を使っていただきますと,今までのペースでいくと30年かかりますけども,10年前後に短縮できるんじゃないかなと思ってございます。  また,現場のほうでも,道路の基準──建設局の基準ってありますけども,それは現場に応じて,我々職員が1つずつ細かく調整しながら,できるだけ地元に負担かからないように,今後とも調整していきたいと思ってございます。  以上です。 111 ◯分科員(梅田幸広) 先ほど部長おっしゃられたように,特に一番うるさい──うるさいいうことないですけど,やかましい言うのは,建設局なんです。局にちょっとぐらい融通せんかいと言うても,いや,これは一応決まってますんで,私らがやめたときに,後文句言われるの嫌です。それようわかるんですよ。だけど,実際,1日2台か3台しか通らんような道もあるんですよ。その道によっては,アスファルトの太さは別に13にせんでも,7でもええやないかと思うねんけど,それ出したら,そんなこと言うたらあかん言われるからね。それは大変,縦割り行政といいますか,農政としては,この辺はもうようわかっていて,1日せいぜい100台も通らないと,大きい車がどんどん通るんじゃないと。市道にしたら,一般的な市街化で何ぼ,メーンの道路で何ぼいうて決まってますからね,それにせなあかん,その舗装のやつも,今大体,都市街路やったら6か7ぐらいでやってますやん。それを13にしようとしても,その舗装するだけでも莫大な費用になりますんでね,もう大変な出費だと思います。  その中で,もう1つ。具体的に工事やりようときには,みんな元気なんですよ。言い方悪いですけど,工事をこれからやるいうときは,みんなそれやろうと頑張ってたけど,何でもそうです。終わってもてから,これ,後の片づけあるんでしんどいんと一緒でね,そら実際に,そのやつを農政──土地改良は農政絡みですけど,今度は道として,建設局へ渡すとき,その辺は,先ほど部長おっしゃったように,しっかりフォローしてあげて,できるだけこうしたほうがいいですよいうのは──まず一番ようある問題は,これが正しいやろう思うて出したら,実際に実測したら違うとるでと。これはもう建設局からすぐ農政局へ聞いてきたらわかるはずですので,このようにしたほうがよろしいよと,事前相談もやっぱりやっていただきたいと思います。  時間もだんだんなくなってきましたけど,農業委員の方の問題について1点だけ聞いときたいと思います。  まず,農業委員の方の一番の基本は農地を守る,なんですよ。もうめちゃくちゃ。何かしようとしたら,まず入るのは,それはあかん,それから始まるんです。それで,特に調整区域内で,午前中の説明にもありましたけど,そこへ人を住んでもらう施策があっても,自分とこの子供さん,もう一部決まっとんですわ。その農地をまず,息子さんなり,今やったら孫が住んだりしますけど,それをまず農業委員会に出したときに,必ず言われるのは,農業やりますかと。農業やるの嫌やから帰ってきて,将来はするんやけど今はしないと,そういう方は絶対認めてもらえません。僕が言うてるのは間違いないと思うんやけど,農業委員会の代表の方,間違いやったら間違いや言うてくださいよ。要するに,最初は,必ず農業やらん人は住んだらあかんと──住んだらあかんやないけど。これ1つの政策としてね,だんだん過疎地が進んだら限界集落になって,しまいには村がつぶれてまうんじゃないかと,あったまま幽霊化していくんで,そんなところへ企業が来てもらったらええわとかいう,いろんな話がありますけど,企業の場合,いつでも去っていけるんですよ。もともと,土地を持っとう人には──田舎の人はなぜ信用あるか御存じでしょう。金はないけど,土地はある,墓ある,しゃあないから信用あると。こういう形で,田舎の人は信用あるんですよ,実際に。だから農業を守っていく農業委員会も非常に大事です。ところが,やっぱり今言われてる──新しく自分とこの息子なり,親戚なり,帰ってくる場合は,今すぐ農業できなくても,おやじが,おじいちゃんが亡くなったら後継ぎまんねんとか,そのような広い目で見てやってほしいと思うんやけど,それに対する答弁をちょっと求めたいと思います。 112 ◯植田産業振興局農政部長 きょう,先生から質問の中で──農村地区の定住促進支援事業でございます。この目的は,農業をされる方だけに戻ってきてほしいんじゃなくて,それ以外の方にも,いろいろ農村地域に入ってきてもらいたいと思ってございます。  そういう意味では,今回の空き家調査とか,法律上の土地の規制の問題とか,一度勉強したいと思ってございます。  私も,農村活性化するには,もちろん農業をする人が来ていただくのが一番ありがたいですけども,農村地域に魅力を持って入ってきてくれる,いろんな業種の方,その方が入って初めて農村の活性化がなると思いますので,先生は御指摘になったものも含めまして,ことし調整してみたいと思ってございます。  以上です。 113 ◯分科員(梅田幸広) 今,部長の答弁によると,例えば,平野の中津の圃場整備と,それから区画整理やってる,ああいう形のもんが本来理想だと思います。調整区域の中で,もう絶対にほかのもん来たらあかんと。中津の場合は,調整区域の一部,住宅地にして,その中で,舞子のゴルフ場の跡地みたいに,そこで自分とこでガーデニングといいますか,農業もやってもらうと。これを,じゃあそういうのを1つ認めれば,神戸市だけでは無理かもわかりませんですけど,具体例を出しますと,神出町──西区にあります,ここは自慢じゃないですけど,全部調整区域です。一切住宅が建たない。神出町の人口,住宅の戸数は一緒ですけど,人口は徐々に徐々に減ってます。何で減っていくのやと,やっぱり若い子が産まれるよりも,どういうわけか西の山からお迎えに来るほうが多いから,どうしても減っていくという。そういう中で,その一部でもね,そういう形で,古い家だけ空き家で残っていく。1つの部落名出せば──これはちょっと語弊があるから,あれですけど,1つの村で2軒,完全に空き家になってる──空き家いうか,家があいてると,そこ古民家になっとるさかい,誰かに貸したらいいけど,勝手に使われへんし,親戚の方に言うてみたらいうても,それがなかなか難しい。なぜ難しいかいうたら,今までのコミュニティーがないからね,帰ってきても,つき合いできるかと。百姓のつき合いいうのは,簡単に植えて収穫したらええだけやなしに,やっぱり朝会うたら,こちらの町なかに住むよりも──まず朝の挨拶から始まって,日曜になったら,村のごみ掃除や地域の掃除や草刈りやいうてありますんでね,その辺のこともやっぱり,地域の人で新宅やっても,そこに住んどった人をできるだけ,もしそういうあれがあるのやったら,今,部長言われたように,ほんまに帰ってくるのやったら,すぐ帰ってきてもらえるように,それもどうPRして──神出町のもともとの住民の関係者はすぐ戻れますよいうようなこと出したら,多分ばあっと戻ってくると思うんです。といいますのも,中央区の一部に住んどう人が,そんなこと言うと神出町の人に怒られるけど,こっちやったら,月大体10万ぐらい払っとんですよ。向こうやったらただで住めますやん,おやじのとこやおじいちゃんとこやったら,税金にしたって,めちゃくちゃ安いし。こちらへ来たら,固定資産税何十万いうて払わなあかんけど,調整区域の中の宅地であっても,1万5,000~6,000円で住めますんでね。こんなことをしっかりPRして。  特に,最後に産業振興局に言うときたいのは,産業振興局は,要するに経済もあれば,俗に言う農業関係,1次産業,2次産業,“にさんがろく”PROJECTといいますか,ありますけど,私,前,代表質問で聞いたんですけど,やっぱり専門家集団は,専門家集団として,数は少なくてもええけど,昔の農政局,復活してほしいと。これは要望にしときます。答弁求めても,多分出んと思いますんで。まだ時間残ってますけど,終わります。 114 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  この際,約20分間休憩いたします。  午後3時20分より再開いたします。   (午後3時0分休憩)   (午後3時21分再開) 115 ◯主査(松本しゅうじ) ただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,産業振興局に対する質疑を続行いたします。  それでは,安井委員,発言席へどうぞ。 116 ◯分科員(安井俊彦) 時間が私,20分でございますんで,答弁,乱暴で結構ですから,淡々とやってください。  まず,暮れにですが,尼崎の中央市場の荷受けが倒産したという事件があり,あのときに,谷口局長ほか幹部の方に,何が原因で倒産したのか,それをどう神戸に生かすかということについて検証してほしいと言ったら,検証するということで,その検証の結果を教えてください。  それから,私と最も気の合わないあわはら議員が本会議場で言うたんですが,二元制の議会制の民主主義の中で,議会側はこうしてインターネットであるとか,市民の皆さんにいろんなことを公開してるのに,税金を預かって政策をとる執行部の皆さん方の政策過程が見えないいうのは,あれは本当に大事なことなんです。彼は本当によく言ってくださったと感謝してますが,そういう意味では,今,質問する,いわゆる市場の運営本部を新設するという政策は,今まで聞いてなかった。ある日突然出た政策です。この政策で一体何をしようとしているのか,そしてこの政策が生まれた過程は何なのか。それからこれに,聞くところによると局長のすぐれた人材を充てると言うてますが,これはどう決まってるのか,あるいはどうするのか,その辺の過程を浮き彫りにしてください。  まず,それだけ,2つお願いします。 117 ◯谷口産業振興局長 まず,尼崎の件でございます。これは尼崎の地方卸売市場のほうで,青果の分の卸が昨年末に倒産をしたということでございます。  我々も急に倒産というふうなことで,大変驚いたところでございます。この辺,我々としても,いろいろと状況等を調べておりますと,やはり尼崎というところで,阪神間の真ん中の特に大阪寄りというふうなことで,近年,大阪と神戸の,特に大阪が最近強いわけでございますが,大阪のほうに経営が大分圧迫をされて,それで経営的にもたなくなったと。ただ,その前段としまして,この尼崎市場については,神戸と同様,中央卸売市場でございましたが,第8次の地方卸売市場整備計画の中で,再編対象に該当して,平成19年に地方市場に転換をしております。そういったこともありまして,非常に市場規模が縮小傾向にあり,産地からなかなか物を集荷することが難しくなったというふうなこともあろうかというふうに思っております。  そういう意味で,やはり一定の規模を確保して,売って,集めてくるというのが卸売市場を維持するためには必要ではないかというふうに考えてございます。  それから,市場の運営本部についてでございます。これにつきましては,その過程ということでございます。実は,我々も卸売市場につきましては,既にお話ございましたように,取扱量がだんだん減ってきておりまして,じり貧状態が続いております。そうした中で,どういうふうな形で対応するのがいいのか,やはりいろいろ議論をしてございました。特に,今回,市長がかわりまして,先ほど議論出ておりますように,商店街,流通関係のところ,非常に厳しい状況にあるというのを認識されまして,それを踏まえて,卸売市場をどういう形で盛り上げていくのか,そのためには,どういうふうな組織体制がいいのかというふうな話の中で,この市場本部というふうな,1つの市場関係をまとめて,そこでもって運営の話あるいは企画をするようなこと,その辺の連絡調整をすることによりまして,市場のよりよい方向に図れるんではないかという目的で,これは私ども職制の中で言いますと,今,行財政局が職制変更の最終的なことは判断をすることになっておりまして,私どもとして,そういう組織が必要ではないかということを,組織として要求をいたしました。その結果,判断として,こういう本部が要るということで,今回設置になったわけでございます。  この本部長につきましては,やはりそれぞれの,今,本場と東部,場長がおります。場長については,今,部長級の職員を配置しておるわけでございます。そうした東部と本場と,それから西部,3つある卸売市場をそれぞれ統括いたしまして,それぞれのところで業界の皆さんと実際にいろんなお話をしまして,そこら辺のことを早急に,タイムリーに対応できる体制ということで,これを一括してやる組織というのが必要ではないかということで設置をしたわけでございます。
     具体的には,この中で,共同集荷等の計画もございます。今後,27年度末に予定されている国の第10次の中央卸売市場整備計画,こちらに向かって,引き続き拠点市場として位置づけられるようにやっていかないと,今のままでは大変厳しいというふうなことから,こういう組織をつくらせていただいたということでございます。 118 ◯分科員(安井俊彦) わかりました。そこで,尼崎のそういう市場の倒産ということについて,局長は非常に検索をした結果,大阪にお客さんをとられたということと,集荷が難しかったという,この2つの原因を挙げられております。私もそのとおりだと思います。ここで,注目すべきことは,産地からの集荷が難しかったということなんですね。これは,非常に大変なことでございまして,今,本場においても,東部においても,荷受けからどれぐらいの率で仲卸が買ってるか。恐らく50%ぐらいしか行ってないんではないかと思われます。それは,努力が足らんということではなしに,時代の流れ,そういうものもこれからはあるわけです。そういうことを加味した上で,今,お聞きしましたら,そういうことを解決するために,本部長を市長の要請でやり,あるいはまた谷口局長を中心にする産振局からもそういうことを上申して,この政策をつくり上げたという,こういうふうに理解しました。  結果的には,この政策は僕は正しいと思うんです。非常に評価すべき政策だと思いますが,そういう形で,政策を1本打つときに,原点はどこなのか,何が原因なのかということをはっきりと議会に示し,市民に示して政策を打ち立てるというのが,これが二元制の原則でありますので,今後ともそういう形で努力していただきたい,こういうように思います。  さて,その荷物を集めるという中で,今,共同集荷というか,いわゆるもっと解説して言うならば,中央市場の荷物を東部でもそれを持っていき,そして東部でも買うことができる,東部の荷物を本場で買うことができるという,いわゆる共同集荷という形の政策をとって,市民のための,いわゆる商品の確保,市民のための食料の安定をつくっていこうという,そういう政策だと思いますが,これは本当にどういう形で,具体的にどうされるのか,それが1つの質問。  それから,あんまり時間ないんで,もう1つ,大事なことですけど,これは言質をとっておきたいと思いますが,今,局長がおっしゃった東部,西部,それから本場,この3つを統合する本部長を局長クラスを置いてやるんだと,これ活性化のためにやると。しかし,この裏の目的が東部と本場の合体を目指したものであるのかないのか,私はそうではないと思っておりますが,その辺について,はっきりとおっしゃっていただきたいと,こう思います。 119 ◯谷口産業振興局長 まず,裏の目的はございません。合体いうことは考えてございません。  実は,なぜこういうことになったかと,共同集荷にも絡むわけでございます。これは先ほど少し申し上げましたが,中央卸売市場整備計画,国が策定してございます。22年度に第9次を策定して,このときに,本場と東部,両市場の青果部が共同でやることで中央拠点市場に位置づけると,その際に,両市場が本当に連携をできるのかと,そこで,いやそれは共同集荷計画というものを策定してやるので,中央拠点市場に位置づけてほしいということで,こういう形になったわけでございます。  ですから,決して,合併をするためにやったんじゃなしに,今言いましたように,中央の拠点市場として生き延びていくために,共同でやるということでございます。  そして,実際に共同でどういうふうなことをやるのかということでございます。これにつきましては,今おっしゃいましたように,一番単純なのは,本場で仕入れたやつを東部へ転送する,それから東部で仕入れたやつを本場に送る,これは1つでございます。また,もう1つのやり方といたしまして,これは卸2社が,例えば,名前として産地開拓協議会というふうな会を設けます。それで,生産者がどこか市場に届けると,そしたら,出荷をした卸に商品が届けられたと同様な扱いで取り扱いをする。ですからどこか地場の生産者が保管場所へ持っていくと,それをここの協同組合で扱った形にするということで,両方で扱った形にして,生産者から物を流通させるというやり方もございます。  我々としては,それぞれで商品を融通し合うやり方,あるいは今言ったような個々の分でやって,それぞれが融通するやり方,それも含めて共同集荷という形でできるだけ取扱量をふやしていきたいというふうに思っております。 120 ◯分科員(安井俊彦) おっしゃるとおりでございまして,繰り返し申し上げますが,この政策を批判しているのではなしに,評価をしてます。これが1つの大きな卸売市場の起点になっていくだろうと思いますし,大いに期待しております。  それから,今局長がおっしゃった国の農林省の指導,この指導が背景にあって,またいろんな原則をもって,このハードルを越えなかったら,例えば,2年連続売り上げ何ぼ,集荷何ぼせないかんとか,取り扱い何ぼとかいう,非常にきめ細かな規約があることもわかっており──規約というより指導があることはわかっております。したがって,この拠点である本場,そして東部市場が大阪の中央市場に対抗できるように,非常に強固にやっぱりやっていかないかん。そのためには,開設者神戸市,それからやっぱり荷受け,そして仲卸が一致団結して,この本部長を中心にして活躍していくということが今の大きな分岐点になってきたと思います。そのことについてもう1度答弁してください。 121 ◯谷口産業振興局長 今,お話ございましたように,両市場のほうで,それぞれの卸と我々開設者が合同で共同集荷についての会議を開催いたしまして,どういうふうな形でやるのが一番いいのか,そういうの,具体的なこと,仲卸の意見も聞きながら,進めていこうとしております。  今回,この本部ができましたら,ここを中心に,より一層この共同集荷が図れるんではないかと思っております。取扱量の確保,集荷先の確保,こういったものも含めて集荷力の向上を図って,よりよいものを少しでも両卸売市場に持ってこれるように,努力をしていきたいというふうに思っております。 122 ◯分科員(安井俊彦) 局長,何回も局長の口から出てます集荷力,これは大きなキーワードであろうと思いますので,今後とも,その点について,議会も協力し,ともにやってまいりたいと思いますので,どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。  さて,次に観光という分野というか,非常に地元のことで恐縮なんですが,東灘区の御影に弓弦羽神社というのがあります。これは,今,インターネットとか,いろんなところで沸いておりまして,羽生君が金メダルをとったということで。この前も非常に宮司,仲よしなんで,宮司に聞きましたら,何かおかげさま言うたらいかんのか,けれども,神様のお力かどうかわかりませんが,要するに,ブームになりまして,大体1日に1,000人から1,200人来てるというんです。すごいもんですね。しかも,帰りに,近隣で物を買うたり,あるいは宿泊して──ほとんどの人は神戸市民でなしに,他府県からお越しになってると。これね,ちょっと見過ごすわけにいかないと思うんですね。そんなことで,午前中から観光について,どうしよう,ああしようと言って,みんな議論してくださって,非常に前向きな答弁もいただいてますが,この際,こういう形をうまく使って,例えば,地元にはスイーツもあります。それから,酒もあります。それから,バレンタイン広場もあります。こういった中で,1つのルートができないのかなというふうに思っております。こういうものは,時期というのが非常に大事でございます。特に,この弓弦羽神社というのは,INACの起点神社でもあるんです。この弓弦羽神社の何かPRの日ではないんですが,弓弦羽神社がINAC,六甲アイランドの練習場に初めての御祈祷したときに──御祈祷いうのかな,あれどう言うのかな,事務所を開いたときに行って,4冠を──世界で初めて4冠を制覇してるという,非常に戦いに強い神社になってきてるんですね。そういう意味では,私のことは言いませんが,私もここで祈願してもうて,10回通ってますから,まあ,あれですけれども,そういう意味では,戦いに非常に強い神社だと思うんです。そんなことで,この辺の,うまく時期を捉えるということで,やってみたらどうかと思うんですが,この点どうでしょうか。 123 ◯谷口産業振興局長 個人的には,中学校のしごきの場が弓弦羽神社で,あそこでウサギ跳びを何回もやらされた記憶がございます。そういう意味では,非常に戦いの場ではないかと私も思いますが,確かに,非常に金メダルをとられて,唯一の金メダルということで,非常に今タイムリーな話題でございます。そういう意味で,我々も何とか宣伝をしたいと思っておりまして,当面,観光のホームページに何とか載せたいなというのが1つございます。  それから,今,おっしゃいますように,東灘はスイーツ,酒,それからいろんな取り組みされておりますので,うちもおとな旅もやってます。そういう中で,取り込めるかどうか。ただ,委員もおっしゃいますように,どれだけブームがもつかいうのもありますんで,やれるんであれば,我々も早く取り組みたいと思います。 124 ◯分科員(安井俊彦) おっしゃるとおりでね,風見鶏は生き残りましたけど,平 清盛はどうも生き残らないと思ってます。これね,宮司に聞きましたら,自分も物すごいプレッシャーやったいうて,あれ,メダルとれなかったら,もうあれですから,金とってくれたんでね,彼も,羽生君と同じように戦ってたと思うんですよね。だから,本当にこれは機を見て敏に動いてほしいと思うんです。でき得るならば,嫌がられるかもわからんけれども,あれ,関大で関西に来ていただいてますから,できれば,神戸からアプローチして,お礼参りに来てくれやいうて,ちょっと言いにくいかな。今,ファンが来てくださってるようですから,その点,そういう形の何らか,失礼にならないような形で,私たちの神戸に協力してくださるような人材になっていただけるようにお願いしたいと思うんですが,いかがでしょうか。 125 ◯谷口産業振興局長 一度アプローチしてみます。 126 ◯分科員(安井俊彦) 時間の関係でありますので,あとはうちの橋本議員に譲りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。 127 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  それでは,次に橋本委員,発言席へどうぞ。  なお,残り時間は26分程度となっておりますのでよろしくお願いします。 128 ◯分科員(橋本 健) そしたら,安井議員に続きまして,質疑をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  まず1点目に,農業公園の全体像といいましょうか,跡地といいましょうか,今後の活用についてお尋ねさせていただきたいと思います。  先般,教育委員会の担当者の方から,要は,あそこに兵庫県さんに土地をお貸しして,特別支援学校を立地しようとするんだけどもというお話を伺った際に,私はこれはあくまで直感でお話をさせていただいたんですが,農業公園のその後について議論があったかなと。多分,今後どうなるんだろうということで,その後,利用の仕方というのは当然議会からもいろんな意見があっただろうし,あるいは非公式にいろんな方からお申し出があったりとかいう過程があったのは存じ上げてますが,そんな過程の中で,突然,とにかくあの1区画の部分ですね,特別支援学校を立地するというお話があったものですから,ちょっと私は,そもそも土地が──使える土地があるから,教育委員会さん,その土地を皆さんからお借りする形で特別支援学校を立地させるというお話,産業振興局さんの立場からすると,そもそも農業公園の跡,あの場所をどうするのかという計画があってしかるべきだと私は思うというふうに述べさせていただきました。だから,御説明があったのは,教育委員会さんからですので,余り詳しい話はしませんでしたけど,これって,皆すっと受け入れられるのかなと。もちろん,立地されるものが特別支援学校ですから,我々の立場としてもありがたいことではあります。当然需要がたくさんあるわけですから,立地はしていただきたいものの,しかし一方で,農業公園という場所,そもそも農業公園があった理由,あるいは今後活用しようとしていたものもあったはずですから,そこの計画の部分がどうなっていくのか,あるいは現に使われている用途が今後どうなっていくのかということは,産業振興局の皆様が我々に御説明いただかないといけない部分じゃないかなというふうに思っています。  ですので,本日お伺いしたいのは,そのお話を聞いた上でですが,今後,農業公園をどのように活用されていくのか,皆さん方の計画をお聞きしたいなというふうに思っております。  2点目,神戸ブランドのセレクトショップというテーマで伺いたいと思います。  これは,北区のお話でございますが,だめなんですね,僕もついついあそこは三田のアウトレットと言って,いつも坊議員に怒られるんですが,正確には神戸三田プレミアム・アウトレットという,つまりあれは神戸にあるんだよという話で,実はあそこには年間,僕も知らなかったですけど,600万人を超えると言ったら,坊議員が650万人やというふうに必ず言われますが,とにかくすごい数の方がお買い物,あるいは買い物という観光に来られているという,非常に大きな集客力がある。ところが,あそこ高速道路も整備されていますので,中国地方や,四国地方や,多くからお越しになられているという,非常に他都市の方も訪れられるということになっていると。しかし,来られた方々が,神戸でアウトレット以外でお買い物をしているかというところを見ていくと,非常にもうもったいないんじゃないかと。もっと神戸での買い物をしていただきたい。ひいては神戸産の銘菓であったりとか,名物,名産であったりとか,つまり神戸のお土産を買っていっていただければいいんじゃないかなということで,せっかくこの集客力があるわけですから,それを生かした取り組みとして,あのアウトレット周辺に神戸ブランドのお土産,例えば神戸セレクションの商品や,神戸ワインなどを販売するセレクトショップ,あるいは神戸はスイーツが非常に有名ですから,インターネットでは買えないような,神戸に足を運ばないと買えないようなお菓子が買えるような施設がそろったセレクトショップみたいなものがあれば,もっと神戸ブランドをPRでき,さらにそれを買っていただく方がたくさん出てくるんじゃないかというふうに考えますんで,ちょっと,この点について皆さん方の考え方を伺いたいと思います。  次に,商店街の活性化について伺いたいと思います。  商店街・小売市場というのは,地域コミュニティーの担い手として,大変重要な役割を担っておりますし,そもそも商業の振興には,中小企業の1つとしての小売業者の支援という,産業政策の側面と,あるいはもう一方は,商店街など地域社会に必要な機能の発展という,まちづくりの側面,例えば,前者ですと,資金等の支援,経済交流,あるいは後者ですと,商店街活動への支援,アーケード整備等々が考えられると思いますが,恐らく皆さん方がこのどちらも現状されていると思います。来年度予算案としても,商店街・小売市場が企画提案する事業を一括して柔軟に支援するということでありまして,これまでの補助メニューよりは活用しやすくなるんじゃないかというふうに考えてますが,一方で,これだけで本当に商店街・小売市場が活性化するのかな,というのは,私は非常に疑問に思ってます。これまでも皆さんが取り組まれていた商店街への支援であったり,そのアーケード整備等々であったりとか,非常に見ていますが,じゃあ,例えば,私が一消費者として,アーケードが整備されたからといって,そこの商店街に行くかというと,間違いなく行かないですわね。行かないんです。だって,商店街で買うという文化が私にはもはやないからです。もう,買い物といえば,大きなお店で,スーパーマーケットで買うという文化の中で育っているものですから,なかなか,皆さん方が今てこ入れされている事業,されたからといって,直ちに人が集うということに,帰結には至らないんじゃないか。もちろん小売業者さんは一定,それで御満足されるかもわからないですけど,それは一過性のものにすぎなくて,それによって皆さん方のお商売がさらに必ずしも発展するかというと,僕はそうではないというふうに考えています。  つまり,ハードが整うこととか,あるいはイベントをすることじゃなくて,実はお買い物に来てくれる方々がふえていかないと,意味がない。つまり,アーケード整備が無駄だと言っているわけではなくて,それだけでは真の商店街の活性化にはつながらないんじゃないかというふうに考えてます。  そこで,これはちょっと突拍子もない話なんですが,これは産業振興局として考えれば,今言った支援施策が僕は非常に有効なんじゃないかなと思っていますが,しかしこれは,オール神戸で考えたら,やっぱりそれだけじゃやっぱり足りないんじゃないかなというふうに考えています。ですので,これは直ちにお答えが出るとは思いませんが,例えば,他局と合わせて総合的に考える施策なんか──私はずっと思っていたのが,敬老パスの議論。当時,福祉環境委員会でずっとさせていただいていたときに,そもそも敬老パスが使える路線については,私は大きな疑問を持っているわけです。そもそもは,住民の足,つまり生活環境の中で必要な施設に行くのに,高齢者の方にはお金を負担してもらわずに通っていただく。病院に行くとか,お買い物に行くとか。ですから,もともとはバス路線だったはずだと。近距離輸送の支援だったはずなんだけども,もちろんそれが地下鉄に広がり,あるいは近距離にかかわらず,遠距離のバス路線にも広がりという形で,いつの間にか乗り物はただの制度に変わっていったというふうに捉えています。結果,例えば西区の人が三宮に買い物に行くのもただです。北区の方が三宮に買い物に行くのもただです。中央区の人だって,バスに乗って三宮まで出るのもただだし,隣の町へ行くのもただです。これは,もはや近距離輸送というより,便利なチケットにしかなってなかったんですね。これはこれで1つ,当然意味はあるんでしょうけども,しかし,財政難であり,あるいは高齢者社会になって高齢者の方が非常にふえてきて,こういう制度維持が困難になってきたというときには,結局費用負担の話しか出てこなかったわけです。私はそのときからずっと考えてたんですが,例えば,この政策を絡めていくと,皆さん方がやろうとしてる,例えば地域の商店街活性化という政策,本来の目的をかなえるためであれば,地元の商店街へ通ずるバス路線についてはただですよと。例えば,三宮まで出るのは自分でお金出して行ってくださいよとか,地元の商店街を通るような,あるいは地元の商店街へ行くようなバス路線については,ただですよと,こういう実は選択的な政策導入の仕方というのは,非常にシステムとしては困難かもわからないけども,可能といえば可能なんですよね。例えば,中央区のこの地区に住んでいる人たちにお配りしているパスについていうと,この地域の商店地域へ行く路線についてはただです。しかし,三宮行くには自腹で行ってください。これで必ずしもいいか悪いかは別だけども,そういう政策誘導ってできるんじゃないかなと。例えば,中央区の大安亭市場,あそこ非常に三宮に近い地域で,今でもすごいにぎわってるんです。多分,神戸市内の市場の中ではかなりにぎわってるほうだと思うんですが,しかしやっぱり商店街の人から聞くと,バスが通らなくなった瞬間から,非常に客足が減ったというふうに聞いております。昔は,あの前にバスが通って,高架沿いのところにバス路線があった。それが今はなくなった。要は,地域の方がそこまで来るバスの足がなくなることによって,人が減る。逆に言うと,バス路線つくったら,また人はふえるのかなと。逆に言うと,そこにお年寄りの方はただで来れるということにすれば,もっと人は買い物に来る。いろんなことを考えるんです。私が今言ったことが正しいかどうかわからないけども,今言った話を例えば実現しようと思ったら,保健福祉局,交通局,そして産業振興局,少なくとも3つの局が一緒に1つの答えを出さないとできないことです。もっともっと,他局間連携でできることってあるんじゃないかなというふうに思うんですが,ちょっとその辺についての御意見,あるいはそういうことが話し合える場が存在してるのかどうかについて伺いたいと思います。  次に,公衆無線LAN環境の整備,皆さんが来年度予算につけられていたことについて伺いたいと思います。  スマートフォンやタブレット型情報端末の普及によって,外出先でさまざまな情報収集やみずからの情報発信がリアルタイムでできるようになったり,今度の予算案でも,公衆無線LAN環境の構築が掲げられておりますが,これは実は外国人の観光客を主眼に置かれた政策だということで伺っております。例えば,福岡市さんも同様のサービスをやってるんですが,福岡市さんの場合は別に外国人にターゲットを絞らずに,とにかくそこのエリアに行って,ちょっとした登録をして接続さえすれば,日本人でも,外国の方でも自由に使えると。当然入り口は福岡市さんがつくったサイトから入っていくわけですから,そこでさまざまな福岡市に関する観光情報であったりというものが提供できるようになっております。利用可能な場所では,地下鉄の駅,観光案内所や役所など,あるいは宿泊施設とか,民間の施設にも御協力をいただきながら,今では300カ所弱ですかね,200数十カ所をWi-Fiポイントにしてということができているそうです。  神戸の場合は,ターゲットが外国人。今回聞くと,より広い範囲をカバーするために,民間事業者,つまり通信事業者のお力をかりて,そこに当然対価は支払うわけですが,そのサービスを受けられるカードを限定して外国人観光者に配るというふうに伺っておりますが,そのカードが3万枚なんですね。今回お配りする予定枚数。ところが,外国人に神戸に来たら接続できる,Wi-Fiが使える,パソコンが使える,スマートフォンが使えるという環境を提供するにしては,その3万枚というのは余りにも少ないんじゃないか。40万人お越しになってるというふうに私は伺っておりますが,3万枚しか配布してなくて,1割弱なわけですから,果たしてそれで効果が得られるのかどうか──こともあわせて,今回の政策の広がり方,効果,費用対効果の面でどのようにお考えなのか伺いたいと思います。  以上,よろしくお願いします。 129 ◯主査(松本しゅうじ) 多岐にわたっておりますので,簡明にお願いします。 130 ◯谷口産業振興局長 農業公園でございますが,これにつきましては,私どものマスタープランの中で,内陸新産業エリア,知識創造エリアとして位置づけられてまして,最も有効な利用形態で,最も有利な処分を行うというふうなことで,これまでいろいろと検討を行ってきたところでございます。  その間,複数の民間企業からも,施設の活用・処分について具体的な提案もございましたが,部分的に借りたいとか,いろいろと条件が合わずに,今日に至ったわけでございます。  そうした中,教育委員会から,神戸市西部に県立の特別支援学校が設置できれば,非常に市民福祉にとって向上できるメリットがあるというふうなことで,ずっと県と協議を行ってきたというふうな話がございまして,最終的にいろいろ調査した結果,ここしか適地がないというふうな申し入れがございまして,正直言いまして,我々も突然の話で驚きましたが,全市的な立場から,どうしても市の優先度が高いというふうなことで,今回こういうことになったわけでございます。  私どもとしましても,今回,こういう形の土地利用になりましたんで,改めまして,本当にどういう形で使うのか,市民の皆さんからも利用されてますし,イベント等でもいろいろ利用されております。そうした中で,この学校と,このほかの用途,どういう形で組み合わせられるか,これをもう1度改めて来年度,ちょっと調べさせていただきたいということで,調査費を計上させていただいたということでございます。  それから,ブランドのセレクトショップの関係でございます。私どもも,神戸ブランドと──神戸ビーフに代表されるようなスイーツ,アパレル,いろんなものを神戸のブランドとして,我々も発信しておりますし,また神戸セレクションのほうの認定もしてございます。非常に我々としてもこの辺,何とかできるものであればやりたいというふうに思ってございますが,このアウトレット周辺で整備するというのは,なかなか私どもで今やるというのは難しいと思っております。もう少し,民間の方のノウハウを利用してやれるのであれば,何か我々も考えてみたいと思っておりますが,この中で,ちょっと,この土地利用,先ほども議論ありましたが,あそこの中,あれはURがやっておりまして,上津台の中であれば,あれは市街化区域ですので,用途的にいいましても,その用途が決められる範囲の中でこういうセレクトショップというのは設置は可能でございます。ただ,あそこから外れて,調整区域に入ってまいりますと,これはもう先ほど話もしておりますが,原則市街化を抑制するという意味で,都計法の関係で厳しい制限がございます。  その調整区域でやろうと,もししますと,ドライブイン,そういったような,沿道型サービス施設として設置することが考えられます。ただ,その場合,市街化区域から500メートル以上離れているとか,面積500平米以上,駐車場の確保等々の要件がございますし,農振地域の場合であれば区域除外の手続,農地法であれば農業委員会の転用許可の手続,それから共生ゾーンによる地元との同意と,こういったことも必要になってまいります。  ですから,この周辺で,もし民間事業者等でやりたいと,検討したいということであれば,我々もいろいろ具体の話をして,相談に乗ってまいりたいというふうに思っております。  それから,公衆無線LANの関係でございます。  これについて,今,外国人だけで,福岡と違うんではないかというふうなことでございます。この無線──Wi-Fiの関係でございますが,今,我々もそうですけど,大体の日本の方は携帯電話回線を接続して,その回線を通じてインターネットに接続できるという状況になると我々は考えてございます。海外の方については,簡単に渡航先で接続できないと,行って──その前に事前申し込みをするとか,お金の払い込みがあるとかいうことで,海外から来られた方が日本でWi-Fiが使えないから非常に不便であると,いろんなところで我々も聞いております。神戸市でも,なかなか使うところがないということでございます。そういう意味で,我々としては,できれば,とりあえず今回海外から来られた方に対しまして,今考えてますのは,市内大体,10拠点ぐらいで我々はアクセスポイントを整備したいと思っております。総合インフォメーションセンターでありますとか,ポートターミナル,それから国際展示場等でやるわけですけども,そういったところでカードを発行しまして,できるだけ御利用いただけないかと。そのカードにつきましては,民間事業者の方で──今,3万枚で少ないんではないかというお話でございます。実は,我々としても何枚要るのか,今回初めての取り組みなもんで,いろいろと調べてみました。そうしますと,実は横浜市がやっております。横浜市は大体平成22年で65万人の外国の方が来られてるという推計値がございます。それで,大体横浜でカードの配布実績,1日平均17枚,100日間で1,700枚,5カ所で配布ということになってございます。ですから,この辺からいきますと,100日で1,700枚,倍にしまして,まあ5,000枚。ですから,当面,1度,4万枚用意させていただいて,やってみて,もし足りなかったら,もうちょっと考えなければいけないかなと,とりあえず,今非常に不便や言われてますんで,今回,初めての試みとして一遍このカードでもって対応させていただいて,あと10カ所ぐらいはアクセスポイントを整備させていただきたいということで,対応させていただきたいというふうに考えてございます。 131 ◯山本産業振興局担当部長 私のほうから,商店街の活性化についてお答えをいたします。  委員お話のように,商店街・小売市場というのは,単なる物を売ってる場所だけということではなくて,地域の生活面においてさまざまな役割が期待されてるところです。したがいまして,私どもも,これまで商店街・小売市場の誘導策,消費喚起策というのは,一生懸命やってきたわけですけれども,例えば,関係団体と連携をしました買っ得商品券あるいは企画調整局による坂バスなどを実施をしております。  それから,敬老パスとの組み合わせのお話ございましたですけども,ちょっと今,お聞きしたばかりなので,十分に考えていく必要があるかもしれませんが,例えば個人個人の地元の商店街がどこかとかいう認定の問題ですとか,あるいはその路線をコンピューターがどう認識するかとかいう問題につきましては,多分技術的,経費的な問題,非常に大きい問題が出てくると思います。  そういったことではなくて,例えば,今実施しておりますのは,交通局のエコショッピング制度というのがございまして,これは敬老パスとか,KOBE PiTaPaカードを使った交通ICカードを利用した場合に,提携したお店でサービスを受けられる制度でございます。これまで南京町商店街ですとか,長田神社前商店街などが提携をいたしております。さらには,従来の商店街の概念にとらわれることなく,福祉分野との連携も現在模索をしておりまして,こども家庭局と連携いたしまして,空き店舗を活用した小規模保育施設等の設置の可能性調査を実際に始めております。  午前中のお話でもありますけれども,それぞれに商店街・小売市場というのは,立地,集積,歴史,店舗構成などなど,条件がさまざまに異なります。課題やニーズもそれぞれに異なりますので,そのため,今回提案させていただいた補助体系を見直して,それぞれの条件に合った支援やアドバイスを行えるような形に組みかえました。したがいまして,まずは,商店街・小売市場の機能を強化して,まちの魅力を高めてまいりたいと思いますし,例えば,待っているだけではなく,現在,例えば,まちゼミとか,まちバルとか,100円ショップとか,いろんな商店街に新しいお客様を呼び込む,ハードルを低くするというふうな取り組みが開発されております。そういった手法なども商店街の皆さんに紹介をしながら,従来の,単に物を売る場所としての商店街の概念を超えて,あるいは産業振興局といったセクショナリズムにとらわれず,つながれるものと全てつながっていくというふうな姿勢を持って,あらゆる可能性を求めて活性化に努めてまいりたいと思います。 132 ◯分科員(橋本 健) ありがとうございます。じゃあ,まず農業公園のほうからですが,事情はよくわかりました。ただ,例えば教育委員会から説明があったときに,本来は産業振興局のほうが焦らないとだめですね。あれっ,突然半分ぐらいあっち使わないかんようになってしまった,今後計画が変わったということで,慌てて実は今後の計画を立てていかなきゃならないお立場にあると思いますので,次年度,調査費ついてるんですかね,計画を立てられるというふうに伺ってますが,ちょっと,それはできるだけ早く議会のほうにお示しいただいて,ここ,農業振興の目的もあったはずですから,それが達成できるように,跡地利用をしっかりやっていただきたいなというふうに要望にかえさせていただきたいと思います。  次に,セレクトショップの件ですが,今,局長から伺ったお手続は十分承知しております。つまり,大変なんですよね。つくろうと思うと,非常に大変,煩雑な手続が。民間事業者にやれと言ったって,絶対無理ですよね。そもそも無理だと思っているわけ,こんだけの手続をやらなきゃ,そんな施設つくれないわけですから。本来であれば,この手続を積極的にやっていこうという発想に行政がなった上で,こういう用途地域の変更も含めて動きがあれば,初めて民間事業者が,それやったらやってみようかなという話が生まれるかもわからないけども,今,こんだけの手続あるから,現状では難しいんです,民間事業者がやろうとしたら応援しますよいうて,手挙げる民間事業者,絶対いないですよね,そもそもハードルが高過ぎるから。ですので,これはまさにまちづくりの観点だと思うんです。いわゆる農業地域をどうやって変えていくのか,この部分だったら,当初の用途地域の目的逸脱せずに,しかし人を集める施設ができるだろうと,乱開発ではなくて,できるだろうか,そういう視点に立って計画,積極的に進めていっていただけると,民間事業者も積極的な手挙げされる方が出てくるんじゃないかなというふうに思いますが,ちょっとまた御検討いただきたいと思います。  次に,商店街活性化についてですが,今,部長からお話しいただいたように,言われたような取り組みって,非常に大事だと思っています。商店街の地域のまちづくり的な側面って非常に大事なんだけど,結局,商店主さんの気持ちになれば,人来てもうても物売れへんかったら意味がないというか,利益が上がらないと,彼らやっぱりしんどいのは変わらなくて,何か人は集うけども,イベントは一生懸命考えてやるけども,所得は上がらないなんてことになってくると,これまた彼ら疲れるだけですので,何とか所得が生まれる方法というのを模索して考えていっていただきたいなというふうに思います。  最後,ちょっと再質問は,この無線LANのことについてだけさせていただきたいんですが,局長がお答えになられたの,非常によくわかるんですが,果たして,これ効果が出るのかなと。費用対効果の──言ったって2,000万円以上のお金を使うわけですから。それで,じゃあ,3万人の方に配って,使ってもらって,それこそ,リピーターが来るのかとかね。さっき言ったように,神戸はWi-Fiが使えるからリピーターが来るとか,あるいはたかだか3万人のうちの,開いて観光情報を見て,一体何人が──たかだか1日100人ぐらいでしょう。1日100人が利用されて,じゃあ,北野のまちがにぎわうとは僕は到底思えないし,元町商店街がにぎわうとは思えないし,こんな政策でいいのかなという気持ちはします。これが広く全員が使えるとなれば,話は変わってくるけども,このやっぱり,対象が余りにも限られているのではないかと思うんで,ちょっとその点について伺いたいと思います。 133 ◯谷口産業振興局長 済みません,先ほどちょっと4万枚と申し上げた……。済みません,3万枚の間違いでございます。済みませんでした。  今おっしゃいますように,我々も気持ちとしては,来られる方全員にお渡ししたいと。ただ,これはただでもらえませんもんで,予算的な制約,それから今おっしゃいますように,どういった形で利用されるのか,それと利用するときのアプリがですね,我々も十分提供できるのか,この辺については,今回の予算の中で,観光クラウドの中で,検索アプリでありますとか,観光地の案内アプリ,こういったものも整備する予定でございます。そういう意味で,今回,3万枚用意させていただいて,どれぐらいの量があるか,そのニーズの実態,それからどういう使われ方をするのか,そういうものをもう少し,実際にやらせていただいて,改善できるものはさせていただいて,よりよくできればというふうに思います。 134 ◯分科員(橋本 健) ありがとうございます。今後,危機管理室でもちょっと同様の質問をさせていただきたいんですが,もし,広く全員が使えるようになると,これは地域性を分けて使えるわけですから,防災であったりとか,観光だけでなくても,非常に可能性の広いツールだと思いますので,また御検討いただきながらやっていただきたいと思います。どうもありがとうございます。 135 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さんでした。  次に,あわはら委員,発言席へどうぞ。 136 ◯分科員(あわはら富夫) それでは,早速質問させていただきますが,ちょっと風邪引いてまして,実は私と本会議で後ろにいた北山さんが同じように風邪を引いて,きのう北山さんが3時で帰られたというので,僕ももつかなと思ったんですが,何とかもちましたので,質問させていただきたいと思います。どっちがうつしたかというと,きのうから言い合いになっとんですけども。  そしたら,フルーツ・フラワー事業と,神戸ワイン株式会社についてということで,フルーツ・フラワーパーク事業については,農業振興と都市と農村の交流との原点に回帰するという方向が打ち出された。これは私は前からそれを主張してたわけですけれども,それについては評価をしております。  また,ホテルについても,売却先が決まったというふうに聞いてます。そうなれば,いよいよ株式会社神戸ワインの解散ということになるわけですけれども,解散となれば,資本金13億400万円,それから短期貸し付けの30億円で,43億400万円が返ってこないということになって,神戸市としての損失になるわけですけれども,私は,これにプラスして,前々から平成14年のフルーツ・フラワーパークの株式会社神戸ワインの部分の買い戻し,これが79.3億円ということで,大方120億円ぐらいですか,が,事業自体の損失となっているんじゃないかというふうに考えております。  したがって,昨年の予算委員会や,今回の外郭団体の委員会でも,株式会社神戸ワインの解散に当たっては,具体的な損失を明らかにして,フルーツ・フラワーパーク事業や株式会社神戸ワインのかかわり等も含めて,市民説明ができるような検証を行っていただきたいということで質疑・要望をしてまいりました。  局長は,施設のあり方がはっきりしたら株式会社神戸ワインのあり方,お金の問題,債務の問題が確定すると。確定すれば,我々も方向を出し,説明の仕方についても,少し時間をいただきたいというのが昨年の予算委員会の答弁でした。  先ほどの外郭団体でも,同じような話を私述べさせていただいたんですが,そのときには,第三者機関での検証も含めて考えていると,ホテルの扱いが決まり次第,明らかにするという答弁でした。その検証結果が,今どういう段階になっているのか,どういう内容になっているのか,これをまず質疑をしたいと思います。  また,株式会社神戸ワインの従業員,正規職員が26名で,準社員6名と,パート・アルバイトの方はホテル中心ですけれども,80名ほどいらっしゃったと思うんですが,最大限の再雇用を図っていくというふうな答弁いただいてるんですが,具体的にどうなったのか,お答えいただきたいと思います。  以上です。 137 ◯谷口産業振興局長 私のほうから,検証の件につきましてお答え申し上げます。  今,おっしゃいましたとおり,これまでの経緯の中で我々も検証作業を行うということで,お話をさせていただきました。今のところ,実際,神戸大学の先生にお願いをしまして,これまでの経緯,役割,機能について,作業をしていただいております。今現在の状況では,これまでの事業の経緯,私ども説明もいたしました。その中で,本当に事業効果として,関連事業への影響額を産業連関表等を用いてやると,経済的な手法でもって客観的に評価を行うということで今作業をしていただいておるところでございます。  その検証の中身,作業でございますが,いろいろと今指摘を受けてございます。その中で,開園当初,農業振興機能と集客観光機能,2つの機能でスタートしたのが次第に集客観光にウエートが偏ったんではないかと。それから,平成14年に神戸市が株式会社神戸ワインからホテル棟などの建物を買い取ったと,その際,株式会社神戸ワインの清算を視野に入れた抜本的な解決方法を示して,もう少し解決策を検討すべきではなかったか。その後の経営改善の努力もありましたが,結果として,根本的な解決には至らなかったんではないかといった点を今指摘されております。  それらにつきまして,結果として見た場合に,当初の事業費や,収支計画がバブル期特有の過大なものであった,あるいはその中で,株式会社神戸ワインにホテルなどの集客観光施設の整備費,約122億円を負担させた事業スキームに問題があったんではないかと。その一方で,開園2年目に阪神・淡路大震災が起きたこと,その後の不況,リーマンショック,こういった外部のマイナス要因も大きく影響しているんではないかというふうな点も指摘をされてございます。  その中で,前から申し上げる経済効果等,これについても,今検証作業を行ってもらっておりまして,神戸市の財政負担,これは今,建設費が約250億円,運営費が64億円,合計314億円というふうに今考えております。ただ,建設費については,今後,まだ農業振興施設として再編されることでありますとか,ホテルにも引き続き売却で活用されるというふうなことで,負担した費用全てが失われるわけではないのではないかとも言われております。私どもとして,先般,経済効果として,株式会社神戸ワイン,直接的な売り上げである効果として417億円という数字で試算をしてもらっておりましたが,この専門的な見地から,産業連関表を用いて,係数等を使って計算し直すと,417億はちょっと多いんではないかと,最大限に見ても,250億円ではないかというふうな今試算をしていただいておるところでございます。  このフルーツ・フラワーパークで農業振興事業を中心とした公的な事業,これまでやってきたわけですけども,これについては,本来,行政が運営費を負担すべきであって,短期的な経済効果というふうな金額ベースで検証することはできないというふうな指摘も出てございます。  こういった中で,24年度の活性化委員会でフルーツ・フラワーパークの役割,もう1度検討して,公的な役割,それから農業機能に戻ること,ホテルの売却,神戸ワイン解散,こういったことは,今の時代に合った妥当な判断というふうな指摘もいただいております。  こういう形で,今,神戸大学の先生のほうで,第三者という立場で──客観的立場で今検証いただいておりまして,非常に,もう3月──年度末でございますが,今,最終的なところ,まだ先生のほうで調整を行ってもらっております。本当に何とか,3末までに出させていただきたいと思っておりますし,この結果がまとまれば,公表させていただきたいというふうに思っております。 138 ◯植田産業振興局農政部長 職員の処遇につきまして御答弁申し上げます。  現在,株式会社神戸ワインには,正社員と準社員合わせまして32名の職員,それとパート・アルバイト約80名の方がいらっしゃいます。幸い,ホテルが今回売却できました。私ども,ホテルの会社のほうに,基本的に職員を採用してほしいというお話させていただきましたところ,ホテル事業者は現在の職員を対象として,会社説明会,職員の募集をしていただきまして,ホテルを希望する職員につきましては,2月中旬に面接による選考を行いまして,16名の職員が引き継がれてございます。また,その残るフルーツ・フラワーパーク園地管理とか,いろんな運営で,みのりの公社のほうがその役割を果たしますけども,みのりの公社におきましても,今後農業振興の事業を実施するのに職員が必要だということで,職員の募集が行われまして,希望する職員につきまして,2月中旬に面接等を行って,15名の職員が引き継がれました。これを足しますと31名になります。残り1名につきましては,他の外郭団体のほうで採用されて,雇用されるという状況になってございます。  結果的に,本人の希望によって採用試験等を受けた結果,32名の職員の方全てが再雇用が決まったという状況でございます。  また,パート・アルバイトにつきましては,希望する者につきましては,それぞれ事業者が面接を行いまして,採用される見込みであると,ちょっと,人数的には把握できておりませんが,そういう状況でございます。  以上です。 139 ◯分科員(あわはら富夫) できれば,本当はきょうまでに,間に合っていただきたかったんですけれども,実際の文書はまだこれから見させていただくということになると思います。この検証の中で,今ちょっとお話があった,ガバナンスの問題ですね,実際に,例えば,平成14年度での意思決定というのは,多分そこにも問題があったというふうに,先ほども答弁の中で言われてたんですけれども,これで株式会社神戸ワインが立ち直ってというか,救済という視点のほうが強くて,将来計画まで含めた判断にはなってなかったんじゃないかというような話今されてましたけれども,その中でのガバナンスがどういう形になっていったのかというふうなことなんかについての指摘もあるんでしょうか。ちょっと,まだ文書が出てないので,ちょっとわからないんですけれども,その辺がどうなのかということと,それと,今の雇用の問題ですけれども,雇用については,ちょっと気にしてたパートのほうですよね。80名のパートの方いらっしゃるんですけれども,そこについては事業者が直接話をするということになってるというふうなことなんですが,ただ,基本的には事業者の選定の中で,基本的に雇用していただくというのが条件に入っていたと思いますので,この80名についても,実際どうなっているのかというのは,局として,これについても見守っていただきたいと──把握していただきたいというふうに思うんですが,その辺,どうでしょうか。 140 ◯植田産業振興局農政部長 平成14年のは,買い戻し時のガバナンスの御質問ございました。これも,その当時の資料でありますとか,関係者の意見を聞きますと,本当に清算も視野に入れた検討も含めた結果だというふうに聞いておりまして,それを先生にお話ししたところ,当時,フルーツ・フラワーパーク,平成14年を仮に清算するにしても,他の自治体がやってますように,三セクには,いろんな金融機関の損失補償,神戸市もしておりました。そういう意味で,やはり財政的な観点から,それは無理だと判断して,資産を買い取り,やむなく事業継承したんじゃないかなというふうな,先生も判断しておられます。  それとまた,パートの問題でございますけども,これはホテル事業者のほうの公募の際には,雇用を希望するときは話を聞いてほしいということになってまして,条件づけはしてございません。ただ,どうなっているのか,私もフォローいたしたいと思ってございます。  以上です。 141 ◯分科員(あわはら富夫) 文書をまだ見てないんで,これ以上ちょっと質疑するのは,なかなかなんですけれども,その文書を見させていただいて,また私たち──議会のほうとしてその議論ができる場というのは,委員会だけなんでしょうかね。常任委員会でやるしかないというふうに,多分なると思うんですけども……。本当は,こういう──僕は常任委員会に入っているわけでもないので,また委員外議員で出ていって質問せなしゃあないのかなという気がしてるんですが,もう少し早くその内容については出していただきたかったなというのが1つと,それともう1つは,今言われてるように,パートについても,やっぱり最後まで見守っていただいて,そこまで条件にはなってなかったということかもしれませんけれども,基本的には,やっぱりそこで働いてきた人たちの経過もあるわけですから,それについては,できるだけ最後まで見守っていただくということをひとつよろしくお願いしたいと思います。  時間余ってますけど,風邪引いてますので,これで終わっておきます。 142 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  それでは,最後になります。浦上委員,発言席へどうぞ。 143 ◯分科員(浦上忠文) 疲れてはりませんか,大丈夫ですか。  きょうはね,2つの質問いたしますが,1つは,これからの神戸を支える人材についてということと,2つ目は,零細企業のよろず相談所についてという質問です。  まず初めに,伊藤さんやないですけど,ここにプロジェクターで円グラフが映ってると思うてください,円グラフが。それで,テーマは,60歳以上の勤労意欲の調査です。2010年の内閣府,60歳の人に聞いとんですよ。それで,円グラフがあって,大体その10%ぐらいですね,だから,36度ぐらいのところには,60歳まで働きたいという人が9.9%──熱心な人はメモしていただいたらありがたいんですが。65歳まで働きたいという人が19.2%,70歳まで働きたいという人が23%,75歳まで働きたいという人が8.9%,76歳以上になっても働きたいという人が2.4%,これ全部足して,数が足りんやったと思われるでしょうが,何歳になっても働ける限りは働きたいという人が36.8%おるんです。私なんかもこのうちに入るんでありますが,65歳までいうのが大体29ですから,まあ,10人に3人ぐらいが65歳ぐらいで,あとはのんきにやりたいと,こう思うんですが,あとの7人の方は,大体70歳でも,75でも,あるいは3割以上の方が働ける限りは,いつまでも働きたいと,こう思っておられると。そのデータをもとにして,さらに,いろんなデータを見てみますと,あと15年後には,国民の3割が65歳以上になると。あわせて働く人間というものが減っていくやろうなと。一体,この世の中どうなるんやということになるんですが,この働きたいいう人を活用するということが,これからの神戸や日本を支えていく大切な問題になってくるんやないかと思うんですが。  この前もいろいろデータを調べておりますと,例えば,福岡県なんかでは,70歳現役応援センターというものを設置して,働けるうちは,いつまでも働きたいという高齢者の支援をもう本格的にやっていこうと,これからは介護や子育ての分野でも,人材がどんどん減ってくるけれども,そういう人らを活用して,本当にフルタイムやないけれども,3人セットで,例えば,私,林君と仲いいですが,いつも後ろで,あわちゃんも仲いいですから,林・浦上・あわはらでセットして,週に2日ずつ働こうかとか,そういうふうなことをしながら,いろんなことを組み合わせながら,働く仕組みをつくっていこうやないかと。この前,長野県で頑張ってる,そういえば,例えば鎌田先生なんかの例を言うと,昔は長寿といえば,沖縄やったけど,今や長野やと。長野は塩分を減らしたこともあるけれども,小さい農業にちょっと従事するようなおじいさんやおばあさんが,それだけで生きがいを持って,年金にプラスして2万円,3万円でも収入があって,毎日働けるということがどれだけ生きがいにつながっていて,そして健康にもいいし,長寿にもつながってきたということをまず研究しておられますが,この辺のことの,今までの考えを含めて,神戸でも,これから老人を──高齢化してる人を,どんだけ活用していくかということを今すぐとは言いませんが,経済界や企業ともあわせて,仕事づくりや雇用対策について研究・検討していったらいいんじゃないかというのが1つ目の質問です。  2つ目は,私,今まで5回の選挙を通させていただいているんですが,その5回とも,ポスターの文句は,最も弱い立場の人が幸せでなければ,神戸が幸せでありませんと,その文句がずどんとこう書いてあるんです。3年前の選挙では,それにあわせて,苦しんでいる方,悩んでいる方,困っている方,ぜひお越しくださいと。一緒に悩みましょう,一緒に相談しましょうと,一緒に解決策を探しましょう。そしてちょっとあけて,最後に一緒に笑いましょうという,そのポスターをしたら,何と,じゃんじゃんじゃんじゃん困ってる人が,浦上事務所にやってきて。やっぱりポスターいうのは,それだけの効果というか,こんなに困ってる人がやっぱり見て,来られるんやなと。鬱病の方であるとか,不登校であるとか,あるいはうどん屋をやっとんですが,お客さんが,もうどうして,やめようかどうしようか悩んでる,そういうことがいろいろありまして,例えば,うどん屋さんなんかは,そういうこと好きですから,もうメニューを見て,あんたのうどんそのものはおいしいから,例えば,生しょうゆうどんいうのを一回つくってみたらどうやとか,そういうことも言いながら,私は私なりに,そのよろず相談所を,ささやかな住吉の一部でやってるんですが,これ考えてみれば,神戸中でそんな悩みの人がたくさんおると思いますので,そういうことを産業振興局のどこかで受け入れる部署が実際あるのかないのか,私もようわからんのですが,その辺について,質問いたします。  以上です。 144 ◯谷口産業振興局長 私のほうから,高齢者の活用といいますか,人材の件でございます。  今,お話ございましたように,神戸市でも2025年,あと10年たちますと,65歳以上の人口の割合は30%を超えてまいります。もうこれは,高齢化社会というのは,もうかねてから言われておるとおりでございます。その中で,どういう形で生きがいを持っていただくかというのは,本当に大変な課題と思っております。  実は,今お話ございましたように,いつまでも働きたいという方でございますが,じゃあ,具体的に高齢者はどういう形で就業したいのかというふうなところを聞いてみますと,3つの──大きくいうと2つでございます。1つは,生活上の必要性,要するに年金がないとか,お金がないんで,要するにお金が要ると。こういうパターンでございまして,こういう方には再就職でありますとか,ハローワークによる就職支援,市のほうの就労相談窓口等で御案内をすると。
     それから,2つ目として,活躍の場を探す高齢者。これは昔,マズローの欲求5段階説である自己実現の欲求ということでございまして,社会参加をしたいと,地域との結びつきを深めたい,地域の支え手として頑張りたいと。こういう方については,我々,シルバー人材センターあるいは社会福祉協議会などを通じて,就労ボランティア活動等を行ってもらうと。  それから,これに加えて,過去の知識・経験を生かして働きたいと。この方はやはり起業──業を起こすのか,あるいはNPOへの参加をしていただくというふうなことが考えられるわけでございます。  実は,我々のほうの関係の業界でも,産業・しごとネットということで,メーンは川重さんとか,ああいうメーカーの方でございますが,それぞれの持っておられる技術,それからノウハウ,こういったものをNPOとしてつくって,地域のほうに還元をしたいというふうな動きがございます。  また,我々アジア進出支援センターのほうでは,今,100名弱のアドバイザーの方,登録をしております。この方々は,大体が企業のOBで,アジア進出をして,そのときに工場を立ち上げた,向こうの政府といろいろやり合ったという商社・貿易会社,それからメーカーのOBの方ですとか,この方が大変な戦力になっておりまして,我々のアジア進出支援センターの本当に主たる特徴,このアドバイザーでございます。  そういう意味で,このいろんな仕組み,それからニーズがございます。それと,あと10年いうことで,我々も人ごとじゃありませんで,何かせないかんなというのは思っておりますが,制度的に,やはり厚労省,国のほうの絡みとか,それからシルバー,福祉,いろんな立場でやっていけると思ってます。ですから,我々としましては,できるだけこういういろんなやり方がございますんで,その辺を情報提供するなり,事業を立ち上げるんであれば,いろんな制度を使いながら立ち上げて,できるだけ,まずは情報提供等,窓口を広げることによって,御相談に乗っていくということが一番いいのかなと。具体のことになりますと,年寄り結構頑固でございますので,その辺,こちらのあっせんする仕事とマッチングするかどうか,ちょっと不安もございますんで,できるだけ,今ある制度,それからいろんな国・県のやり方,そういったものを情報提供して,それぞれの方に選んでいただくというのがいいのではないかというふうに思っております。 145 ◯小村産業振興局経済部長 私のほうから,よろず相談所というのがあるのかということについて,お答えをさせていただきたいと思います。  産業振興局でございますので,やはり特に経営状況の厳しい中小企業の方々にとっての相談所があるのかという御質問だというふうに理解をしております。  そういうことで申し上げますと,現在,神戸市産業振興財団のほうから,経営支援に関しますノウハウを有しております商工会議所,こちらのほうに委託をいたしまして,さまざまな相談に乗る,そういった相談窓口というのを設けてございます。  具体的には,金融相談,それから経営相談,それから中小企業診断士・弁護士による専門相談と,こういう相談が受けられるということでございまして,そういった中小企業の経営者の方からすれば,よろず相談といってもいい内容になっているのではないかというふうに思っております。  具体的には,中小企業の経営に詳しい金融,それから税制,法務,そういったところに精通をしました経営指導員が相談に当たっているということでございまして,経営課題の解決にお役に立っているのではないかというふうに考えております。  以上でございます。 146 ◯分科員(浦上忠文) 局長ね,私も頑固ですから,また言いますが,私は前から産業振興局がお仕事局いうのになったらええなと,変えたらいいですがと,もう2回ほど委員会でも質問したことあるんですが,先ほどのね,谷口さんの答弁でも,まあそういう状況ではあるけれども,市民参画局のシルバーやとか,あるいは保健福祉局の福祉的観点からの就労やとか,そういうことはいろいろあって,情報を伝えると,こうおっしゃっておるんですが,私はきょうは,きょうはきょうこそ,本当に言いたいのはね,もう60歳から──まあ65歳以上でもいいですわ,65歳以上が3分の1ですよ,人口のね,人口のですよ。これ,改めて,65歳の就職ですよ,これ,65歳の。死ぬまで働きたい人がいっぱいおって,そして,今から20年後ぐらいには,平均寿命も,女の人は92ぐらいまでいくやろうと思うんですね。男の人も,84~85ぐらいまでいくやろうと,こう言われてる。健康寿命も,それに合わせて,もう70ぐらいは堂々と,74~75ぐらいまでは乗り越えていきますから,65歳から10年ぐらいは,ほとんどの人が元気で働けるわけです。それが暇で暇で,僕も家の前がシーアで,よう見てると,がらがらカートを押して,この午後をどうやって過ごすんやろうという,いまだに,お年寄りというか,私も含めて満ちあふれています。それが,ちょっとでも元気が出るような仕事を,企業なんかと一緒にして開発して,65歳からのもう1度就職,再就職というか,新しい人生元年やというぐらいの心構えで,産業振興局,私が言うところのお仕事局が取り組んでいただきたいと思うんですが,それについて,ちょっと意見をお願いいたします。 147 ◯谷口産業振興局長 65歳以上が老人という定義は昭和30年代にされたものでございまして,その当時の平均寿命が60でございます。それからいうと,20年延びて,今ではもう恐らく75以上が老人ではないかと,後期高齢者と前期に分かれておりますけれども,そういう意味では,65から75が働けると,肉体的,物理的に働けるというのは,事実だと思います。それを何とかする必要があるというのもわかります。というのは,自分も近づきますから。ただ,その制度として,企業の定年延長で65まで今延ばしました。その後,年金制度等を含めて,65以降の老人の生活設計,制度設計をどうするか,これは我々,正直言いまして,一自治体ではなかなか難しいんではないかと思います。  ただ,そういうふうな希望があれば,何らかの形,基本的には労働行政,国・県がやってございます。その中で,我々が何ができるのか,これはちょっと,研究課題として,一度また考えてみたいと思います。 148 ◯分科員(浦上忠文) 今おっしゃったように,75歳からが高齢者いう,そういう時代ですよ。ほんなら,65から,企業も頑張って,65ぐらいまで延ばしてますけど,その間,どうするのやいうたら,これはやっぱりね,谷口さん,いつも昔,生活保護のときでも,あれは何か国の仕事でと,こう言うて,保健福祉局の総務部長のときに話したやり合いがありますが,そういうのじゃなしに,自分もそういう年を迎えてこられるんですから,私と共同してでも,新しいものをつくっていこうという,その気迫を持って,あと定年まで1年か2年あるんやと思いますが,その間に,これは研究課題としてでも立ち上げて,避けて通れん問題ですから,こういうことも先進都市神戸からやっていこうと,何も難しい問題でもなしに,みんなを救うことやし,元気が出ることですから,失うものは何もないし,こういうことにみんなに尽くしたなというだけでも,谷口局長,また80になって,90になって,わしゃええことしたなということになるやないですか。そういう思いを持って,お互い頑張っていきましょう,ありがとうございました。 149 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  以上で,産業振興局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。 150 ◯主査(松本しゅうじ) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,大変お疲れさまでした。  次回は,3月3日午前10時より,27階第2委員会室において都市計画総局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日は,これをもって閉会いたします。  御苦労さまでした。   (午後4時35分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...